|
カテゴリ:雑感
目に見えない敵と戦って、目に見える結果を得る。
一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。 ケシゴムは嘘を消せない[ 白河三兎 ] 主人公ノブは離婚した日、一人残された部屋で酒を飲んでいた。いつの間にか部屋に入り込んだ目には見えない女性タマと遭遇する。人は五感で得る情報のうち8割を視覚に頼っている。視覚が頼りにならない場合まず美醜に惑わされないだろう。ノブには透明のタマは見えないから視覚以外の感覚を屈指して心と向き合おうとする。本作は表面的にはSFミステリだが、力まずに人を愛することについて問う物語だ。恋愛初期には相手がより良く見えるが、それは脳が作り出した思い込みによる幻覚だと解せば腑に落ちる。心と透明の概念の扱いが巧みだと思った。 色々使ってきたけど、MONOに勝る消しゴムは無いと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/04/09 07:22:40 AM
コメント(0) | コメントを書く |