名作落語大全集

2015/09/02(水)16:38

五輪は結局

「オリンピックのマーク、結局白紙撤回になった」 「もっと早く決断すべきですね」 「それが、おかしいのは、またしても責任者の不在」 「はい」 「国立競技場は、民主党の責任だと押し切った自民党」 「ひどかったですね」 「今回はもっとひどい」 「どういうことです」 「まず、会見で、佐野氏のデザインは、誰が見ても盗作ではないということを説明した」 「え……」 「使われている部品が同じで、配置もよく似ている」 「だから盗作でしょ」 「同じなのはその2つだけ。色が違い、部品の距離が違い、回りに円がないし、下の文字も違う」 「当たり前でしょう」 「これだけでも2対4で、違うという証明になる」 「へえ」 「それを素人が見て批判するからゴタゴタした」 「でも、どっかの劇場のデザイナーはプロじゃないんですか」 「それ以上に、世界からプロの目でしか見ないのに、国内はど素人が文句を言っているという風にしか聞こえない会見だった」 「そうなりますね」 「これを受けて夜になってデザインした人が取り下げた理由を発表したが、ここでも盗作は一切ないと言う」 「そう言い切っていますね」 「それなのに、世間が批判して、家族や社員に身の危険を感じさせるほどの圧力があるそうじゃ。それからそっくり作品がどんどん指摘されるが、関係のない物まである。報道のいい加減さを指摘している」 「へえ」 「それでもう耐えられなくなったということ……そういうことで迷惑を掛けるのは謝罪しているようじゃな」 「デザインそのものについては、謝罪はないんですか」 「だって、デザインそのものは盗作でもないし、何を謝るのじゃ」 「あ、そうか」 「まあ中身はとにかく、バッシングで大変な思いをしているということが原因で取り下げることにしたので、なぜそうなったのかという、根本的原因については言及されていない」 「なるほど」 「以上……で、誰が悪かったのじゃ」 「はあ……デザイナーは盗作じゃないって言って、委員会もそれを認めているし……誰です」 「国民、ネットユーザーじゃ」 「え」 「佐野氏の作品に似た物を次々に出して追い詰めたのは日本の国民。そのプレッシャーで身の危険を感じるほど追い詰められた。だから誰が見たってオリジナルな作品を取り下げざるを得なくなったということじゃろう」 「確かに関係者の話はそうなっていますね」 「またしても誰も責任を取らないことになるじゃろう。それは自民党の体質じゃからな」 「今回は何か出ますかねえ」 「出ない。多分国は東京都の責任ということでまたしても誰も何もしていないという結果に……」 「でも何もしないというのが自民党の体質ですからね」 「その通りじゃな。尚、先週2度も改定したので盗作ではないという証明を出していたな」 「はい、それがまたしても盗作……ではなく転用ですか……それが最後のとどめになっちゃいましたね」 「それが、どうもおかしい。100点もの応募作があったのに、選考の時点でそっくりな物があるっていうので集積になった」 「それでその修正も出してきましたね」 「おかしいじゃろう」 「どこが」 「他とそっくりだったら、その時点で落選じゃないか」 「あ……じゃあ最初からやらせですか」 「応募した人には何の連絡もないらしいし……」 「おかしなことばかりですね」

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