|
テーマ:楽天写真館(354854)
カテゴリ:詩・文芸
2月2日に開かれた第9回おきなわ文学賞。 表彰式に続いて開かれたのは、祝賀会。 詩部門で一席を受賞した、杖実野高子さん。 各部門の受賞者代表が、あいさつした。 詩に込めた決意、肉親への感謝。 印象的なあいさつだった。 一席となった杖実野さんの詩「カールのついた髪」は珠玉の一編だった。 目の前の一分一秒をかみしめるように命に向き合う妻と夫の姿。 過不足のない表現でつづられ、涙を誘う。 受賞作品集「はなうる」に寄せた講評にも、そのように書いた。 祝賀会、賞を主催する沖縄県文化振興会の平田大一理事長はあいさつで自身の歌を歌った。 表彰式でのあいさつでも自作の詩を朗読。昨年もそうだった。 理事長自ら盛り上げ役をかってでたこともあって、祝賀会はとても盛況だった。 祝賀会に佳作の白瀬さんは冒頭のみ参加したか、参加していないようだった。 「はなうる」にわたしは以下のように書いた。 佳作となった「がじゅまる」を推した。ガジュマルの気根を利用したブランコは、鉄製よりも揺れる。気根は切れてしまう恐れもある。赤い実をつぶした子どものイメージは落下の不安をあおる。平衡感覚を司る耳の器官もいくつか登場する。気根のきしむ音に、呻吟する自己が投影される。自己同一性が揺らぎ、宙に浮くような心境をよく表す。思春期や、精神が不安定になった状況を克明に描いている。ただ〈ヤニだらけの歯〉〈ゆかちゃん〉〈左の肺〉など、この詩一編だけでは必然性が解明できない独善的な表現がみられる。読み手が親切に迎えに行かなければ、イメージを膨らますことが難しい作品でもある。 とある原稿の執筆を依頼したかったのだが、声をかけられず。 白瀬さん。 もしこのブログを読んでいましたら、メールください。 mogegegege@hotmail.co.jp ほかに「はなうる」講評では、選外で気になった作品として以下を挙げた。 「線」(鈴木小すみれ)・認知賞の老婆の姿を微笑ましく描く 「ラクガキデイズ」(金城静姫)・既視感はあるが展開が面白い 「タイムカプセル」(伊波泰志) 「軟骨丼太平記」(高柴三聞) 「自在に言葉を操って」(前田由奈) 上記の作者の方々、もしこれを読んでいましたらメールください。 詩誌「1999」や個人誌「あいすまん」に原稿を寄せていただきたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/02/13 09:53:33 PM
コメント(0) | コメントを書く |
|