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古い話ですが、私の実家の前に饅頭屋さんが有りました。そこのご主人は気難しい人と噂でしたが、何故か私には良くしてくださいました。朝早く饅頭を焼く為の仕込みをされます。私が小学校に行くため前を通る時「おはようございます」と挨拶すると、必ず「お・・・!いってらっしゃい」と言われました。
時々、休みの日に手際良い手さばきを見学していると、なぜか・はねられた饅頭を食べるかねと言って、熱々の饅頭を2・3個窯の前に出してくれるのでした。疑問に思った私は、ある時、売れる饅頭と売れない饅頭について尋ねて見ました。見た目は変わりませんが? ご主人から見れば不良品なのでしょうね。焼き上がりが悪いとかそんなことではありませんでした。少し考えて「わしからみて姿が揃っていない奴なんだわ!」と答えられました。当時は何の事か理解が出来ませんでしたが、不思議な思いでいました。それから40何年して同じような経験がありました。70歳近い大工さんのお話です。ある大きな日本家屋の建築でお世話になりした。昔はお弟子さんも沢山おられたと聞いていましたが、私が知り合った時はお一人でした。 建築工事の終盤で和室の床の間周辺工事は4・5日前に終わっていたのですが、私が訪れたその時は床の間が解体され棟梁が立っておられました。どうされました・と尋ねましたら、棟梁曰く「姿が気になってね!」との一言でした。その後、床の間は綺麗に仕上がりましたが、棟梁の心内や如何にと今でも思っています。 この方々の物の見方について深い洞察力が有るのでしょうね!凡人の私には理解できません。今でも! ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.05.16 17:10:18
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