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まんがよみ日記

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カテゴリ:妻が語るC-C-B

あるC-C-Bファンがみた「​風街オデッセイ2021​」松本隆50周年記念コンサート

松本隆先生とC-C-Bのお二人のお写真→笠さんの公式アカウント

 

「こんな業界から足を洗って、米屋をやれよ、米屋を」解散するC-C-Bに松本隆さんが寄せたメッセージを覚えているC-C-Bファンは少なくないのではないか。気にかけてくださっていたんだなと、大人になってわかるその親心。メンバーは米屋にもクリーニング屋にもならなかったけど、そのおかげで今日という日があるとも言える。

 

武道館はイスが硬いのね。全編着席でご鑑賞くださいと言われていて、予告より終演時間が遅かったのもあり、お尻が痛い。

 

今回のコンサートに行って感じたことは「松本隆さんのこと、実は何も知らなかったのかも」だった。私が馴染み深いのは1980年代中頃の曲ばかりで、その頃の松本作品は膨大で「あれもこれも作詞は松本先生」ということだったのだなあ。知っているつもりでちゃんと聞いたことがない曲がたくさんあるというのが今日の発見。

 

7月に購入したトリビュートアルバム「風街に連れてって!」の別冊付録「100%松本隆」の中の「風街住人図鑑」のC-C-Bのページの内容と量にはちょっと驚いた。ソロとして歌詞提供されている笠さんと米川さんの項目もある。他にもいくつもC-C-Bの名前が登場する記事があり、C-C-Bが風街にもたらした彩りが、この分厚い冊子の随所にみられるのは本当に嬉しいことだ。今回のコンサートのパンフレットでも松本さんはC-C-Bについて言及してくださっている。今回のコンサート「風街オデッセイ」の公式HPのアーティスト紹介文を読んだ人は、どうして2人でC-C-Bなのかわかるようになっている。

 

さて、以前述べたように、4月の筒美コンサートで私の中二魂は無事に成仏したので(笑)、今日は心おだやかに会場に向かえるかと思いきや、今日はもうなんというか、勝手に発表会の日の保護者気分で、始まるまでハラハラして超緊張(笑)だって、武道館でC-C-Bだよ?!と勝手に緊張しまくってかなり早く現着してしまい、早々にパンフレットを手に入れて、竹橋駅前で一人コーヒー飲みながらふと思ったのは、当事者の緊張は物凄いものだろうということだった。ステージに出ることの緊張ではない、そこに「どのようにあるか」ということへの緊張感につい思いを馳せる。これはたいへん、たいへんなことだ。大人になってわかるのは、C-C-Bはメンバーだけのものではなく、多くのプロフェッショナルが関わった、とてつもなく大きな力が動いたプロジェクトだったということだ。C-C-Bの名前を背負ってこの場に出るのはとても凄いことだ、と改めて思いながら、日暮れを背に「聖地」へ再度向かう。

 

ステージ上には風街バンドの山木秀夫さんのドラムセットとトップバッターの林立夫さんのセットがあり、この後登場するドラマーの方のセットはどうなっているのか気になっていたが、林さんのドラムセットは林さんとともにはけ、その後はステージの中央にセットごと出す要領で、太田裕美さんは弾き語りのピアノ、笠さんはSONORのセット、松本先生はLudwigのセットとともに登場した。

 

トリビュートアルバム「風街に連れてって!」のプロデューサーの亀田誠治さんがご出演のコーナーでは、松本隆曲がこのアルバムに収録されたアーティストによって演奏された。亀田さんがベースを弾き、B'zが「セクシャルバイオレットNo.1」、横山剣さんが「ルビーの指環」、川崎鷹也さんが「君は天然色」を歌った。リスペクトをもって令和の世にカバーされた名曲はいずれも素晴らしく、30年以上前の曲でありながら最新であった。特にB'zのステージングは圧巻で、1曲で会場中を虜にするオーラを感じた。

 

C-C-Bは「Romanticが止まらない」と「Lucky Chanceをもう一度」の2曲を演奏。米川さんのいつものギターは某アーティストのツアーの方に行っているのかな。私はみたことのないギターだった。青いシャツにジャケット、超スリムなパンツ、青いブーツ。笠さんは白いオーバーシルエットのシャツにリボン風のタイがカワイイ。イントロの音の少しの違いが気になってしまうところに、前期C-C-Bサウンドを形づくっていた大きな要素がキーボードの音色(おんしょく)だと思わされる。ハラハラドキドキしながら見守る27分間のステージ。C-C-Bのお二人がそこでC-C-Bでいてくださった、そのことこそが、尊く、素晴らしいことだ。

 

本編ラストは「さらばシベリア鉄道」太田裕美さんが展開する文学性の高い松本ワールド。

 

私のみた115日「風街オデッセイ」コンサートの本編は、アンコールの「はっぴいえんど」に続く、現在と過去を行ったり来たりしながらのタイムトンネルだった。長いタイムトンネルをくぐりぬけ、アンコールのはっぴいえんどに至る。武道館のビートルズをみてロックに憧れた松本青年。私が知ったときにはすでにすごい作詞家の先生だった松本さんにも、やっぱりそんなはじまりの日があったのだ、そして、やっぱり武道館は、特別なところなのだ。

 

アンコールで「はっぴいえんど」のドラマーとして登場した松本隆さん。「ビートルズが来たとき、武道館でみてた。そう、ちょうどあのへんで。あそこから、ここに来るのに55年かかった。今日はリンゴ・スターと同じ、ラディックのドラムで」松本先生のラディックのドラムセットにはそんな思いがあったのだなあ。この日のために半年ドラム練習した、っておっしゃった松本先生をとてもかわいいと思ってしまった。

 

席を争うのも苦手だし、キャーキャー盛り上がるのも若い頃から似合わない自分としては、「B'zのセクシャルバイオレットNo.1の武道館の音漏れを昼下がりの北の丸公園でほぼ独占」という僥倖に至福を感じたり、大人になって大人のコンサートを楽しめることの喜びに震えたりで、平均年齢高めの「大人な武道館」をしみじみ味わった。後方から明子ねえちゃんのごとくソッと覗いて(武道館に柱はないけど)この場の目撃者となれたことに感謝している。

 

筒美コンサートがと芸能と歌謡曲で魅せた場だったとすれば、この武道館は、ロックでサブカルでそれが松本隆の本質であるということを語った場と言えよう。出会ったときに「趣味で音楽できていいわね」と筒美さんに言われた松本青年。その後、売れっ子の職業作家となり活躍された時代の曲たち、それが私にとっての松本隆さんの音楽だったが、それは広大な松本ワールドの「部分」であり全体ではなかったということが腑に落ちた。

 

最後に鈴木茂さんの提案で「個人で楽しむお約束」の写真撮影タイムがあってとても盛り上がる客席。こういうの、バンドっぽいぞって思った。メンバーにいろんなタイプの人がいて、場を盛り上げたり、引き締めたり、それぞれがそれぞれの役割で関わる感じ。

 

50周年のお祝いがこの場所で、この曲たちで、このメンバーで、松本先生、それって超ロックじゃん!と、心の中で叫んで帰る私の竹橋駅を目指す足どりがちょっぴり早足だったのは、明日からのロックな日常のためだったりする。








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最終更新日  2024年01月29日 12時54分59秒
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