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カテゴリ:雑感
物理的な距離を隔てた「果て」と
その所在がわからない心の「果て」 * 一冊の本を読み終え読書メーターに投稿しました。転載します。 世界の果てのこどもたち [ 中脇 初枝 ] 多くの参考文献と取材に基づいた作品だからこそのリアルな説得力。圧倒され暫く動けなくなった。満州国は日本の敗戦を期にソ連が占領し消滅した。これにより満州へ移民していた人々は暴力的に土地や家を追われ過酷な運命を辿る。特に日本に戻ってこれず中国残留孤児となってしまった子供達の肩身の狭い辛苦は想像を遙かに超えていた。1944年、出自や境遇が全く違う珠子、美子、茉莉3人の少女は、満州国吉林奥地の開拓地で出会う。満州という切り口で、傷ましい戦争と民族の歴史への客観的な理解が上書きされたのは間違いない。読んで良かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/06/13 07:08:26 AM
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