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テーマ:サッカーあれこれ(19817)
カテゴリ:’06 チャンピオンズリーグ
スーペル・ピッポ!!! ミラニスタの端くれとして、今季初めて目にするACミランのCLグループリーグ初戦。 アテネを3-0で退け、好スタートを切りました。 思わず叫ばずにはいられない、フィリッポ・インザーギの華麗なる活躍でした。一度は終わったと思われていた彼が、昨年チームの救世主となり、さらには今年はFWの軸としての働きを期待されている。 なんなんでしょうね、この人。 そのプレースタイルは極めて特異。おおよそセンターフォワードとして点を取れそうなフィジカルは皆無なのに、いざボールが来るといるんだよな・・・そこにw まるでDFが彼を見失ったかのように、フリーになる瞬間を作り出すポジショニング。一人でミランのオフサイドを稼ぐかのような、ギリギリの飛び出し。ディフェンダーにとっては、たまらないフォワードでしょうね。彼のゴール前での動きを見ていると、ホントいやらしいなと思いますもの。 日本人が目標にすべきFWの一人だと思います。佐藤寿人とか大黒とかは彼を参考にしているという話を聞いたことがありますが、動きの精度を突き詰めれば、ここまでやれるんだといういい見本かと。 とにかくジラが不調の今、そしてシェバが抜けFWの選手層に問題を抱える状況で、彼の細い双肩には非常に大きなものがかかっています。ミランがCLの優勝戦線に残るには、彼の無事を祈るしかありません。 そして逆風のミランにとって、もう一つの巨大な収穫が、レンヌから獲得した若武者、ヨアン・グルキュフの活躍。この名前、覚えておいた方がいいですよ。いずれ世界に轟くプレーヤーになることでしょう。 母国フランスでは「リトル・ジダン」と呼ばれる若干二十歳のテクニシャン。CLグループリーグ開幕戦でスタメンを任され、さらにはピルロが不在だったものの、FK・CKを任されたとあれば、その期待の高さが伺えるでしょう。 彼はその期待を裏切らぬ活躍を見せてくれました。特筆すべきはキックの正確性と展開力。非常にアイディアに溢れた選手だなと思いました。この試合は左MFでの起用でしたが、自らカカのクロスに併せてヘディングを決めたように、ゴール前でも仕事の出来るタイプ。カカーやセードルフのバックアッパーとしてこれ以上ない買い物だったかと。ひょっとしたらセードルフからポジションを奪いかねないほどの鮮烈なデビューでした。 この夏、ミランは自業自得とはいえ、セリエのスキャンダルによって補強に苦しみました。シェバを失い、スタムの変わりとなる選手も手に入らず、グルキュフ、リカルド・オリベイラ、ボネーラ、ファバッリというバックアッパーを補強するのみ。DFを中心に全体的に高齢化が進み、旗頭であるマルディーニは今季限りでの引退を表明。ミランのお先は真っ暗?と思わせるような開幕だったのですが。 そんなチームに一筋の光明でしたね、グルキュフは。今後が非常に楽しみな選手です。 あとはミランは選手層の薄さをどうカヴァーするかでしょうね・・・。正直、高齢化した選手達が1年間通して働くのは難しいし、CLとセリエを両方睨むにはちょっと物足りない。セリエの方は勝ち点マイナスからのスタートとスクデット獲得には非常に厳しい状況ですので、まずは来季のCL出場権獲得を目指すこと。どちらかと言えばCL中心の戦い方になっていくのではないでしょうか。 熟し切ったほどに熟成されたチーム力は健在なんですが。この日も右サイドのカフーの攻め上がりには感心しきりでした。まさに「イル・ペンドリーノ」のあだ名に相応しいと。回数もそうですが、とにかく上がりのタイミングがすごい。ホント絶妙です。 「バンディエラ」こと敬愛するパオロ・マルディーニのラストシーズン。この試合でも堅実な守備と、絶妙な攻め上がりからクロスでインザーギの先制点をアシストしていました。彼の最後の勇姿を、最高の舞台で見たいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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