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カテゴリ:時事
あまりの揺れの長さと強さにおたがい声をかけあった夕方。
某文豪に「要塞」とかかれたこともあるボロボロのビルを恐れ全員外に出る。玄関のガラスが損傷し、総務がテープを貼って応急措置。おいおい。 どれだけの被害かこの時点でみえないために台風のような盛り上がりになる。 さすがに余震が続き玄関前に集合→解散指示が。ぼちぼち脱出チームがつくられはじめる。 いろいろやるも通信制限でファックスがつかえない。仕方なく帰宅準備。 会社に泊まるのとどちらがいいか迷ったが明日になって電車が動く保証がない。どちらを選んでもギャンブルなら車だ(「次回」があるなら泊まりを選ぶ。トイレと水がある安全と安心が優先だろう)。 ケータイのバッテリーの残量があやしい。メールをおくり、掲示板におっかなびっくり書き込む。 課の車を借りる。メンバーを募るとちょうど5人に。メンバーの組み合わせがふだんならありえない顔触れでおたがい笑う。 ガスがないのでスタンドに走るも道が動かない。ようやく到着すると閉店。ひとがいたので拝み倒して無理矢理いれてもらう。自分にそんな交渉力があったことに驚き。 会社に戻り、支給された乾パンをかじりながら運転。まさか乾パンが実用になる日がくるとは。 しかしそこからがひどかった。渋滞で1時間1キロ。歩いているやつのほうが速いってどうなの。クリスマス前のケーキ屋並だ。 結局首都高が閉鎖されているために幹線道路に集中。しかもその幹線道路は水没した地域のために回避指示、ということらしい。 歩いているひとは意外と元気だ。ヘルメット姿も多い。非日常感覚。が、少しずつ人数が減っているのがわかる。寒さにつれてということだろう。 途中2名、電車再開ニュースにあわせて離脱(乗れないので店を探して潜りこんだとか)。 ラジオで緊急地震速報がでるもだんだん無感覚に。それより音楽がなんとかならないのか。露骨にイージーリスニングばかりで眠くなる。官房長官からは会社にいられるひとはいろ、という指示がでているらしい。 運転を替わってもらったので荷台で少しだけ寝る。車内は暖かいが尻が冷えそうだ。喫煙者は時々降りては「充電」しているがそれでも間に合うのろのろっぷり。 徒歩組が途絶えたころ、ようやく道が流れはじめる。 世界的には整然とした避難に「アーミーのようだ」と驚嘆されたそうだ。車はといえばクラクションを鳴らしたりするひとはいないのはさすがだったが交差点は無法地帯だった。無理矢理曲がる(あるいは渡る)→道が塞がる→次も無理矢理突っ込むの悪循環。たかだか数メーター進んでうれしいか。 交通整理の警官がぎこちなかった。おそらくかきあつめた人員と思われる。 朝3時ぐらいにようやくトイレへ。飛行機といっしょで意外と行かなくてすむものだ。だが水分不足はエコノミークラス症候群になりやすいそうだ。危なかった。 ふたり降ろし、家をめざす。コンビニで冷凍食品を買い、家についたのが0640。12時間の旅に涙。 雨風しのげて、食べものがある安堵感。すべてに感謝。(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月18日 00時24分44秒
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