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♪アトリエえんどうまめ 今季洋の日記。

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2012.11.06
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こちらのブログにきのう書きました、振袖火事のお話ですが。

こういうおはなしは、どこか背筋がぞぞぞとなりまして、何か、えもいえぬ感じで、蠍座的な深いところが刺激されますよね。

そして、このような怪談とかは、そういう、「どこか背筋がぞぞぞとなりまして、何か、えもいえぬ感じで、蠍座的な深いところが刺激される」、それゆえに、ひそひその内緒話として、人から人に伝播して行く強いを持ってもいますね。

それで、だけど、現代人のわたしが、現代人特有の、素直では無い、物事を頭で考えて解釈する視点で、読み解いてみるとしたら、この振袖火事のおはなしがどのようになるか、ということに、自分自身、とても関心があります。

なので、それを、次に書いてみたいと思います。



まずこのお話を聞いて、共通しているのが、娘が死んだ親というのが、全員、「商人」であることに気がつきます。

江戸時代は、「士農工商」という身分制度があったと言われていますが、どうして「商」が一番下におとしめられていたかというと、支配者である「士」さえもコントロールがし難いくらい、実は「商」は豊かな財力を持っていたのだそうです。

その豊富な財の力につり合いを持たせるために、「商」は、身分的に貶められて、最下位になっていたとのことを、何かで知った記憶があります。



この、振袖火事のお話は、支配者である「徳川」が、意識的に流したお話しだとしたら、すばらしい政治手腕を持っていたといえますね。

この手法は、現代でいうところの、シビリアン・コントロール(文民統制)の一環だったと、言うことができるのではないでしょうか。

なにしろ、怪談という形で、商人の娘が、華美に走った(縮緬の振袖)ことが、不幸の始まりという内容のお話しが、三回も繰り返されるのですから。否が応でも、おはなしは、頭や心の中に、インプットされてしまいます。



また、そうではなくて、民衆の中から自発的にわき出したお話しであるのだとしたら、経済主義に傾くことを、おのずから自制するよう、誘導する内容を含んだお話しとして、考えることが可能です。

つまり、江戸のおおかたの民衆は、経済主義に傾き過ぎることを、良しとしない精神の持ち主だったと、考えることが可能です。



民衆の精神を、管理する側がコントロールしたのか、民衆の精神の自発的な表れなのか。ひょっとしたら、そのふたつが合致したところに、成立したからこそ、このお話しがえんえんと現代にまで語り継がれる「力」をもった所以が、あるのかも知れませんね。

『伝説探訪 東京妖怪地図』には、この火災後の幕府の方針として「華美をいましめ」「実質を重んじる」方向性が示されたことが、書かれています。このことも、このお話しの分析を、後押ししてくれると思われます。



いずれにしましても、伝説は、100%理知的に分析しようとして、すべて明晰な光りのもとにさらして、排除すると、人の何かは干からびて行き、カラカラになってしまいます。

また逆に、伝説などのお話しに、丸のみにされると、わたしたち近代人や現代人のような、環境から独立した生き方はできなくなります。

このあたりの、両方のたずなの引き具合は、とてもおもしろいあたりだなぁと、最近、感じていたりもします。





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Last updated  2018.08.19 12:54:28
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