南風一の世界

　　　三寒四温　　　南風一

ぽかぽかと陽気な日には

きみのことが思い出されて

しばらくの間

きみの思い出に浸れそうだと喜んだ矢先

再び寒気におおわれて

せっかく頭を覗かせたきみの思い出は

身を震わせて隠れてしまった

冷たい雨に濡れたところで

咲き始めたばかりの沈丁花は

ぷーんと良い香りを放っているけれど

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