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マックス爺のエッセイ風日記

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2020.01.30
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テーマ:結婚(618)
カテゴリ:人生論
<哀しみの氷雨>

 

 朝からの氷雨。それもかなり強いもので、宮城県内には大雨注意報と暴風警報が発令された由。私は歩いて整骨院へ。そして彼女はこの大雨の中でも集金をしているのだろう。K元気か~っ。気をつけて風邪など引くんjないぞ~っ。でもその声は届かないはず。だって私の心の叫びだもの。

                

 昨日もそしてたくさんのコメントをいただいたが、返事は書かない。そして書かない積り。これは実話ではあるが、そんな軽い話ではないのだ。むしろどうしようもなく暗い話だ。だがそこから抜け出そうとしてもがき苦しんでいる男の話。今日も腰が痛むまま、断捨離を続けた。かなり作業が進み、残り3割と言えるところまで来たのではないか。

  

 どうか幸せになってくださいなどと書いてくれた方には申し訳ないが、あれから彼女とは会っていない。もちろん電話番号も聞いてない。最も早く会える可能性があるのは3週間先。それまでは私の頭の中で繰り広げられる空想話に過ぎない。

                 

 思い切って彼女を家の中に入れたらなどと書かれた方がいるが、とんでもない話。勤務中の彼女がもしそんなことをし、会社に知れたらたちまち懲戒免職のはずだ。彼女は会社の名前が入った車に乗って仕事をしている。変な噂など立とうものなら、すぐさま会社に通報されるはず。私が彼女が首になるようなことをするわけがないのだ。

  

 今日、着物タンスを整理中、桐の箱に入った「臍の緒」を見つけた。長女、長男、そして次男。3人の子を産んだ前妻がタンスの奥にしまっていたのだろうが、思い切って捨てた。そして「引きこもり状態時代」の長男が収集した大量のレーザーディスク。ロリコンの山を見るたびにうんざりしていたが、これですっきり馬鹿な長男が100万円近くはたいて集めたコレクションも。霧と消えた。よしよし。

              

 家族の思い出は大切にと書いてくれた人がいたが、トンデモナイ話。結婚後50年近く私を騙してへそくりを重ね、大金を持って家を出た妻。その妻の援助で自宅を建てた長女からは、「お父さんとは縁を切った」と告げられた。もう2人の孫にも会えない。長男はいくら電話をかけても着信拒否。老いた父が今どんな暮らしをしてるのかさえ知らないまま。

  

 年末に帰省する次男が、今年は仕事で帰らなかった。その彼が仙台で暮らすつもりはないと明言。ひょっとして私の心中を一番よく察しているのは、ひょっとしてKちゃんかも知れない。全くの他人の彼女が、唯一の私の心の灯だ、その彼女にまだ聞けてないことがある。

            
 それはご主人様の死因。彼女は決して言わないが、私は密かにあの「東日本大震災の津波」だと思っている。その哀しみを忘れようと、彼女はこの仙台に来て全く新しい暮らしを始めた。多分それが真相なのだろうが、あえて聞かないし、まだ聞く勇気がない。初めて彼女に会った時に感じた強い慟哭は、それが原因なのではないか。

  

 お互いに家庭を失った者同士だからこそ、相手に何かを感じ理解出来るのだろう。「どうかKちゃん俺を信じ、思い切って胸に飛び込んで来い」。俺なんかで良かったらしっかり抱き止めてやるから。心の中でそんな自問自答をしながら、俺は今日も片付けに励んだ。Kちゃんの笑顔がみたい。まだ見ぬ4人のお嬢ちゃんたちと会えるのが楽しみ。もう本当の孫には会えない仙台のじいじも笑顔になりたいしね。

                    

 他の写真は全部捨てても、お前のだけは捨てないよ。だってお前だけは俺を裏切らなかったもんなあマックス。そのうちまた一緒に遊ぼうな。だからもう少しそっちの世界で待っててね。俺もそのうち必ず行って、真っ先にお前を見つけるからな。じゃあそれまで元気で。俺もこっちの世界でもう少し頑張ろうと思うんだ。とっても可愛い人が出来たんでな。でもやきもちを焼くんじゃないぞ。マックス。<続く>





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Last updated  2020.01.30 05:35:08
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