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趣味の漢詩と日本文学

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January 15, 2006
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カテゴリ:漢詩・漢文
過横山顧山人草堂 
只(一作祗)見山相掩、誰言路尚通。
人來千嶂外、犬吠百花中。
細草香飄雨、垂楊■(「門」のなかに「月」。カン)臥風。
卻尋樵徑去、惆悵緑溪東。
【韻字】通・中・風・東(平声、東韻)。
【訓読文】
横山の顧山人の草堂に過(よ)ぎる。
只(一作祗)見る山相掩ふを、誰か言ひし路尚ほ通ずと。
人は千嶂の外より来たり、犬は百花の中に吠ゆ。
細草香ばしくして雨に飄へり、垂楊■(カン)として風に臥せり。
卻つて樵径を尋ねて去り、緑渓の東に惆悵す。
【注】
○横山 ここでは浙江省海塩県の南にあるものを指すか。
○顧山人 劉長卿の友人らしいが、未詳。「山人」は、俗世間を捨てて山に隠れ住む人。
○千嶂 多くのきりたった峰。
○百花 さまざまな花。
○細草 細かな草。
○垂楊 しだれ柳。
○樵径 きこりが通う細い道。
○惆悵 がっかいするさま。 
【訳】
横山に住む顧山人の草堂に立ち寄って作った詩。
いくら遠くをみわたしても、ただひたすら山また山。道が通じているなんていったい誰がいったのやら、
旅人である私は幾つも重なり合った山々の向こうからやって来て、犬は多くの花が咲き乱れる中で見慣れぬ私に吠えかかる。
細い草は雨に打たれながらも良い香りをはなち、シダレヤナギはひっそりと風にゆれる。
ふだんは町暮らしの私が、あべこべに樵が通るような小道を通って、緑の水をたたえた渓谷の東にあるという君を訪ねたら、とうの君は留守で、落胆したよ。





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Last updated  January 16, 2006 06:20:32 PM
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