先日、一回きりの遊びということでブラームスの弦楽六重奏曲第1番を弾いて楽しんだ。私は第1チェロを指名された。始める前に不安に思ったのは第2チェロがちゃんと全軍を支えてくれるか?という点だ。クラシック音楽は低音の支えの上に構築される。アマチュアの世界では上手な人が第1、下手が第2、と割り振るのが常識となっているが、チェロについては間違っている。私は高校生の頃から通奏低音を弾くのが好きだったから、全軍を支えることに慣れている。だからブラームスの六重奏曲では常に第2チェロを率先して担当してきた。今回は発起人の指名で第1チェロを担当するが、だいじょうぶかな?と思っていた。
当日弾き始めてすぐ、この心配は杞憂だということがわかった。初めて一緒に弾いた、もうひとりのチェロは通奏低音愛好家で、しっかり支えてくれる。支えがある上で弾く第1チェロはとても楽しい。初めての経験だった。
こうなると、シューベルトの弦楽五重奏をこの人と弾いてみたくなる。シューベルトも頼りになる第2チェロがいるのなら第1チェロが楽しいのだが、これまでにそんなチェロと遭遇したことがなかった。発作的にそのチェロの人にそのアイデアを話したら、シューベルトの弦楽五重奏は知らないがやってみたいと言う。ヴァイオリン二人はすぐに確保できそうだが、ヴィオラは難しい。考えてみたら、プロのヴィオラ弾きになった息子が夏休みでパリから帰ってきている。親の権限で頼めるだろう。ということで、一回限りの合奏を計画できた。
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Last updated
2023.08.28 08:06:57
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