カテゴリ:読書
商品基本情報 発売日: 2019年01月22日頃 著者/編集: 垣谷美雨 レーベル: 中公文庫 出版社: 中央公論新社 発行形態: 文庫 ページ数: 384p ISBNコード: 9784122066878 注記: 『嫁をやめる日』加筆修正・改題書 【内容情報】(出版社より) ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。?愛人?への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。『嫁をやめる日』を改題。〈解説・角田龍平〉 ページを繰る手が止まらない。 久しぶりに展開が気になってやめられない小説でした。 読み終わって印象に残ったフレーズは、「つぶしてもいい人間」「いい人ねと言われながら、実は便利に使われている、軽く見られている」「姻族関係終了届」「自分だけの世界の中で話す」「相手のことを非難することを言っちゃいけない」あたりですね。こう並べると、主人公の父親の言葉が多いですね。 自分もついつい気を回して、いい顔してあれこれ手を出してしまいがちなので、響きました。 あと、持つべきものは相談できる友達ですね。そういう友達がいないとしても、今の時代、ネットで詳しい人に相談することもできますし(信頼できる意見かの判断は必要)、嫌なものは嫌と流されない強い気持ちが必要です。 主人公の父親が、長年の客商売のテクニックが生かされて舅姑との会話で頼りになるところと、主人公がサオリと対峙するところ、工藤との喫茶店での最後のやり取りは特にスッキリしました。 自分の場合、いい人でありたいし役に立ちたいし、それで貧乏くじを引かされるというか、お人好しな自分は損してると思わなくもありませんが、そういう自分が決して嫌いではないんですよね。ただそういう経験を重ねて、今くらいの歳になってやっと、自分が損してまでやることはないという線引ができるようになってきたかなと思います。 この本では、本当に根っからの悪人が出てこないというのが救いがあります。 結婚する予定の人、結婚した人、実親や義理の親との関係に悩んでいる人。配偶者に先立たれたとき。読んで面白いだけでなく、知識として役立つこともいっぱいのこの本、おすすめです。 人気ブログランキング にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.02.29 11:14:54
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