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カテゴリ:競馬全般
日本の競馬に貢献した種牡馬たち
■近代競馬の基礎確立に貢献した名種牡馬たち ◎インターグリオー《チルドウイック----------(セントサイサイモン 系) カメオ 明治40年に 小岩井農場が基礎牝馬20頭と共に輸入した馬 。 他馬に比して一流馬の数は少ないが、シカシブラッド・メア・サイアーとしては優秀で多くの種牝馬を残した。このインターグリオーの値は一万円を超え当時の小岩井農場の一年分の経常収入の七分の一程度であったと言われている。 代表産駒 レッドサイモン(母フラストレート・目黒優勝内国産馬連合)シノグ(福島御賞典)シンコイワヰ(目黒優勝内国産馬連合)インターグリオ(目黒優勝内国産馬連合)トクホ、ペットレル(両馬・目黒優勝内国産馬連合) ◎ダイヤモンドウエッデイング《ダイヤモンドジュビリー-------------(セントサイモン系) ウエッドロック 明治四十二年輸入 父のダイヤモンドジュビリーは英国三冠馬 代)ゴールドウイング(阪神御賞典)マツカゼ(小倉御賞典)ラレード(目黒御賞典)バンザイ(目黒御賞典・横浜連合二哩など13戦11勝)ヤンングナカヤマ(目黒御賞典) コウエイ(目黒御賞典)ダークメード(目黒優勝内国産馬連合)イヤアブリ(新潟特別) *ラレードとバンザイが登録すると毎度二頭立てになってしまった。 ◎イボア《ハクラー-----------------------(ダッチストン系) レデイゴウ 明治四十三年輸入 繁殖牝馬に恵まれず、したがって種牡馬賭しての後継馬は少ない。 シカシブラッド・メア・サイアーとしては、かなりの成績を上げた。サラ系との配合が多かった 。 バイクワ(牝・函館御賞典)タケゾノ(牝・函館御賞典)カンダ(前名コヒメ牝・札幌御賞典)ムットン(牝・函館御賞典)シコク(札幌御賞典)エイ(牝・目黒優勝内国産馬連合・阪神御賞典)レデースバットン(阪神連合二哩)エキストラ(牝・横浜御賞典)ヨシトミ(横浜御賞典・阪神連合二哩)タマチップ(牝・阪神御賞典)イロハ(目黒優勝内国産馬連合)エリザベス(牝・目黒連合二哩)パンジー(中山秋季特別)クヰンホーク(牝・目黒御賞典・目黒優勝内国産馬連合)タマカゼ(阪神連合二哩) ◎コイワヰ(チャツウオース--------------------(セントサイモン系) エナモールド 明治四十一年生まれ持込(輸送中に生まれたため日本の領海内で生まれたので内国産扱いとなったという逸話が残る。馬券禁止時代の名馬で45勝もした馬。 小岩井農場で明治四十年に輸入した基礎牝馬の一頭エナモールドの仔 代)アケボノ(阪神御賞典)チェリーダッチェス(横浜御賞典)イワヰ(横浜御賞)キングフロラー(目黒御賞典)ハクショウ(阪神御賞典・阪神連合二哩・中山四千米)カノウ(目黒優勝内国産連合)カイモン(福島特別) ◎ガロン《ガリニュール-------------------------(スターリング系) フレーア(セントフラスキン) 大正元年輸入m個の馬の功績は大きく名血と言っても過言ではない。産駒で種牡馬となった中では ナスノ、アラタマ、ケンコン、第七ガロンが光っている。また優秀な牝馬にも恵まれブラッド・メア・サイアーとしてもわが国の競馬に貢献した。 代)ナスノ(横浜御賞典・目黒優勝内国産連合)エツリュウ(福島御賞典)キンテン(目黒御賞典)カタロン(阪神御賞典)ロメオ(阪神御賞典)カーネーション(目黒御賞典)タチバナ(目黒御賞典)クヰンフローラ(福島御賞典)アスベル(横浜御賞典・阪神連合二哩)コロネーション(横浜御賞典)ガエイ(福島御賞典)スターリング(目黒優勝内国産連合)ピュアーゴールド(目黒御賞典・目黒優勝内国産馬連合外10戦9勝着外1 *この着外であるが、当時の雑誌に「20馬身の出遅れで一旦はアオバの2着に迫るも敗れ仲住与之助騎手はファンから疑惑の目で見られた」とある。 ◎ チャペルブラムプトン《ベッポー------------(マッチェム系) キスメット 大正八年輸入、輝かしいチャペルブラムプトン時代を築いた。 代)トニー(横浜御賞典)チャペル(福島御賞典)アストラル(目黒御賞典・各内国産古馬目黒)スズカゼ(阪神御賞典)プリモス(横浜御賞典)ウヰンナー(目黒御賞典)キタノホシ(目黒御賞典)オールマイン(阪神御賞典)ヤマヤス(横浜御賞典・阪神農林省賞典)ケンシュン(横浜御賞典)ハッピーチャペル(目黒御賞典)ハクヨシ(横浜御賞典)クモカゼ(目黒優勝内国産連合)ワカクサ(横浜御賞典)目黒連合二哩)ケンキン(目黒連合二哩)ニッポン(横浜特別)アスコット(阪神農林省賞典)ハクシュン(京都牝馬連合二哩)ケンシク(京都牝馬連合二哩) *クモカゼ母が内国産アングロアラブの第二アルバートでアラブ血量(7・8125パーセント )なので今で言うところの準サラ である。力と素質は十分にあった馬だが繁殖では遂に日の目を見なかった。四白の温和な美しい馬体の馬で競馬服?が黄色と黒縞のダンダラだったため「虎の皮・虎の皮」の声援でファンに人気があった。当時の名馬ナスノがクモカゼを見つけるといつも噛み付カンばかりにいきり立ち盛んに闘志を燃やしていたと伝えられている。最も手ごわいライバルとしてナスノがクモカゼを意識していた。其のせいかクモカゼは11回対戦して一度もなナスノに勝っていない。但し、最後の一戦以外は常に クモカゼが重量を背負っていたことを附記しておく。最後に、成績表を見ると一度だけアラブ系の競走に出走しているが当時はアラブ血量が少しでもあれば出走できたようである。アラブ血量が正式に文章になったのは昭和三年のことである。 *ワカクサは昭和5年から6年にかけ関東を中心に関西でも活躍した。種牡馬としても期待されたが、ハクショウと同様朝鮮の蘭谷牧場へ贈られ日本での実績はない。 ◎ポートランドベー《ビルオブポートランド---------(セントサイモン系) リトルプリムローズ(ローヤルハンプトン) *大正元年輸入、父のビルオブポートランドはセントサイモンの直仔だがのど鳴りの欠点があった。 代)マツミドリ(横浜御賞典)クイック(小倉御賞典)ミフク(阪神御賞典・阪神連合二哩) ◎トウルヌソル《ゲインズボロー-------(ハンプトン系) ソリスト 昭和二年シアンモアと共にクラシック創設に貢献した。その産駒でダービーを制した馬は 六頭に達した。父のゲインズボローは英国三冠馬である。 代)ワカタカ(ダービー)トクマサ(ダービー)ヒサトモ(ダービー、天皇賞)クモハタ(ダービー)イエリュウ(ダービー)クリフジ(ダービー・菊花賞・オークス)クリヤマト(皐月賞)ソールレデイー(桜花賞)テツバンザイ(オークス)イサヲ(阪神御賞典) キンチャン(阪神御賞典)アトランタ(目黒御賞典)ダイナモ(阪神御賞典)イワヰカブト(横浜御賞典)ハッピーマイト(天皇賞)トキノチカラ(天皇賞) ◎シアンモア《バッカン------------------(スペキュラム系) オルラス 昭和三年輸入トウルヌソルと共にクラシックレースに貢献した。其の産駒にダービー馬三頭を出す。 代)カブトヤマ(ダービー・福島御賞典)フレーモア(ダービー)ガヴァナー(ダービー) ハクセツ(中山四千米・横浜御賞典)デンコウ(阪神御賞典)アカイシダケ(横浜御賞典) ゼネラル(阪神御賞典)チャレンジャー(横浜御賞典)タイホウ(横浜御賞典)エツフォード(阪神御賞典)スターカップ(小倉御賞典)アルバイトのちクリヒカリ(皐月賞・天皇賞)ヤマイワイ(桜花賞)アステリモア(オークス)ロキーモア(天皇賞)ミナミモア(天皇賞) ◎月友《マンノウオー------------------------(マッチェム系) 星友(米国) 昭和七年輸入 父は米国の名馬。四才時故障のため未出走に終わったが、種牡馬としては A級。 代)カイソウ(ダービー)ミハルオー(ダービー・天皇賞)オートキツ(ダービー)ツキカワ(桜花賞)タカホマレ(目黒記念)ミツマサ(オークス)ツキヤマ(中山大障害) アシガラヤマ(中山大障害) ◎プリメロ《ブランドフォード----------------------------------------(スターリング系) アサシー 昭和十一年輸入 父のブランドフォードは英国でもダービー馬四頭を出した代種牡馬である、その直仔プリメロの輸入は深く大きい意義を持つ。プリメロはダービー馬を四頭出したほかに孫にも二頭のダービー馬が出た。ミナミホマレの産駒のゴールデンウエーブとダイゴホマレである。奇しくもこの二頭地方競馬出身である。 代)ミナミホマレ(ダービー)タチカゼ(ダービー)クモノハナ(ダービー・皐月賞) アズマライ(菊花賞)トキツカゼ(皐月賞・オークス)ケゴン(皐月賞)ブランドソール(桜花賞)ヤシマベル(桜花賞)ハヤカゼ(京都四歳牝特)シラオキ(函舘記念) *シラオキはコダマ・シンツバメの母となる ◎ダイオライト《ダイオフォン------------------------------------(オーモンド系) ニードルロック 昭和10年輸入 昭和17年から3年間チャンピオンサイヤーの座についた。最初の三冠馬セントライトを出した功績は大きい。 セントライト(三冠馬)、ダイエレク(皐月賞)、バンナゴール(桜花賞)、ハマカゼ(桜花賞)、タイレイ(桜花賞)、テツザクラ(菊花賞)、グランドライト(天皇賞)、ヒロサクラ(天皇賞)、トヨウメ(天皇賞)、ヒデヒカリ(皐月賞)、オーマツカゼ(京都牝特)、レオ(阪神四歳特別)、サチヒカリ(中山大障害)、ヒロハタ(小倉記念)、クリチカラ(目黒記念)、トシシロ(種牡馬実績) ☆船橋競馬に「ダイオライト記念」あり。 ◎セフト 《テトラテーマ----------------------------------------(ヘドロ系) ヴォリュース 昭和12年輸入 日本にスピード競馬を持ち込んだ種牡馬で、スピードとスタミナを兼ね備えていた名種牡馬。昭和22年から5年間チャンピオンサイヤーの座を維持した。 トキノミノル(ダービー・皐月賞)、ハヤタケ(菊花賞)、シーマー(天皇賞)、ボストニアン(ダービー・皐月賞)、ハイレコード(菊花賞)、ミスセフト(桜花賞)、トサミツル(桜花賞)、スウヰイスー(桜花賞・オークス)、ヤシマヒメ(オークス)、キングナイト(オークス)、コマミノル(オークス)、タカクラヤマ《天皇賞)、イッセイ(カブトヤマ記念)、ダイニカツフジ(京都大障害)、スヰフト(京都大障害) ◎クモハタ 《トウヌルソル-------------------------------------------(ハンプト 星旗 昭和11年生まれ ダービー馬である 。内国産種牡馬として、抜群の成績を残した。昭和27年から6年間チャンピオンサイヤーとして君臨した。昭和28年に伝染性貧血<伝貧>と診断され殺処分された。秋の重賞「クモハタ記念 』に名を残したが、国営では 、あっさりとこの重賞を廃止してしまった カツフジ(天皇賞)、ニューフォード(菊花賞・天皇賞)、ヤシマドオター《桜花賞・天皇賞)、、ハタカゼ(天皇賞)、キヨフジ(オークス、公川崎記念・ワード賞)、ミツハタ(天皇賞)、クインナルビー(天皇賞)、メイヂヒカリ(菊花賞・天皇賞・中山グランプリ) ケニイモア(中山大障害二回)ヤマカブト《中山大障害)、クロシオ(中山大障害) この後、トサミドリ、ヒンドスタン、ソロナウエーの時代に移るのである お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月07日 09時16分54秒
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