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テーマ:最近観た映画。
カテゴリ:映画
![]() ようやく観ることができました、「名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN」。 平日の朝イチ、しかも地方ということで観客は私含めて7人(数えた)。いつもながら快適です。 ティモシー・シャラメがディランを演じるという話を聞いてから、とても楽しみにしていました。 名もなき者だったのはホントに最初だけで、あっという間に名のある人になっちゃうんですが、ウディ・ガスリーのもとを訪れて歌い始めた瞬間に、映画だってわかっているのにライヴで何かすごいものを見た瞬間のように鼓動が高鳴りました。Like a rolling stone, Blowin' in the Wind, Mr. Tambourine Man, Highway 61 Revisited...ディランにまったく詳しくない私が聴いてもわかる曲、そして訴えかけてくる力強さに終始見入ってしまいました。 しかもキャストがみんなパフォーマンスをしているというのですから、脱帽です。ティモシー・シャラメはディランでした。顔キレイすぎるけど(笑)。ジョーン・バエズ役のモニカ・バルバロの声も美しいし、ピート・シーガーを演じたエドワード・ノートンは何をやってもはまる。そして今回は包容力にあふれたナイスガイで、お父さんみたいでした。それとそれと、ジョニー・キャッシュ役のボイド・ホルブルックが「超」カッコ良かった!眼差しもパフォーマンスも全部カッコいい…いちばんカッコ良かった…あのギターで撃たれたい…! 当時のアメリカ情勢をもっと深く理解していると、さらに楽しめたのかなと思いました。 私はこのころって点では知っているけど、流れとしていまいちとらえきれていないところがあるので、ふんわりと(悪く言うと大雑把)と観てしまったような気がして、反省しています。なぜディランが歌うのか、それぞれの歌にどんな背景があったのか。遅まきながら少し学習しなおさなければなとも思いました。 最初は歌いたいから歌っていたのに、否応なしにショー・ビジネスの世界に巻き込まれ、人々の求める「ボブ・ディラン」と、自分がやりたいボブ・ディランとのずれにフラストレーションを抱えていく様子が、ティモシー・シャラメのあの憂いある眼差しで存分に表現されていたと思います。それにしてもあの子はなんであんなに色っぽい目をしているんでしょうか。 ニューポート・フォーク・フェスティバルの大トリなのにフォークをやらず、エレキのバンドサウンドをかき鳴らし、聴衆の賛否両論を歯牙にもかけずにバイクで颯爽と去る彼は、本当にクールでした。そして、最後のウディの病室でのシーンははからずも目頭が熱くなり…。 そもそも私がディランを知ったのは、高校時代の友達にLike a rolling stoneを聴かされたからです。そして、私がはじめて彼の歌でいいなと思ったのはMr. Tambourine Man(でもByrdsのカヴァーで知ったくらい)。なので、自分はフォークサウンドのディランに惹かれる方だと思っていましたが、この映画を観ているうちに、バンドサウンドのディランもカッコいいなと思い始めました。そしてサントラも欲しくなってしまった…! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.03.11 19:34:20
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