テーマ:本日の1冊(3684)
カテゴリ:読んでいる本
月末近くになると期間限定ポイントを消化すべく、 本を何冊か買います。 以前は勝手が分からず、模型など買ったりしましたが、 200円分くらいのポイントを使うには、本が一番お得感がありそうです。 一昨日届いたのが、 です。 昭和の初め、当時徐々に減りつつあった 明治初期のことを知る方たちから、 さまざまな逸話を採集してまわって書かれた作品です。
著名人の逸話だけではなく、市井の人たちの暮らしぶりや どんな店が流行っていたか、さらに当時世間を騒がした事件の裏話など、 当事者からの取材に基づいて、生き生きと描かれています。
中にはこんな話があります (文章は原典とは違います)。 横浜の南京町に、上海から移り住んだ李さんという筆屋さん。 大阪生まれの奥さんが「まいどおーきに」というのを気に入って、 自分も使おうと待ち構えていました。 いよいよ使うときに、間違って「おいどまーきに」といってしまい、 お客さんが笑ったのをみて、益々嬉しくなって、 それから「おいどまーきに」を連発。 町ではすっかり愛嬌者で有名になりました。 歴史には決して残ることもなく、今の新聞の小ネタ欄にでも載っていそうな、 まさにどうでも良い話ですが、 当時を知る方から丹念に採集した話だからこそ、 明治初期ののどかな町の雰囲気が伝わってきます。
今多くの方たちが書かれているブログやHPは、 どういう形で将来残っていくのか分かりませんが、 50年後、100年後には貴重な風俗史の資料になるのかもしれませんね。
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