逆イールドカーブ解消
毎朝必ず確認している指標が幾つかある。為替、金先物価格、アメリカ株価指標、日経平均先物、日本国債利回り、などなど。特にアメリカの債券利回りは、2年物、5年物、10年物、30年物、を必ず毎朝注視していた。コロナショック以降、長短金利差(イールドカーブ)が逆転する逆イールドカーブ現象が続いていたからだ。逆イールドカーブは、投資家が将来不況入りする可能性が高いと解釈しているから生じる現象であり、逆イールドカーブ解消は不況入り間近という市場からのサインである。イールドカーブは通常2年物と10年物との差で確認することが多い。今年の8月に、2年物と10年物の逆イールドカーブは解消していたので、基本的には逆イールドカーブ解消は今年8月となる。しかし、2年物と5年物の逆イールドカーブは続いており、解消しかけたら差が開く、という状況が続いていた。昨夜、ついに、2年物と5年物の利回りが逆転した。利回りが低い順に、2年物、5年物、10年物、30年物、となった。逆イールドカーブが完全に解消した。逆イールドカーブは極めて異常な状況であり、まず長期化することはない現象である。今回、奇妙なほど長く続いた逆イールドカーブが完全に解消した。この先、そう遠くないうちにアメリカが不況入りするのであれば、やはり市場は先見の明があった、ということになるだろう。-参考-世界中で逆イールド解消進む-ドイツの利回り曲線、米国と強い相関 - Bloomberg