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―シュレイド地方、樹海、夜―

 >バッシャァァ!!
小鉄 「プハァ! 寒いニャ!!」
迅雷 「(モグモグ)ハチミツ美味いよ!」
小鉄 「(ガクガクブルブル)火……火を起こすニャ……(カチカチ)」
 >ボワッ
迅雷 「うわ、火がついた! 兄貴、それ何?」
小鉄 「これはオトモ必須のアイテム、火打石ニャ。前に旦那さんと拾ったニャ」
迅雷 「いいなー」

小鉄 「お前が持ってても使えんニャ。それより火に当たるニャ」
迅雷 「うん」
小鉄 「ふぅ。あの古龍、偉そうにしてて嫌だニャ」
迅雷 「偉そうにしてる奴は駄目なの?」
小鉄 「大概偉そうにしてる奴ってのは信用できないニャ。よく覚えておくニャ」
迅雷 「分かった。あいつは信用できないんだね」
小鉄 「あいつに限らず、世の中は厳しいニャ。これから迅雷には、それを沢山教えてやるニャ」

小鉄 「……その前に、これをくすねてきたニャ(バッ)」
迅雷 「それ何?」
小鉄 「あの変な鳥が持ってたツチハチノコの酒だニャ。迅雷も飲むニャ」
迅雷 「うん!」
小鉄 「(ゴクゴク)プハァ! たまらんニャ!」
迅雷 「ゲェ。何か辛いよ」
小鉄 「迅雷にはちょっと早かったかもしれんニャ」

迅雷 「そんなことないよ。ほら(ゴクゴク)」
小鉄 「そんなに一気に飲むもんじゃないニャ」
迅雷 「(フラフラ)……グゥ」
 >ズゥゥン
小鉄 「寝ちまったニャ」
   「光ってる蟲が集まってるニャ……」
 >ムンズ
小鉄 「何だニャこの蟲は……何かピリピリしてるニャ。食べるのは危険そうな気がするニャ」


―迅雷の夢の中―

迅雷 「…………」
   (兄貴……)
   (兄貴! ……あれ? 声が出ない……)
   (どこだ、ここ……)
   (樹海……?)
   (兄貴……? ン? あそこにいるのは、兄貴だ!)

迅雷 (兄貴ー!!)

小鉄 「迅雷逃げるニャ!!」
迅雷 「兄貴ー!!」

迅雷 (!?)

小鉄 「何してるニャ、迅雷、早く逃げるニャー!!!」
迅雷 「兄貴を置いて逃げられるわけがないよ!!」

迅雷 (あそこにいるのは……俺? ジンオウガの……)

小鉄 「こいつにはまだかなわんニャ! 助けを呼んでくるニャ!!」
××××××× 『…………』
小鉄 「逃げるニャー!!」

迅雷 (な……何だあれ……)
   (見たこともない龍だ……白くて……風をまとってる……)
   (で、でも見てると何だか嫌な気分になる……)
   (あれは……)
   (絶対にいい奴じゃない……!!)

小鉄 「仕方ないニャ! 迅雷には指一本触れさせんニャ! ビッグブーメランを喰らえニャ!!」
××××××× 『…………』
 >ビュォオオオオ!!!
小鉄 「ギニャ!(ドガッ!)」
迅雷 「うわ! (ドゴッ! ゴロゴロゴロ……!!)」

迅雷 (何だ……凄い突風みたいなのが、兄貴と俺に……)

××××××× 『太古の宝玉を持っているのはどちらだ……いや、どちらでも良い……』
        『二匹とも灰にすれば済む話だからな……』

 >ズズズズズズズズ

迅雷 (!!!)

ティガレックス亜種 「おいおいボスゥ。そりゃちょっと話が違うんじゃねぇか?」

迅雷 (土の中から、黒い龍が出てきた……!!!)
迅雷 (あの龍は……!!)

××××××× 『…………』
ティガレックス亜種 「あのお守りは、俺のものだ。成敗したら俺に寄越すと、そういう話だったんじゃねぇのか?」
小鉄 「そ……そんな……」
   「黒い龍! そんな……! お前はあの時にジンオウガが殺したはずだニャ!!」
ティガレックス亜種 「アァン? ンだァ……この猫は……」
小鉄 「……ッ! そんな話はどうでもいいニャ! ならもう一度、ぶっ殺してやるだけニャ!!」
ティガレックス亜種 「フン……おもしれぇ」

迅雷 (兄貴、駄目だ!! くそ……動け、俺……!! 動け!!)

迅雷 「…………(ガクガクブルブル)」
小鉄 「うおニャアアアア!!!(ブゥン!)」
ティガレックス亜種 「(ガチィィン!)…………」
小鉄 「お……おいらのビッグブーメランが効かない……!!」
ティガレックス亜種 「(シュバッ!)死ね!(ガチィィィン!!)」
 >ザクッ!!
小鉄 「ぐぅおおおお!!!!」

迅雷 (兄貴いいいい!!!)


―シュレイド地方、樹海、夜―

小鉄 「グゥ、グゥ……」
迅雷 「……ッハ!!!!」
   「ハァ……ハァ……」
   「何だ……あの夢…………」
   「妙に現実味があって……まるで本当のことみたいに……」
   (うう……あの変な飲み物を飲んだせいか、体が上手く動かないよ)

迅雷 (ハッ)
   (そういえば、ここはあの夢で見た景色と同じだ!!)
   (何だか……嫌な予感がする!)
   「兄貴! 兄貴起きてよ!(ユサユサ)」
小鉄 「ン……んん……何だニャ迅雷……もう少し寝かせるニャ……」
迅雷 「そんなことを言ってる場合じゃないよ! ここから早く逃げなきゃ!」
小鉄 「ンニャ? 逃げるって何からだニャ?」
   「くだらないこと言ってないで、迅雷もだいぶ遅いから、今日はここで野宿ニャ」
   「もう一回火をつけるニャ(カチカチ)」

小鉄 「…………(ゾクッ)」
迅雷 「…………(ゾクッ)」
小鉄 「な……何だニャ。この悪寒は……」
   「この悪寒は……確か……」
迅雷 「兄貴……!」
小鉄 「迅雷、オイラの後ろに隠れるニャ!!」
 >ヒュゥゥゥゥゥゥッ
迅雷 「か……風が集まっていく……」

小鉄 (クッ……暗くて良く見えんニャ)
   (迅雷の体が光ってるから、何とか見えるくらいだニャ)
   (でも、この感覚は知ってるニャ。これは……こいつは……)
   「白い龍!!」
××××××× 『クク……フハハハハ!』
        『生きていたか……小さき者よ』
小鉄 「う……うおおお!!(ダッ!)」
迅雷 「兄貴!」

××××××× 『…………』
 >ビュゥゥゥゥゥッ!!
小鉄 「ギニャー!!」
迅雷 (兄貴が凄い風に吹き飛ばされてきた!)
   「ふんっ!(ガシッ)」
小鉄 「す……すまんニャ迅雷……」
迅雷 「…………」
小鉄 「迅雷?」
迅雷 (あれは……夢の中に出てきた龍だ……!!)
   (どうして……俺……)

小鉄 (オイラ一人で逃げることは出来るニャ……)
   (オイラは猫だから、地面に潜っちまえばいいんだニャ)
   (でも……そうしたら迅雷が……)
   「…………!!」
    >ダダダダッ

小鉄 「迅雷逃げるニャ!!」
迅雷 「!!」
小鉄 「こっちだニャ! オイラが相手してくれるニャー!!」

迅雷 (これは……!!)
   (夢の中と同じ……!)
   (ということは、この後、黒いティガレックスが出てきて、兄貴が……!!)

小鉄 「何してるニャ、迅雷、早く逃げるニャー!!!」
迅雷 「兄貴を置いて逃げられるわけがないよ!!」

迅雷 (夢の中と……同じことを……!!)

小鉄 「こいつにはまだかなわんニャ! 助けを呼んでくるニャ!!」
××××××× 『…………』
小鉄 「逃げるニャー!!」

迅雷 (に……逃げられるわけ……ない!)
   (だってこの後……兄貴は……!!)
小鉄 (迅雷……! 初めての戦闘で動けないんだニャ!)
   (オイラが守るしかないニャ!!)
   「仕方ないニャ! 迅雷には指一本触れさせんニャ! ビッグブーメランを喰らえニャ!!」
××××××× 『…………』
 >ビュォオオオオ!!!
小鉄 「ギニャ!(ドガッ!)」
迅雷 「うわ! (ドゴッ! ゴロゴロゴロ……!!)」

××××××× 『太古の宝玉を持っているのはどちらだ……いや、どちらでも良い……』
        『二匹とも灰にすれば済む話だからな……』

 >ズズズズズズズズ

小鉄 (な……何かが土の中から出てきたニャ……)
   (あれは……あいつは!!)

ティガレックス亜種 「おいおいボスゥ。そりゃちょっと話が違うんじゃねぇか?」
××××××× 『…………』
ティガレックス亜種 「あのお守りは、俺のものだ。成敗したら俺に寄越すと、そういう話だったんじゃねぇのか?」
小鉄 「そ……そんな……」
   「黒い龍! そんな……! お前はあの時にジンオウガが殺したはずだニャ!!」
ティガレックス亜種 「アァン? ンだァ……この猫は……」
小鉄 「……ッ! そんな話はどうでもいいニャ! ならもう一度、ぶっ殺してやるだけニャ!!」
ティガレックス亜種 「フン……おもしれぇ」

迅雷 「…………(ガクガクブルブル)」
   (あれ……? 兄貴を助けなきゃいけないのに……)
   (怖くて……足が動かない……)
   (動け! 動け!!)
   (俺の脚!!!)

小鉄 (猫のオイラが、逆立ちしてもティガレックス亜種になんて……かなうはずはないニャ……)
   (でもここで退くわけにははいかんニャ!!)
   (おいらは……おいらは……)
   (迅雷の兄貴だニャ!!!)
   (おいらは、うそつき猫にだけはなりたくないニャー!!!)
   「うおニャアアアア!!!(ブゥン!)」
ティガレックス亜種 「(ガチィィン!)…………」
小鉄 「お……おいらのビッグブーメランが効かない……!!」
ティガレックス亜種 「(シュバッ!)死ね!(ガチィィィン!!)」
 >ザクッ!!
小鉄 「ぐぅおおおお!!!!」

ティガレックス亜種 「このまま、真っ二つに噛み千切ってやる……!!」
小鉄 (あれ……? 全然痛くないニャ……)
   (これならイケる……! やれる気がするニャ!!!)
   「舐めるなニャアアア!!!(ブンッ!)」
ティガレックス亜種 「!!!」
 >ザンッ!!!
ティガレックス亜種 「グア……!!」
小鉄 「目ン玉にビッグブーメランを刺されて、平気な奴はいないニャ!!」
ティガレックス亜種 「グ……てめぇえええ!!(ギリギリ)」
小鉄 「ぐぅおおおお!!!」

小鉄 (痛くはないニャ……でも体の血と力が抜けていくニャ……)
迅雷 「…………(ガクガクブルブル)」
小鉄 「じ……迅雷逃げるニャ……!!」
ティガレックス亜種 「死ね、猫」
小鉄 「ぐああああ!!!!」
迅雷 「(ギリ……)兄貴から……」
   「兄貴から………………」
   「兄貴から離れろおおお!!!!(バリバリバリバリ)」
 >チュッドォォォンッ!!!
ティガレックス亜種 「ゴオオオアアア!!!!」

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最終更新日  2011.12.25 22:12:59
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