テーマ:ニュース(100210)
カテゴリ:ニュース・社会の動き
昨夜8時からの開票速報を楽しみにしていた。もちろん東京都知事選の結果だ。だがスイッチを入れた途端に小池百合子さんの当選確実が報じられ、後はその話一色になった。今朝になってPCを開いて見ても各候補者の得票数は載っていない。まだ開票数は出てないのだろうか。それでも8時で投票が済んだ時点で「当確」が出たのだから、きっと物凄い「差」だったのは違いない。 今回の都知事選は、何から何まで異例づくめだったのではないか。何しろ2人の都知事が相次いで任期途中で辞めたのだから。それも自民・公明の与党の推薦候補が政治資金や活動費の使い方を問題にされたのが原因。そして候補者の選び方が大きな話題を呼んだ。中でも今回当選した小池百合子氏は、自民党東京都連に問題ありとして立候補し、自民党からの推薦を受けられなかった。 彼女に対する政治評論家の評判は、あまり芳しくはなかった。変わり身が早い。党の言うことを聞かないなどだ。つまり彼女は自民党にとっては都合の悪い候補者だったのだろう。特に東京都政は自民党の「ドン」が仕切っていて、その男の関連会社がオリンピック関連工事を請け負うこともあるようだ。いわゆる黒幕が牛耳る都政に、彼女は敢然として立ち向かった訳だ。 当然自民党は応援を禁じた。家族でさえ応援したら自民党を脱退させるみたいな脅かしを文書で流した。全くもって酷い話だ。それでも参議院議員の若狭勝氏がたった一人、自民党の国会議員として応援し続けた。元検察官の勇気ある行動。そして国際的に有名なアルピニストである野口さんがいつも彼女の傍らにあった。 選挙戦の中で、彼女は鳥越氏に対して「病み上がり」と言った。それが問題にされたが、病み上がりには違いない。都政を率いるには健康である必要がある。それに彼女自身も子宮筋腫で子宮を摘出した過去がある。また元都知事の石原慎太郎氏などに「厚化粧」と言われたが、彼女の顔には生来の痣がある、医療用化粧品でそれを隠しているようだ。それを知らずに何と惨いことを言うのだろう。 推薦なしで都知事に立候補した小池さん。その彼女に対する支援の輪は急速に広がった。敢然として魔宮に挑戦する姿が共感を呼んだのだろう。防衛大臣や環境大臣を務めた実力はある。カイロ大学卒業で、英語やアラビア語も得意。もちろん国際感覚にも優れ、政治家としての「勘」も備えている。きっと乱れた都政を彼女の真っ正直さで正してくれるに違いない。 増田寛也さんは今回自民党や公明党など与党の推薦を受けた候補者。東大卒の行政官で、岩手県知事を務め地方自治の実務にも明るい。人柄は地味だが穏やかな方。決して悪い感じはしない。だがもし彼が当選しても、恐らくは「都政のドン」の言いなりにしかならなかっただろう。旧悪を絶つだけの勇気と信念までは持ち合わせていないはずだ。 鳥越俊太郎さん。京都大学卒のジャーナリスト。風貌は良く、爽やかな印象を受ける。恐らくは「聞く耳」も持っているのだろう。だが、中身が全くなかった。あるのは知名度のみ。おまけに過去の女性問題が暴き出されるなど、野党4党共同候補の割には、全く「身体検査」も受けてなかった。何しろ都政の問題点が全く分かっていなかったのだ。 私が驚いたのはテレビでの会見時。彼は「自分は昭和15年生まれなので終戦時は20歳。空襲も体験した」と言った。昭和15年生まれなら5歳にしかならない。しかも彼が当時居たのは九州で空襲もない村なのだ。それに伊豆大島を訪れた際は、「伊豆大島は消費税を5%にします」と言っていた。「この人は本当にまともなんだろうか」と、その時私は感じたものだ。 なぜこのような軽薄な人物を野党は担ぎ出したのだろう。かつて共産党の推薦で2度次点になった宇都宮さんが今回統一候補にならなかったことを怒って、最後まで鳥越氏の応援をしなかったそうだ。「勝てば良い」。野党はそう考えたのだろうが、その考えは実に甘かった。これが日本の進歩人、知識人、「良心あるマスコミ」の実態。大衆迎合のポピュリズム政治の実態だ。 日本は一体そこからいつ脱却するのだろう。私は東京都民ではないが、大いに小池百合子さんには期待している一人。都議会や都政をどう改革して行くのか、今後の活動を大いに楽しみにしている。恐らく自民党も協力せざるを得ないだろう。それだけ圧倒的な差で当選したのだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|