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October 22, 2007
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カテゴリ:日記。
(記録の為、日付を合わせて遡って買いています。)

22日はブル之助の抜糸だった。

親指の付け根なんて敏感な所だし、
三針縫っただけとは言え、わたしの素人目からみたら結構でっかい三針だったし、
癒着しているそれを抜くなんて、痛いんだろうなあ、と、
二十二日が迫るのを可哀想な、且つ不安な思いで迎えた。

ブルルは「抜糸なんて一瞬で終わるし、全然痛く無いよ!」と言っていたが、
わたしは冷凍庫には外食の続いた引越しの時にブル之助が味をしめてお気に入りのDQのアイスクリーム、
キッチンの戸棚には新しいミニカーを隠していつでも与えられるように、
痛み止めの内用薬はキッチンカウンターにスタンバイ、と言った気の入れようだった。

大体、わたしはどこかを縫うなんて出産の時だけで、
あの時はブルル曰く「何針か数え切れないくらい」縫ったらしいのだが、
溶けて無くなる筈の糸であったにも関わらず一ヶ月は痛くて痛くて仕方が無かった。

訳の分からない子供が、しかもよく曲げたり伸ばしたりして使う場所に、
あんな痛みが訪れるのかと思ったら胸がはちきれそうなのと共に、
泣いて泣いて大変であろう我が子をどうやってなだめようか、
「ご褒美に」と称してエサを色々用意するのも、やはりそればかり考えていたからだ。

ブル之助のTrigger Thumb騒ぎが始まって、
最初の小児科とその日の夕方の骨のお医者様以外、
わたしは手術をしてくれた外科の女医さんには会ってすらいない。

包帯を剥がした時に手のひらの包帯の境目に有った箇所がかぶれて腫れていて、
念の為に先週の金曜日に異常がないか傷口もこの女医さんに見てもらったのだが、
その時はシャーロットから来る友人を迎える準備でまたわたしは家に残ったのだ。

毎回、きちっと予約が有るのに待合室で三十分、
それから長い時には個別の診察室で三十分待たされる。

段々慣れて来て、ご飯のうんと早い時期に終わるように計算して予約しても、
帰る頃には親子でお腹ぺこぺこだ。

この女医さんはボストンの有名な大学を出てそこで修行した後にこちらへ来て、
主に子供の手を専門に診てくれる外科医さんで、
やっといらっしゃった時にもブル之助を覚えていて親しげに話しかけて抱きしめてくれていた。

「さ、見てみましょう。」とおもむろに
包帯を取ってからは二枚のバンドエイドを毎日取り替えて貼っていたのだが、その一枚をぺロリ。
じっと見ていたブル之助に「良い子ね~、じっとしていて偉いわね!」とすかさず褒め言葉の嵐を浴びせてくれた。
ブル之助は「もう一枚有るよ。」と言わんばかりに女医さんに右手を突き出す。
診察室中大笑い。

赤い傷口は今にも開きそうに見えるけれど、綺麗に治っていると仰る。

「自分で手術したから綺麗なんて言ってるんじゃないの?」と思ったが(笑)
周りに付着しているのは体液の塊や垢なんだそうで、
「ほら、こうやったら取れるでしょ?」と手で少し千切って見せてくれた。

「実はこの糸は自然に消えてなくなるのだけれど、
 所々ぴょこんと出て来たら、清潔なはさみで切ってあげてね。」

「抜糸」の言葉にわたしはあれだけ怯えていたのに、何たる拍子抜け。

「後は、お家に帰ったら石鹸とぬるま湯で丁寧に洗って周りの皮を取ってあげて、
 それからはもう何も塗らないで貼らないでね~。」
と明るく言われて、診察はものの五分で終了。

は~、拍子抜け。
いや、血飛沫が飛び散ったり耳をつんざくような号泣されたりするよりは、勿論良いのだが、
なんだか「は~。」と文字通り肩の力が抜けた。

女医さんが別れ際に15年間もこの仕事をしていて、
抜糸の日まで包帯なりバンドエイドなりを貼ったままの子は初めてだと
またブル之助のあちこちを触って可愛がってくれた。
凄い凄い、ブル之助、と思ったら、
また、最初の日に包帯にはめたビニール袋を取ってくれと懇願して泣いたお風呂のシーンを思い出してしまった。

「だから心配要らないって言ったじゃん。」
とブルルに言われたって、この子の心配をするのはわたしの仕事ですから、なんて思ったり。

あ~、なんだか、わたし、変わったなあ、と
例えばオムツ、授乳、離乳食、と言う、必死な時期を終えて初めて落ち着いて実感した。

週末に来たサムも我が家の古いソファーとラブシートと帰って行ったし、
さ、荷解きの続きをしましょうかね。

「僕の物は僕がやるから」なんて言っていたブルルの言葉を鵜呑みにした
自分のバカさ加減に腹を立てながら、彼の書籍と衣類から攻めましょうぞ。

大体、こんなんだから「抜糸なんてチョロイチョロイ」って言っても
わたしは信じられなかったんじゃないの。

もう。





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Last updated  October 26, 2007 03:18:10 AM
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