前を向いて
少し前の日記で触れた、The Helio Sequenceのアルバム「Keep Your Eyes Ahead」は、眼鏡のようにすっかり生活の一部です。何かあれば必ずこのアルバムを聴きます。エレクトロニカな音やヴォーカルの雰囲気は、巷で流行りのシューゲイズ・ドリーム・ポップの中に入れても違和感なし。けれどこのアルバムは2008年のものなので、とうてい時流に乗っていたわけではないのでしょう。何といってもレーベルはSub Pop。キャッチーというには少しひねった音かもしれませんが、いつの間にか覚えて鼻歌になってしまうこの不思議。どの曲も印象的なメロディがあります。スネアが刻む細かいリズムも心地よいです。ドリーミーだけどただふわふわとしているだけではなくて、何か強い芯のようなものを感じます。高らかに鳴り響くメロディたちは、明らかに強いのです。歌詞カードがついていないのが悲しいところですが、拾い聴きしているだけでもけっこう切なくで胸にグサッとくるものが多いような気がします。前の日記で書いた通り、「Lately」という曲が素晴らしいです。前に向かって歩き出しているけど、やっぱり心のどこかにひっかかっている。心の機微をシンプルに、だけど鋭く突いた詞が、美しいメロディと共に胸に流れ込んできました。mixiにのっけた日記をそのまま転記して逃げます。Lately, I don’t think of you at all Or wonder what you’re up to or how you’re getting on I never think of calling you or how things could have been Or wonder where you sleep at night or whose arms you wake in I’m living alone living alone I don’t need you anymore Living alone living alone I don’t need you anymore Lately, 最近、きみのことは全然考えないよ どうしているかなんて 電話してみようなんて思わないし きみがどこで眠り誰の腕の中で目覚めるのかなんて考えやしない ひとりで生きてるよ、きみなんてもう必要ないのさ ひとりで生きてるんだよ、きみなんて、必要じゃない 最近はね こんな調子で続くのです、このアルバム。いいなあ。素晴らしいなあ。マイスペ