稲光伸二「性食鬼 (11)」
主要人物のほとんどを着ぐるみ化して校内を掌握したカガラグルは、野川いずみのエロスをさらに高めるために、趣向を凝らしたイベントを開催する。それは「水着の女」に似ていると思われる女子生徒9名を抽出し、「水着の女」を間近で目撃している生徒100名に、9名のうちの誰が「水着の女」と思うかを投票させるというもので、男子生徒の心理を巧妙に利用して9名が全裸になるまで終わらないように仕組まれた、恐るべきルールだった。邪魔になる生徒会の連中は、着ぐるみ部隊を大量に導入して現場に近づけないようしている。カガラグルの光学擬態を見破ることの出来るC-9は、気まぐれでどこかに行ってしまった。生徒会長とリカは着ぐるみ部隊を次々に撃破し、現場へと近づいたが、そこで、クリスティとフェーネライダに遭遇、戦闘に突入する。日本の漫画とアニメが好きな外国人、クリスティと、第一世代の着ぐるみ、フェーネライダは合体して、生徒会長とリカを追い詰める。一方のいずみは、正体がばれそうになって大ピンチ。カガラグルが行う投票のルールは実に巧妙で、しかも抽出された9名の女子生徒の大半はここで初めて登場するキャラでありながら、一瞬にしてキャラ立ちした。クリスティにしてもそう。これはもう名人芸の域。画力の高さも常に驚異的なレベルを維持している。画集を出して欲しい。