いよいよ現場実習
かえでの通う特別支援学校の高等部では、現在、2~3年生は校外へ出て現場実習。1年生は、校内実習をしています。事業所や会社などへ実習に出る生徒は、3週間くらい行くのですが、かえでのような、福祉施設の作業所への実習はたいてい4~5日です。で、明日からとうとうかえでもその実習に出ることになりました。5月の上旬に、どこへ実習に行くか、先生たちと話し合って決める時、かえでがすごく荒れていた時期で、私とも一緒に車にも乗れず、付いて世話を焼くこともできない状態だったので、実習に出るといっても、どうして良いかわからず、実習先については、先生が決めてくださることになり、結局、かえでが入所している施設の中にある、重度障害の人たちのいる作業所に決まりました。そこの作業所は、通所なので、かえでも自宅から通ってほしいと言われ、今日、学校が終わったらそのまま帰宅して、実習期間中は自宅から通うことになります。先週、担任の先生と私と作業所の責任者の方と、打ち合わせをしてきました。かえではこの頃とても落ち着いてきていて、あの荒れ模様が嘘のようです。いろんな場面で、とても穏やかな表情が見られて、あれほど私に何度も向ってきたり、避けていたりしたのに、最近は、私の手を引っ張って、一緒にいてほしいことや催促することも復活してきました。もう感激です(゚ーÅ)大袈裟だけど、生きてて良かった(*´∇`*)・・・と思えます。学校では、みんなが現場実習に出ている間、残った生徒は校内実習をしていて、一日中作業をしていますが、昨年はこの日課の変化に対応できなくて、この時もひどく荒れてしまったけど、今年はさすが2年生!去年の経験が活きているのか、とても穏やかに順調に作業を進めることができていて、先生もビックリしているくらいです。作業の量も安定していて、どんどんこなしていける力強さがあり、とても嬉しく思います。でも、作業所の打ち合わせに行った時、この作業所の活動内容を聞いて、ちょっとショック。午前中に1時間ほどの作業がある程度で、あとはのんびりゆったり過ごす時間が多いのです。車椅子の重度の方が数名いらっしゃるので、その重度の方の動きに合わせたリズムで活動しているそうで、かえでの様子を聞かれた時に、作業はたくさんできます!って感じのことを、先生も私も責任者の方に申し出たのだけど、うちのところは、作業には力を入れていないんですここへ通ってきて、楽しく穏やかに過ごしてくれたら、それが活動なんですというお返事。それはそれでいいと思いました。でも、毎日こんなに頑張っている力を、どこで活かしてあげたらいいのだろう。そう思ったら、ちょっと悔しい気持ちもしたのです。この地域では、なかなかかえでの力を活かせる場所がないことも事実。作業はできるけど、支援もほしい。そんな理想的な作業所は、選べるほどはありません。もしかして、私がもっとかえでの力を発揮できる場所を発掘してあげて、もっと私が力を注いでいたら、かえでは一般就労も可能だったかもしれない。そう思ったら、私はもっと頑張るべきだったんじゃないか・・・って思えてきてしまって。3年前、うつ病だと言われて、半年から1年近く寝たきりでウダウダと過ごしていたけど、あの病気さえなかったら、あの寝ていた時間さえなかったら・・・と、そこまで思ってしまいました。そんなことを考えて、とても辛く切ない気持ちになってしまったのだけど、あの病気だった時は、それはそれで仕方なかったことだし、今さら言ってもどうしようもない。そして、あの1年間は、私にとって長い人生のうちの、ほんの一瞬の休暇だったのだし、あの時間があったからこそ、私は自分自身を見つめ直すことができたのだし、それは後悔してはいけないことだと思うのです。前向きに行こう!そう思えるようになるまでに、この数日間、かなり凹んでいました。泣いて友達に電話で愚痴ったりもしました。でも週末、かえでがとてもご機嫌よく私と一緒にいることが出来て、彼の顔を見ていたら、いつでもどこでも楽しく過ごせるようにしてあげたい。と強く感じて、明日からの現場実習も頑張ってくれるといいな・・・と思うのです。かえでにとって、知らない場所でのんびりゆったり過ごすということは、かなりの苦痛があると思うけど、今回はそれが彼にとっての実習なのだから、応援しなくちゃねというわけで、早番の夫が、会社帰りにかえでを迎えに寄ってくれて、もうすぐ帰宅する予定です。春休みの時は、荒れに荒れていて、長い日数を自宅で過ごすことができず、私も調子を崩して寮に泣き付いて預かってもらうこともありましたが、今回は就労に向けての第一歩になります。どうか無事に1週間過ごせますように、と祈る気持ちの一方で、もっと自信を持ってかえでと付き合っていこうと思ったり。うわっ!帰ってきた!それでは~~~( ´ ▽ ` )ノ