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カテゴリ:ミッドランド史
まずはふみをと三輪幸平の出会いから書いていかないといけない。
この2人がバンドを起こし21世紀になって、 今の4人となって活動するまでどれだけの遠い年月がかかっているのか!? 鍾乳洞なんかにある鍾乳石が長さ1mになるまでどれだけかかるのか、 ぐらい気の遠くなるイメージがある。 まあ比喩が下手。書くもんじゃあないね。 で最初はふみをが三輪幸平と出会う前のお話。 ふみを18歳の誕生日に父親が自分の友人に頼んで譲ってもらってきたモーリスのアコギをプレゼントしてくれてから数ヶ月後、中学の同級生でミッドランドのジャケット担当をしてくれているトオルと悪ふざけ半分でインディゴ・ボーイズというユニットを結成。もちろんインディゴ・ガールズのパクリである。 この2人、ギターを始めて数ヶ月ということもあり、押さえられるコードは3つ4つという有様でろくな演奏が出来なかった。そんな時に思い出したのは2人が大好きなU2の成り立ちであった。 U2はバンド組んだ当初、あまりにも下手で他のバンドの曲のコピーでさえ出来なかったのという。それならば!と今出来る範囲で作ったオリジナル曲を演奏し始めた、というのだよ。カッコいい。これを最大限見習って1コードで即興で曲を作ったりして楽しんでいた。 そんなアコギ2本体制のユニットはいつの間にか自然消滅してしまう運命であったけれど、この2人を中心に今度はその大好きなU2コピーバンドを始めることにしたのだ。当時は空前のバンドブームでもありバンドを始めるのは必然でもあった。ふみをは高3の時の同級生でバンドをやっていた友人にフェルナンデスのエレキギター(後に三輪幸平に強奪されフレットレスなエレクトリックギターという変態ギターに改造される運命をたどる、あいつは今何処に・・・)を譲ってもらいボーカルと兼任、今少し考えただけでも末恐ろしくて身震いしてしまいそうなボノとエッジの両方の役をするという無謀な挑戦をしてしまうのだ。トオルはアコギをベースに持ち替えてもう気分はアダム。までは良かったけれどさあ肝心のラリー・ミューレンJr.を探さないといけない。 そんな時にふみをが通う大学で出会いがあった。ふみをの出席番号の一つ前の奴でおかしな言動におかしな行動をとっている少し変わったコンドウという青年がいた。人との接触は苦手そうでいつも一人でいて、当時では考えられない大学生にもなって丈が足りないズボンをはいており靴下が丸見えなのだ。しかもリュックサックはランニングに背負っていてその上にシャツを羽織っている・・・見た目だけで申し訳ないけれど、正直あんまり仲良くしたくないタイプではあった。 しかし衝撃の時があった。ある日、鼻歌を口ずさみながら学食に入ろうとドアを開けた瞬間に反対側からそのコンドウが出てきて、すれ違い様に声を掛けられたのだ。 「その曲はU2の"Stories for Boys"じゃあありませんか?」 ふみをが通う東京農業大学に通っている人でおそらくは、この2人しか知らないであろうU2のデビューアルバムに入っているシングルでもない曲名を妙に良い発音で言ったのであった。その足で強引に近くの喫茶店に誘い音楽話から相撲話までしたりしてすぐに仲良くなった。 それから約1ヶ月間、喫茶店に呼び出してはコーヒーとスパゲッティをおごってはバンドに参加しないかと毎日のように口説いた。話を聞いてみると彼はお医者さんの息子で家は広く一軒家で自分の部屋にドラムを置けそうだということも解ってしまった。もうドラムをする為に生まれてきたような男だったのだ。そして彼がついにドラムを買うよ!といい返事をもらえた時のふみをの口説き文句は、 「君も明日からラリー・ミューレンJr.だ!!」 であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.19 11:52:30
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