ポートフォリオを晒してみる
過去、丁度コロナショックのあった2020年1月から半年くらい、このブログで主なポートフォリオと年間収支について毎月報告したことがあった。その時のパフォーマンスは相対的にとても優れたものだったが、いくら優れた結果であってもブログで報告しているだけでは承認欲求は満たせない、自分の承認欲求を満たせるのはやはり市場だけだ、やってみて改めて分かったが、自分のパフォーマンスを公開している投資家はゴミだ、カスだ、投資家として未熟だ、3流未満だ、ガキのお遊びだ、ということで止めた。そこから5年が経った。その間、市場は上昇し続けた。暴落は短期的なものに終わり、すぐ急反転した。リスクを取ったら取った分だけ資産が急増する中で、ファンダメンタル分析の価値は薄れた。勢いのある銘柄に乗っかっているだけの投資家が倍々ゲームで資産を急増させ、リスクを嫌った投資家は緩やかな資産増加に終わり、時間だけが過ぎていった。株価が明らかに底を打って急上昇してきている銘柄、業績が伸びていて、指標が安値圏、その程度の理由でレバレッジを掛けて投資をしているクソみたいな投資家が、資産を急増させ続けた。全世界異次元金融緩和という力業でリセッション入りを回避した世界市場は、その反動でインフレに苦しんだ。通貨の価値が低下し続ける世界、中期下落相場が来ない中で、株式市場は賑わった。さて、どうしようか。大暴落が来る度に中期下落相場入りを期待したが、待てど暮らせど、そんなものは一向に来なかった。一度ポートフォリオを完成させれば、後はほとんどやることはない。売り上がり、買い下がり、ポートフォリオの微修正をちまちやって、資産は増えた。民主党政権末期からのアベノミクス相場以降、日本株は上げに上げた。日本企業は株主還元を進めた。デフレ脱却宣言の条件は満たしていないが、国内がやっとインフレに転じた今、労働人口の減少による人手不足も相まって、実質的な円の価値は下がりに下がった。既に、生活費は高騰し、サービスの質が低下し、庶民の口にする食料は随分と不味くなったが、多くの日本国民の生活レベルはこれからまだまだ貧しくなるだろう。この未来は想定していたが、それがいざ現実になってみると、ただただ悲しい。投資家だけが喜んでいる。今の自分は、何も投資家らしいことはしていない。投資家としての実力は相当下がった。もう何もしなくて良いような気がする。最初から投資につぎ込んだお金は死ぬまで引き出さないと決めている。たまにでも、20年前からこのブログに来ている読者は今いるだろうか、いないだろうか。いるとしたら、どれくらいいるだろうか。いやはや、20年前は若かったね。あの頃は、粗削りながらも、今より可能性に満ちていた。市場も今のように色あせていなかった。何より、緊張感があった。今は駄目だ。こんなんじゃ全然駄目だ。生きた気がしない。死んでないだけ。いずれこのブログを止めようかと思わんでもないが、今のところは、もう少し先の話かなと考えている。その前に、まずはポートフォリオを晒してみようと思う。誰に見せるでもなく、自分でもほとんど見返さず、2003年から、毎週ちまちま、自分のポートフォリオに関してのデータ取りをしている。下のはその一部。今保有している銘柄数は37銘柄。優待目的で保有している銘柄は相変わらず一つも無い。評価額の高い銘柄から15銘柄くらいで良いだろう。手の内晒して、これからどうするか。トレードも晒してみるかと思うが、リアルタイムでの報告はめんどくさい。過去のトレード記録を貼り付けるにしても、量が多い。直近の売買で良いか。自分で言うのもなんだが、というか、こんな恥ずかしいこと言うのも馬鹿みたいだが、僕は「今までは」投資が結構巧かったと思う。短期取引も、長期取引も下手くそ。だけど、中期取引だけはかなり上手だった。成長株、割安株、どっちも苦手意識はない。優待銘柄だけは、苦手。何から何まで、優待銘柄は嫌い。権利日落ちとか、優待権利株数とか、投資手法が乱れる。本当に相性が悪い。興味がない銘柄には本当に興味がない。本腰入れて調べることもない。自分が働いていて詳しい分野への投資はしない。店舗に行って自分が感じたことは投資に影響「させない」。四季報の業績予想は微塵たりとも信じていないが、投資に多大な影響あり。逆張りが得意だが、順張りに苦手意識はない。どっちもやれる。他人の投資に影響されて良いことはない、と考えている。不思議なほどIPOには興味がない。外国株トレードもFXも、初期にほんの少しやっただけ。日本株一筋。国内外の経済を俯瞰し、その時の大きな資本の意思はどこに向かおうとしているのか、を想像する。今までの中期取引のノウハウは暗黙知で身に付いている。トレード手法は明文化できないなぁ。色々調べた結果、最終的になんとなく、というのも多い。最近2年で2倍になったのは、金価格の上昇、銀行株の上昇、の恩恵が多い。こんなんで、誰かの参考にでもなれば良いのだが。さて、これからどうするかね。