コルビュジエのスイス学生会館vsカーンのブリンモア大学女子寮
コルビュジエのスイス学生会館vsカーンのブリンモア大学女子寮Q コルビュジエのスイス学生会館と、カーンのブリンモア大学女子寮の全体構成は?A 個室群のブロックと共用部のブロックを分けて連結した機能的配列と、個室群を45°傾けた正方形のブロックとし、コーナーを重合させて連結した形式的並列。一般に個室を南向きに並べると、個室群は板状のブロックとなります。コルビュジエは板状のブロックをピロティで浮かせ、曲線を用いた共用部のブロックを付加して、機能的に配列しています。個室群にはユニテ・ダビタシオンやラ・トゥーレットのような格子状のバルコニーはまだ付けていません。一方カーンは個室群を45°傾けた正方形にまとめ、そのコーナーを重合させることで連結しています。ふたつの学生寮を比べると、コルビュジエがいかに機能的に配列したか、カーンが機能的な構成を乗り越えるために、いかに形式的配列にこだわったかが明瞭となります。スイス学生会館は現存:7k Bd Jourdan, 75014 Paris, Franceブリンモア大学女子寮は現存:204-298 Morris Ave, Bryn Mawr, PA 19010・女子寮における正方形の中央吹抜けには、4隅の塔のトップサイドライトから光が入り、筆者が訪れた際にも、明るい壁に囲まれた空間となっていました。参考文献“Le Corbusier oeuvre comple(‘)te Volume 1929-34” Artemis Zurich, 1964Heinz Ronner, Sharad Jhaveri, Alessandro Vasella “Louis I. Kahn Complete Works 1935-74”, Westview Press, 1977原口秀昭著「ルイス・カーンの空間構成 アクソメで読む20世紀の建築家たち」彰国社、1998 ゼロからはじめるシリーズの17冊目、近代建築入門が出版されました!約400頁すべてにイラスト!ライト、ミース、コルビュジエ、グロピウスばかりでなく、ラッチェンス、ガルニエ、ペレも深堀り。表紙はドミノシステムを変形(だから角柱)+サヴォア邸+プレキャスト風味に、はしごが左に寄っているのはガルシュの家(ミースのテューゲントハット邸も)の外階段やテラスの欠き込みから、1階のコルはモデュロールのポーズ、ペリアンも登場(裏表紙ではペリアンがコルの長椅子に座る)、海はコルがあこがれ、最期の場所ともなる地中海。アイデアはボクで、絵はイラストレーターの内山良治さん。 南米の川の方での書籍紹介文:「ゼロからはじめるシリーズの17冊目。19世紀の黎明期から、モダニズム建築、さらにその後のポストモダンにいたるまでを概観し、建築デザインと、建築家の思想が日本と世界に与えた影響が理解できる。空間構成、建築家とその思想をユニークなイラストでビジュアルに紹介。どのように近代建築が生まれ展開していったかを総合的に理解できる。」動画リスト リスト中の青字をクリックすると動画が再生されます!構造の基本を学ぼう!構力マラソン 構造力学を毎日1題解こう!建築法規の基本を学ぼう!法令集の読み込み講座!環境工学の基本を学ぼう!木造建築入門!インテリアデザイン入門!動画リストのリストイラストで読む建築史!ゼロからはじめる 建築の[歴史]入門 [ 原口 秀昭 ]価格:2585円(税込、送料無料) (2021/7/3時点)楽天で購入