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テーマ:旅のあれこれ(10034)
カテゴリ:世界の中の日本
尖閣諸島関連のニュースで紙面もネットもにぎわっていますが、よくもまあ、これだけ失政を続けるものだと、民主党政権には呆れています。
大体、諸外国には、特に中国には、穏便に解決しようなんて思想自体ありません。 譲歩イコール負けなのですから、バカとしかいいようがありません。 それから、沖縄の普天間基地問題も、キャンプ・シュワブ沿岸地域への移転という日米合意をひっくり返そうとした鳩山前総理は国際的非常識人としかいいようがありません。 会社で結んだ契約を、「担当者が変わりましたから、その契約は無効です。」といったのと同じなのですから、一国の総理大臣がやってよいことではありません。 しかも、「トラスト・ミー」と言いつつやったのですから、じゃあ、当然日米合意どおり履行されるのだなとアメリカは考えるのが道理ですから、再検討しますと切り出せば、契約違反であり、裏切られたとしか思えないのです。 今回の尖閣諸島侵犯も、米軍基地でもめているなら、この隙につついてみようという中国の意図が見えると考えるべきでしょう。 私は2年前まで、国際担当を務めていたのですが、その時に、香港の有力者から、こう言われたものです。 「自衛隊、日米安全保障条約、沖縄他の在留米軍基地、この3つのうち、一つでも欠ければ、中国は日本を侵略する。侵略してしまえば、我が国と正面切ってことを構える国がないことは、チベットで実証済みだ。」 これは、冗談ではありません。彼と親しくなったからこそ、本当に中国はそう考えていると話してくれたのです。 それから、彼らは非常に筋を通すことにこだわりを持っています。 たとえば台湾問題ですが、事実上台湾は独立しているにもかかわらず、絶対にそれを認めようとはしません。 台湾と商売する話が来た時に、私は香港の担当者(女性の渉外部長)にこう聞きました。 「個人的に尋ねたいのですが、今、台湾からの売り込みがあります。私としては、台湾は、あなたがた香港の大切な市場であるとも考えていますが、どうでしょう。」 すると、彼女(女性の部長)こう答えたのです。 「個人的に答えますが、私たちは、台湾よりも、本国である大陸を大きな市場と考えています。ですから、日本の一企業が、台湾と契約して商売をすることに干渉しようとは考えていません。」 変に思われたかもしれませんが、最初にお互い「個人的に」と前置きしたのは、私も彼女も、立場上は、日本と中国の代表なのです。 ですから、個人的にと断らないと、お互い本音が話せないのです。 でもこれ、何も相手が中国だからではなく、どの国が相手であっても、自分が責任を持てる範囲以上のことを打診するには、必要なやり方なのです。 ですから、今回の尖閣諸島の場合、大変まずかったのは、たとえ嫌疑不十分で釈放するにしても、「尖閣諸島は、日本の領土であることは国際的に認知されており、そこに侵入したこと自体違法である。」「ただし、今回の事件については、偶発的に起きた可能性も否定はできない。」「したがって、今回は特例として嫌疑不十分として釈放するが、二度と同じ行為を繰り返さぬよう、国として指導してもらいたい。」と言ったことを、首相なり外務大臣なり責任ある者から中国に対して伝えたうえで、釈放すべきだったのです。 中国でなくても、何の説明もなく釈放しては、「ああ、無罪なんだな。じゃあ、船長には落ち度はないことになる。では、当然謝罪と賠償を請求する権利がある。」となることは、自明の理なのです。 日本のように、好意的解釈が通る国はありません。 このようなことも理解していないようでは、民主党政権には外交を行う資格がないと言うべきです。 鳩山前首相が、「私なら温家宝首相と直接話ができた。」などとぬかしていますが、彼に話させたら、もともと、日本的な考えは通用しないのですから、尖閣諸島は日中共有の領土にされかねません。話さなくて幸いだったと思います。 日本にいると、中国は非常識だと考えるかもしれませんが、むしろ、日本が非常識と考えるべき点も多々あるのです。 不平不満を鳴らす人が多いようですが、諸外国の実情を知ると、日本はむしろ世界一恵まれた国と考えてもいい面が見えてきます。 幸せな国上位の北欧勢にも、パリの会議の際言われました。 「北欧は、確かに社会保障は充実しているが、収入の6割がた税金で徴収されてしまう。そうなると、働かない方が得にも思えてしまう。特に若者は、勤労意欲を失くすか、南欧の方に逃げ出し、老人ばかりの活気のない社会になってしまっているのが実情だ。私は、日本の方が、はるかに活気があって、幸せな国だと思う。」 今回の事件で、アメリカは図らずも、「尖閣諸島は、日米安保条約の規定の範囲内だ。」と中国をけん制してくれましたが、彼らにして見れば、このところ増長している中国を叩くよい機会になったと考えていると思います。 日米安保条約と、自衛隊、そして、沖縄の米軍基地が、日本の安全保障上如何に大切か、もわかったでしょう。 それ以上に、好意的解釈が通用する日本の社会は、大変平和で恵まれていることを理解してください。 難しい話になりましたが、国際的な常識ですので、海外に行く場合も、海外と取引する場合も、日本的な好意的解釈は通らないことを、十分注意してください。 画像は、アシメの寝姿です。 日本は、彼女の寝姿のように平和な国ですが、その平和を守る努力も必要なことを認識しなくてはいけません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 27, 2010 01:43:56 PM
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