マイケル・ウォルフ「炎と怒り」
マイケル・ウォルフ「炎と怒り」FIRE AND FURYInside the Trump White HousebyMichael Wolf訳:関根光宏外11名副題は「トランプ政権の内幕」。解説は池上彰。2018年2月初版。このときはまだ、トランプは金正恩のことをチビのロケットマンと罵っていた頃で、まさかその後に二人が急接近するとは、まったく想像できなかっただろう。タイトルの「炎と怒り」も、核開発を止めようとしない北朝鮮に対して、トランプが「世界が見たことのない炎と怒りに直面する」と威嚇した文言から取られている。内容的に急を要す出版で仕方ないとはいえ、11名がとっかえひっかえ翻訳しているので、訳文はこなれた日本語になっていない。かなり読み難い。主要登場人物を一覧で掲載しているのは助かったが、顔写真入りにしてくれていたらもっと良かった。トランプが滅茶苦茶なのはよくわかった。そして、つまるところ、クシュナー、イヴァンカ夫妻とバノンの確執。これに尽きる。