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カテゴリ:ノート、手帳、他紙類
このブログにコメントを頂いている「ペン先EF」さん。
いや、誤解がないようにブログタイトルの「ペン先はEFよりBB」さんとお呼びした方が良いかもしれません。 本職はデザインナーさんですが、非常に手先の器用な方で、手作りの手帳を製作し販売されていますが、ご存知の方も多いでしょう。 販売サイト:ハンドメイド手帳の製作・販売 革の表紙に拘って選んだ用紙。 見返しの紙やゴムバンド、しおりの素材、接着剤にまで気を配って作られています。 将に手抜きの無い逸品です。 この手帳を発売開始直後の8月末に購入し、数日のうちに日本へは届いたのですが、日本に置いたままになっていて、ようやく手元に届きました。 遅ればせながらレビュー。 遅くなってすみません。「ペン先EF」さん。 日頃お世話になっておりますので、ここは厳しくレビューさせて頂きます。「ペン先EF」さん。 この手帳、バリエーションがあり、革の色(茶、黒)、小口染め有り無し、罫線の有り無しで全8タイプ。 それから「しおり」も4色から選べます。 私は、「モデル288 Dタイプ」を注文。 革:茶色 小口染め:有り 罫線:有り しおり:チャコールグレイ と言った仕様で、送料込み4,935円也。 さて、実物を見てゆきましょう。 拘りの手帳であることは、十分に分かっていたつもりでしたが、手帳本体に全く関係のない「帯」すら凄い状態。 なんと、シーリングワックスでシールされた帯が付いているじゃないですか! 帯の反対側には、モデル名とタイプがプリントされています。 もう、帯を破るのが勿体無いくらいで、帯をそのまま抜こうと思ったのですが、ゴムバンドの内側に帯が付いているので抜けません。 これも儀式と思いビリっと。 手帳自体は、横9cm、縦13.5cmの小ぶりなポケットサイズですが、革の表紙は、流石に存在感がありますね。 モレスキンのように、ゴムバンドで留める仕様になっており、シンプルで実用的なスタイル。 裏側の隅にはブランドロゴがさり気なく型押しされています。 表紙は、とても丁寧な仕上がりですよ。 表紙に使われているのは、イタリア「I.P. Valdarno International」社の「トスカーナ」と言う牛革。 Valdarno社は、イタリア植物タンニンなめし協会の会員ですが、勿論、この革も手間の掛かるフルタンニンなめし。 多少シワのあるショルダー部分を使用し、シボがあるのが特徴です。 たっぷりと加脂されているんでしょう。柔らかく、しっとりした手触りですね。 小口染めが施されているので、用紙の断面が汚れ難くなっています。 染料が入ると落ち着いた高級感が出ますね。 ここを見ているとため息が出ます。 見返しは、「マーメイド紙」という中性紙が貼られています。 接着剤のはみ出しなど無く、綺麗な仕上がりですね。 紙やその他の素材が、ほぼ中性で統一されている点もこの手帳の特徴です。 手帳と言う特性上、長期保存に対する配慮でしょう。 切れる事もあるゴムバンドは、表紙に穴を開けて留められていますので、比較的交換が簡単な仕様です。 ちゃんと予備のゴムバンドが付属する心配りも嬉しいですね。 「しおり」はレーヨン製で、2本取り付けられていますが、2本と言う数は結構重要だったりします。 2本あれば、よく開くページと最終ページの両方に使えますよ。 「しおり」もゴムバンド同様に背表紙に穴を開けて取り付けられていますね。 見ての通り、背表紙は、丸みを帯びたフォルムで手触りもやさしいですよ。 実際に「しおり」を使うとこんな感じになります。 「しおり」の長さは、私には長すぎるので、切って調整してた方が良さそうですね。 私の購入したものは6.5mm罫線入りですが、無地のものも含め、使われている用紙は「巴川製紙所」の「トモエリバー」。 用紙は絹糸を使って糸綴じされており、ページも簡単に開くので使い勝手は抜群ですよ。 「パピヨン綴じ」というシンプルで丈夫な綴じ方を採用してると言う事です。 「トモエリバー」、社名「そのまま」なんですが、この用紙は侮れません。 元々、郵送を必要とする印刷物を軽量化する目的で開発されたようで、薄くて軽いのが特徴。 厚みや重量と言うのは非常に手帳にとっても重要な要素の1つです。 同じ「トモエリバー」でも、この手帳には「筆記用」に開発されたタイプが使われています。 革の表紙、288ページと言う仕様で、実測138g。 どうでしょうか? 薄いといっても適度なコシがあるので、危うい感じではありません。 筆記用紙としても大変優れていて、万年筆で書いても、滲みや裏写り、裏抜けは皆無と言って良いほど殆どありません。 中々、万年筆との相性が良い用紙ですね。 ダ・ヴィンチのシステム手帳リフィールにも採用されている用紙なので、お使いの方も多いでしょうが、この用紙はオススメできます。 ここまで、見える部分をレビューしてきましたが、実は接着剤も、ドイツ製の中性ボンド「プラナトール」と「和糊」を調合し、部位によって調合を変えるなど、細部まで拘りが凄いんですよ。 もう、なんとかスキンは買えなくなります。 興味の無い方には、約5,000円の手帳なんて高すぎると言うことになるのでしょうが、使い比べてみると手帳やノートって随分と差があります。 「ハンドメイド」の表記に惹かれて、某イタリアメーカーのポケットノートを買ったことがありますが、これが凄く使い難い。ある意味拷問です。 10ページ程は我慢して使って、もう限界と言う感じで放置状態です。 しかし、この手帳はホンモノの「ハンドメイド」。 やはり「ハンドメイド」を詠う限りは、この手帳のように使い手の事を考えて欲しいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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