テーマ:短歌(1696)
カテゴリ:短歌
<普通のことばで・・>
![]() 先だっての夜、東京の次男から電話があった。大晦日の夜に帰省するとのこと。へえ、これは嬉しい。少しは期待していたものの、確率は50%以下だと思っていたのだ。「お前の料理も食べたいんだ」と言うと、「俺も作るの?」と息子。「まあお父さんも作るけどね」。そう言うと、「あんまり無理して買わないで良いよ」と、これは食材のこと。前妻がいた時は、連日ご馳走攻めだったのだが。 ![]() 息子の声を聞いて安心したのか、急に疲れを感じた。ひょっとしたら父親だけしかいない仙台へは帰って来ないかも知れない。半ばそんな風に諦めていた。東京にいればお金はかからないし、寒い仙台で風邪をひく心配もない。だが予想が覆って、次男と2人で新年を迎えられそうだ。その夜は昏々と眠った。11月のウォーキングでF 田さんが「一番大切なのは良質の睡眠」と言っていたが。 「俺だけど」くぐもる声で東京の次男帰省を伝うる電話 昏々と眠りに眠るわれなりし息子の電話聞きたる夜は ![]() 山の上の整形外科へ行った。往復4kmの歩きは良い運動になる。待合室の長椅子に座って順番を待っていると、親子連れが扉を開けて入って来た。上品そうな老婆はお母さんで、にこやかな女性は娘さんだと思う。きっと何不自由のない裕福な暮らしなのだろう。理学療法士の施術は相変わらずの内容。まだ右肩に堅いしこりが残っている由。次回の予約をして帰途に。途中のコンビニで果物を購入。 微笑みを浮かべつ母の手を取りて待合室に入りしその人 ![]() 帰路は裏道を通った。目の悪い私は下り坂は要注意だ。新しい家が増えた一方、誰も住まわなくなった家も目立つ。主のいない家の石垣に菊の花。あんな条件の悪い場所でも健気に咲いている菊の花が哀れだ。どれ戯れに一首詠んでみようか。 破屋あり冬の石垣残菊は孤独に耐えてなお天を向く ![]() 先日TVで紫玉ネギはアントシアニンが多く、がんに効果があると言っていた。ビタミンCは熱すると破壊されるらしいが、紫玉ネギは炒め物にしても大丈夫らしい。たまたま今年作ったのがこの種類で、私は偶然にも熱を通して料理に使っていた。貴重な食材だったためだ。 さて、白菜は六つ切りにし、生シイタケはそのままの形でお日様に干している。白菜は甘みが増し、シイタケは旨味成分とビタミンDが増すと聞いたからだ。 椎茸と白菜を干す階(きざはし)に冬日は温(ぬく)し風も止みたり ![]() 和室に取り込んだシャコバサボテンが満開だ。ピンクの色と、白っぽい色のが混じっている。良く見たら、ノボタンとゼラニウムも咲いていた。さて、レンタルのモップを返却する前日、窓の掃除をした。長い柄をつけたモップで、全てのガラスと網戸を拭く。1階は掃除機をかけた。今年は後2回掃除機を使えば十分だろう。朝は暖かだったのが、途中から急に寒くなった。 十鉢の冬越ししたる日溜りに今満開のシャコバサボテン 手に息をかけつつ窓を掃除する禍々(まがまが)しき年忘れむとして 寒き日よ氷雨しぐるる冬空に少し陽の差す刻(とき)の嬉しき ![]() <黒川能(山形県鶴岡市):ネットから借用> 窓の掃除中、お向かいのKさんが私を呼んだ。以前に撮影した黒川能の写真を、カレンダーに仕立てたとのこと。早速拝見したが、なかなかの出来映え。鶴岡市櫛引の農村に、平安時代辺りから伝えられて来た伝統芸術で、国指定の「重要無形民俗文化財」。演目は百を超え、能は薪を焚いて翌朝まで演じられる壮大なものらしい。初めて見る写真に驚く。ここはKさんの故郷でもある。 能衣装面(おもて)を着けし村人はこよい幽玄の世界に遊ぶ しんしんと夜は更け薪(たきぎ)はぜし音黒川能の舞なお続く ![]() 歩いて買い物へ行った。先ずは100円ショップでメモ帳など。これは歌集で使われた難解な言葉をメモするため。次いでリカーショップで4リットル入りの焼酎。私が常飲する超安物のアルコールだ。それらをリュックに入れて帰宅途中に雨が降り出した。朝は晴れて比較的暖かかったのが、急転直下の氷雨。またまた大型の寒気団が南下して来たようだ。 お天気同様に短歌もままならない。極力奇をてらわずに普通の言葉で心に響く短歌を作りたいのだが、それが思うように行かないもどかしさ。そんな言葉との格闘をどれだけ繰り返せば良いのだろう。まあ焦らずにのんびり行こう。 音たてて氷雨はわれに降りかかる焼酎買いたる帰途の細道 作品は2日分。昨日はこの他、ローズコーンさんのブログに5首を投稿させていただきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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いつも短歌を投稿いただいて、ありがたき幸せのローズコーンです。
いつも素晴らしい詠み方で、感心していますが、ここの今日のあげられた作品もどれも素晴らしいですよ。とっても本気になっていらっしゃると感じます。そして急に専門家になられたような感じです。うまいですね。 最近短歌を始めた同級生は毎月投稿するのに3首と制限があるけど、2首しか出せないなんて言ってますが、マックスさんは日々10首だって20首だって軽いものですね。選ばれるの苦労することでしょう。 次男さんからの電話、うれしかったですね。くぐもる声の電話・・・で私の長男がくぐもる声です。急に親しみを覚えました。 今度の帰省はお正月だけでしょうが、 そちらにお仕事があればご一緒に住まわれると、一人より二人で経済的にもいいのでしょうけどね。すみません勝手なことを言って。 (2017.12.20 06:22:25)
ローズコーンさんへ
お早うございます!! コメント、ありがとうございます。 昨日は来られなかったので、ちょっと心配して いました。 次男にはそのことも話したのですが、今は 東京で働きたいとの希望のようです。 短歌は数じゃないですからね。どれだけ 情感を詠み込むかが肝要。そのため推敲を 重ねています。 やはり言葉が雑になると良い歌は生まれない ように感じています。 いつも適切なコメントを、ありがとうございます。 心から感謝しています。(^^♪ (2017.12.20 06:46:14)
こんばんは
いつもコメントありがとうございます 息子さん 帰ってくるんですね 「俺だけど」でよく間違わなかったですね 世の中騙される人が多いですから 今から年末年始が楽しみですね(*^_^*) (2017.12.20 20:32:42)
こ うさんへ
今晩は~!! いつもコメントをありがとうございます。 ハハハ。ご心配ありがとうございます。 実は一度騙されたことがあるんですよ。 私が取って、次男の声にそっくりだったので。(笑) 今回は話の内容で直ぐに分かりました。 嬉しい正月が迎えられそうです。(^^♪ (2017.12.20 21:01:02)
しぃ2006さんへ
お早うございます!! コメントありがとうございます。 うんうん。ありがとうね。 まあ喧嘩することはないから、 穏やかな正月になると思いますよ(^^♪ 嬉しいなあ。(笑) (2017.12.21 07:18:31) |
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