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2007年11月03日
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カテゴリ:創作

 永劫とも思えるくらい、時が流れ落ち世界に忘れ去られたかの如く、ここは変わらない。奈落。隔絶した一つの小さな黄泉の枝葉。そこには、完全に滅することのできなかった、古の神が眠っていた。だが、扉は開かれている。偽りの光を照らす、天光(アマテラス)の光を世界に解き放つ為に、というのが結果ではあった。しかし、アルカニムかく語りき、「扉を封じていた力、贄となった人の声を聞く時がきた。彼らの願いは、世界を救うこと」

……闇の底に眠れるあの人は、時の満ちる日を、ただ、待っている。全ての報いが返る時、その存在していた痕跡すらも、消滅してしまうだろう。けれども、思う。たった一つの願いが叶う時であることを。

カオス 混沌 災厄の渦、、、現象に過ぎなかった概念の中心に、寄り集まるかの様相を見せていた。意志を持っているとすれば、唯一、全てを虚無へと還す滅びのみであったが、今、ここには、この存在を縛る為、贄として犠牲になっていた人の魂が、一つの心を描き、ある存在を紡ぎ始めていた。人が天に与えられた、創造する力が作用したのであろうか?

 「ニーナ?まさか、私がこの手で殺したのだ」

 「おかえりなさい、おにいさま」






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最終更新日  2007年11月03日 20時16分21秒
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