四国遍路 ゆるり紀行

2010/04/12(月)13:54

徳島(発心) 20年秋遍路 15番国分寺~

歩き遍路88(151)

春と同じ7時の新幹線に乗り、神戸で高速バスに乗り換えて徳島駅に10:30に着く。 半年前に見た景色にホッとする。 四国の車窓から 淡路島 前回は慌てて帰ったから、お土産をゆっくり見ることができなかったので、今回は先に地下の売店で【小男鹿】をまとめて買って送ることにした。 (さおしかは、その模様を子鹿の斑点に似させた、しっとりとした銘菓。 お茶の友に最高!大~好きになりました。) 駅前のバスターミナルで国分寺方面行きのバスを捜すが、朝夕便だけですでに無い。 徳島線で<こう>駅に行って歩いて国分寺にもどり、春の続きを歩こうと駅にもどるが、目の前を列車が出たところだった。。 ついてないなぁ・・・。市内だからと甘くみていた。 徳島駅からは国分寺までは6キロある。次の列車を待とう。 「徳島へ来たら連絡をしなさいよ」と、 便りをくれたYさんにあいさつの電話をいれると、20分ほどして駅前まで会いにきてくれる。 黒のベンツ。 白のシャツに黒のスラックス。春にあったヒゲは無く、ずい分印象が違って見えてびっくり。 事情を話すと 国分寺まで乗せてくださる。 感謝。  国分寺跡 十五番・国分寺はのどかな場所にある、のんびりとした雰囲気のお寺。 ふる里のお寺に似ている。 かつての寺の基礎石が残っていて、味があってよかった。 予約をすると、桃山時代の枯山水、力強い石組の庭園を見せてもらえるそうだ。 十六番・観音寺は北へ2キロの一本道。 白装束の人達が気持ちよさそうに坂道を歩いていく。 会えただけで十分、ここから先は歩くからと車を辞退すると 「ご縁だから接待させて欲しい。  自分もあちらこちらでお接待してもらって嬉しかった。接待は断らないほうがいい。 歩く時に歩いたらいいんだから。」 思いもしないお接待、ありがとうございます。 Yさんはすでに八十八ヶ寺を廻り、結願していた。 春遍路は5月の連休後に終えて、足摺岬まで進んでいた。 お盆が過ぎるとすぐに歩きたくなって、9月末には全て廻り終えてしまったという。 春遍路は暖かくなる春分が過ぎてから、秋遍路は涼しくなる秋分が過ぎてから・・・が目安になっている。8・9月は日差しと水分補給にずい分悩まされたようだ。 観音寺まで下ってくると道が狭くなり家が並んでいる。 お寺はこじんまりと<町のお寺さん>という感じ。 母と娘二人、20歳前だろうか・・・一心に般若心経を唱えていた。迫力があった。 十七番・井戸寺へは3キロとすぐ。(車だから・・・照れ) 仁王門は12代藩主が移築した物で、徳島城は明治に取り壊されているので貴重な門。仁王像は四国最大。 <面影の井戸>の水面に顔が写るかのぞきこむ。 よかつた~。年相応の顔が写るが、私の心もまんざらではないらしい。 立派な建物を新築中だった。宿坊かな? 遍路を始める前に【女3人歩き遍路】をずい分参考にした。 その中に、暗くて広くて迷路みたいな宿坊の様子が書いてあったのを思い出した。  寄り道して眉山に登る 18番は市内中心部を通り抜けて、17キロ先。 Yさんが「夕方まで空いているから、このまま18・19番を廻り宿をその先の【金子や】に変えたら?」と提案してくれる。 でも、予約した【山内旅館】を断るのは悪いし・・・。 そこまでYさんに甘えたら、ヒッチハイク遍路になってしまう・・・。 その優しさを断るのは泣きたい位だった。 ペコペコリ。 Yさんはとても紳士。 春に一緒に歩いた時の話をすると、家族はみんな驚いていた。 写真を見た娘達は 「・・・大丈夫?・・・危ない仕事の人?」などと言うし。 ごめんなさい。大変申し訳ない。 日頃、外見で人を決めるな! なんて言ってる癖に私こそ・・・。 お参りをしている間は、離れた所で待っていてくれる。 「ゆっくり、見ておいで。」 仕草もスマートな方だ。 遍路は、個人的な事、ましてや何故遍路を始めたのかーなんて聞かないようにしている。 なんとなく、みんな触れないし、私も色々聞かれたくないし。 でも、こうして1日ご一緒して、お互いを話す事もできた。 道沿いにある徳島で評判のラーメン屋【いのたに】でお昼にする。13時。 広い店内は込んでいて活気がある。 有名人のサインが店内にビッシリと並んでいる。元総理の物もあった。 気持ちばかりのお接待返し。 Yさんは快くラーメンを食べてくれた。 スラックス姿のおじ様と白装束の私がカウンターに並んだ姿は、かなりミスマッチに見えたと思う。 あ!ラーメンはチャーシューが焼肉風で美味しかった。 ご飯やビールが欲しくなるなぁ~この味。Yさんは飲んだ後によく寄るそうだ。 宿に入るには早いので、Yさんおススメの【眉山】と【阿波踊り会館】に寄り道することになる。 旅は予想外だから面白い。(こんなんで大丈夫かな・・・)

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