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カテゴリ:建築士受験!!
第59回
建築士試験に独学で挑戦する方のために、過去問を使って問題の解き方・ポイント・解説などを行っています。 過去問約20年分を1肢ごとにばらして、出題の項目ごとに分けてまとめています。1,2級両方載せていますので、1級受験の方は2級問題で慣らしてから1級問題に挑戦。2級受験の方は、時々1級の過去問題からも出題されますので参考程度に見ておくと得点UPが狙えます!! 全科目終わるには先の長い話ですが、勉強の参考になると嬉しいです! 独学で勉強すると、一番時間がかかると思われる法規から始めます。 (問題や解説の中で、時々誤字脱字があります。気を付けてはいますが、ごめんなさい!気が付いたら優しく教えて頂けると嬉しいです。また、解説等で解り辛いところは質問頂ければできる範囲で解説いたします。) 法規 15.日影規制 日影規制の問題は、2級では必ず出題されますが、1級では融合問題の中で時々出る程度です。法56条の2や別表4での日影規制の基本的な考え方と政令の緩和規定をしっかり確認して下さい。 (問題文は、法改正等により一部訂正してるものもあります。) 15-1 法56条の2(日影による中高層の建築物の高さの制限) 法別表第4(日影による中高層の建築物の制限) 令135条の12(日影による中高層の建築物の高さの制限の適用除外等) (条文は自分の法令集で確認して下さい。) 問題 □ 日影規制 1 第一種中高層住居専用地域内にある高さが10mを超える建築物は、平均地盤面からの高さ1.5m 又は4mのうちから地方公共団体が条例で指定する水平面に生じる日影について規制する。 (2級H16) 2 建築物の敷地が幅員10mを超える道路に接する場合においては、当該道路の反対側の境界線か ら当該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなして、日影規制を適用する。 (2級H15,H16,H25) 3 同一の敷地内に2以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を1の建築物とみなし て、日影規制を適用する。(2級H16,H24) 4 建築物の敷地の平均地盤面が隣地の地盤面より1m以上低い場合においては、当該平均地盤面 は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなして、日影規制を 適用する。(2級H16) 5 日影規制の対象外にある高さ10mを超える建築物で、冬至日において、対象区域内の土地に日 影を生じさせるものは、原則として、当該対象区域内にある建築物とみなして、日影規制を 適用する。(2級H16,H19,H26) 6 第一種低層住居専用地域内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階を 除く階数が3以上の建築物について、日影規制を適用する。(2級H15) 7 日影規制の対象区域は、地方公共団体の条例で指定する。(2級H19) 8 第二種低層住居専用地域内においては、原則として、平均地盤面からの高さが4mの水平面に生 じる日影について規制する。(2級H19) 9 日影規制において、建築物の敷地が幅員10m以下の道路に接する場合、当該道路に接する敷地 境界線は、当該道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなす。(2級H20,H24,H30) 10 日影規制において、建築物の敷地の平均地盤面が隣地で日影の生ずるものの地盤面(隣地に建 築物がない場合においては、当該隣地の平均地表面をいう。)より1m以上低い場合、その建築 物の敷地の平均地盤面は、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみ なす。(2級H20) 11 第二種低層住居専用地城内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階 を除く階数が3以上の建築物における、平均地盤面からの高さが4mの水平面に生じる日影につ いて規制する。(2級H21) 12 同一の敷地内に2以上の建築物がある場合、これらの建築物をそれぞれ別の建築物とみなし て、日影規制を適用する。(2級H21,H30) 13 日影規制における「平均地盤面からの高さ」とは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平 均の高さにおける水平面からの高さをいう。(2級H17,H22) 14 商業地域内にある高さが10mを超える建築物が、冬至日において、隣接する第一種住居地域 内の土地に日影を生じさせる場合は、当該建築物が第一種住居地域内にあるものとみなして、 日影規制を適用する。(2級H22,R01) 15 建築物の敷地が幅員12mの道路に接する場合においては、当該道路の反対側の境界線から当 該敷地の側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなして、日影規制を適用する。 (2級H22,H29) 16 建築物の敷地の平均地盤面が隣地(建築物があるもの)又はこれに連接する土地(建築物がある もの)で日影の生ずるものの地盤面より1 m以上低い場合においては、その建築物の敷地の平 均地盤面は原則として、当該高低差の1/2だけ高い位置にあるものとみなして、日影規制を適 用する。(2級H22) 17 第一種中高層住居専用地域内にある高さが10mを超える建築物は、原則として、平均地盤面 からの高さが4m又は6. 5mのうちから地方公共団体が条例で指定する水平面に生じる日影に ついて日影規制を適用する。(2級H22) 18 日影規制を適用するか否かの建築物の高さの算定は、地盤面からの高さではなく、平均地盤面 からの高さによる。(2級H14,H23) 19 建築物の敷地の平均地盤面が隣地より1 m以上高い場合においては、当該平均地盤面は、当該 高低差から1mを減じたものの1/2だけ低い位置にあるものとみなして日影規制を適用する。 (2級H14) 20 日影規制の対象区域及び日影時間は、都市計画で定める。(2級H14) 21 建築物の敷地が道路に接する場合、原則として、当該道路の反対側の道路境界線を敷地境界 線とみ なして、日影規制を適用する。(2級H14,H18,H28) 22 第一種中高層住居専用地域内にある高さが10mを超える建築物は、全国どの区域内において も、冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時までの間において、地方公共団体が条例で 指定する号に掲げる時間以上日影となる部分を生じさせることのないものとしなければなら ない。(2級H17) 23 第二種低層住居専用地域内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階 を含む階数が3以上の建築物について、日影規制を適用する。(2級H17) 24 建築物の敷地が幅10mを超える道路に接する場合においては、当該道路に接する敷地境界線 は、当該道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなす。(2級H17) 25 用途地域の指定のない区域内においては、日影規制は適用しない。(2級H17,H23) 26 第二種低層住居専用地域内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階 を除く階数が3以上の建築物について、日影規制を適用する。(2級H24,H30) 27 日影規制において、地方公共団体が条例で、用途地域の指定のない区域を対象区域とし、軒の 高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物を指定した場合においては、平 均地盤面からの高さが4mの水平面に生じる日影について、日影規制を適用する。(2級H26) 28 日影規制において、建築物の敷地の平均地盤面が隣地又はこれに連接する土地で日影の生ずる ものの地盤面(隣地又はこれに連接する上地に建築物がない場合においては、当該隣地又はこれ に連接する土地の平均地表面)より1m以上低い場合においては、その建築物の敷地の平均地盤 面は、当該高低差から1 mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。(2級H26) 29 日影規制において、地方公共団体が条例で用途地域の指定のない区域を対象区域とし、高さが 10m を超える建築物を指定した場合においては、平均地盤面からの高さが1.5mの水平面に生 じる日影について日影規制を適用する。(2級H29) 30 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤 面からの高さによる。(2級H30) 31 商業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。(2級H27,H30) 32 第一種低層住居専用地域内のうち、日影規制の対象区域内においては、北側高さ制限が適用さ れる。(2級R01) 33 用途地域の指定のない区域においては、地方公共団体の条例で指定する区域について、日影規 制の対象区域とすることができるが、商業地域においては、日影規制の対象区域とすることが できない。(2級H25) 34 第二種低層住居専用地域内において、軒の高さが7mで地階を含む階数が3の建築物は、日影 規制は適用されない。(2級H27) 35 用途地域の指定のない区域においては、地方公共団体の条例で日影規制の対象区域とすること ができない。(2級R02) 36 第一種中高層住居専用地域内にある高さ10mを超える建築物において、特定行政庁が土地の 状況等により周囲の居住環境を害するおそれがないと認めて建築審査会の同意を得て許可し た場合は、日影規制は適用されない。(2級R02) 37 日影による中高層の建築物の高さの制限に適合しない建築物であっても、特定行政庁が土地の 状況等により周囲の居住環境を害するおそれがないと認めて建築審査会の同意を得て許可した 場合においては、新築することができる。(1級H17) ***************************************************************** 解説 15-1 法56条の2(日影による中高層の建築物の高さの制限) 法別表第4(日影による中高層の建築物の制限) 令135条の12(日影による中高層の建築物の高さの制限の適用除外等) (条文は自分の法令集で確認して下さい。) 法56条の2(日影による中高層の建築物の高さの制限) 1項 法別表4(い)欄に掲げる地域等で地方公共団体の条例で指定する区域において、(ろ)欄に 該当する建築物は、冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時(北海道は午前9時から午 後3時)の間、(は)欄に掲げる平均地盤面からの高さの水平面に、敷地境界線からの水平 距離が5mを超える範囲は(に)欄のうち地方公共団体が条例で定める時間以上日影となる 部分を生じさせてはならない。ただし、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した場合 等はこの限りではない。 2項 同一敷地内に2以上の建築物がある場合、これらを一つの建築物とみなして日影規定を適用 する。 3項 令135条の12に高低差等の緩和措置をしめす。 4項 日影の対象区域外にある高さが10mを超える建築物で、冬至日に対象区域内に日影を生じさ せるものは、当該対象区域にある建築物とみなして日影規制を適用する。 法別表第4(日影による中高層の建築物の制限) (い)欄:商業地域、工業地域、工業専用地域は日影規制は指定されない。 用途地域の指定のない区域でも日影規制は指定される。 (ろ)欄(日影規制の対象建物の基準):軒の高さ、高さは地盤面から測った高さ(令2条1項六号 、2項 3mを超える傾斜がある場合は、3m毎の平均地盤面) 一低、二低、田園:軒高7m超又は地階を除く階数3以上 その他:高さ10m超 (は)欄(日影の測定面):平均地盤面からの高さ(当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均 の高さにおける水平面からの高さ) 一低、二定、田園:1.5m その他:4m又は6.5m 令135条の12(日影による中高層の建築物の高さの制限の適用除外等) 3項 一号 建築物の敷地が道路、水面、線路敷等に接する場合は、敷地境界線はそれらの幅の1/2 だけ外側とする。ただし、当該道路等の幅が10mを超えるときは、当該道路等の反対 側の境界線から敷地側に水平距離5mの線を敷地境界線とみなす。 二号 敷地の平均地盤面が隣地より1m以上低い場合は、当該高低差から1mを減じたものの 1/2だけ高い位置にあるものとする。 □ 日影規制 1 × 法別表4(は)欄2項により、4m又は6.5mの水平面で測定する 誤り 2 〇 令135条の12 3項一号により、幅員10mを超える場合は、反対側の境界線から敷地側に 5mの位置を境界線とみなす 正しい 3 〇 法56条の2 2項により、同一敷地内に2以上の建築物がある場合は、これらを一つの建築 物とみなして日影規制を適用する 正しい 4 〇 令135条の12 3項二号により、高低差の緩和は、当該高低差から1mを減じたものの1/2 だけ高い位置を平均地盤面とする 正しい 5 〇 法56条の2 4項により、対象区域外にある高さ10m超の建物で、冬至日に区域内に日影 を生じさせる場合は、当該区域内にあるものとして日影規制が適用される 正しい 6 〇 法別表4 (ろ)欄1項により、軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上の建築物は日影規 制を適用する 正しい 7 〇 法56条の2 1項により、日影規制の対象区域は、地方公団体が条例で指定する 正しい 8 × 法別表4 (は)欄1項により、平均地盤面から1.5mの水平面 誤り 9 〇 令135条の12 3項一号により、幅員10m以下の場合は、当該幅員の1/2だけ外側にあるも のとみなす 正しい 10 〇 令135条の12 3項二号により、高低差の緩和は、当該高低差から1mを減じたものの1/2 だけ高い位置を平均地盤面とする 正しい 11 × 法別表4 (は)欄1項により、平均地盤面から1.5mの水平面 誤り 12 × 法56条の2 2項により、同一敷地内に2以上の建築物がある場合は、これらを一つの建築 物とみなして日影規制を適用する 誤り 13 〇 法別表4 欄外により、平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位 置の平均の高さにおける水平面からの高さ 正しい 14 〇 法56条の2 4項により、対象区域外にある高さ10m超の建物で、冬至日に区域内に日影 を生じさせる場合は、当該区域内にあるものとして日影規制が適用される 正しい 15 〇 令135条の12 3項一号により、幅員10mを超える場合は、反対側の境界線から敷地側に 5mの位置を境界線とみなす 正しい 16 × 令135条の12 3項二号により、高低差の緩和は、当該高低差から1mを減じたものの1/2 だけ高い位置を平均地盤面とする 誤り 17 〇 法別表4 (ろ)(は)欄2項により、高さ10m超の建築物は日影規制を適用する。その 場合の測定面は、平均地盤面から4mまたは6.5mの水平面 正しい 18 × 令2条1項六号により、建築物の軒の高さ、高さは地盤面からの高さによる、平均地盤面で はない 誤り 19 × 令135条の12 3項二号により、高低差の緩和は、対象敷地が隣地より1m以上低い場合 が対象 誤り 20 × 法56条の2 1項により、日影規制の対象区域は、地方公団体が条例で指定する 誤り 21 × 令135条の12 3項一号により、幅員が10m以内と超える場合では異なる 誤り 22 × 法56条の2 1項( )書きにより、北海道は午前9時から午後3時まで、全国どこでも同 じ時間ではない 誤り 23 × 法別表4 (ろ)欄1項により、地階を除く階数3以上の建物が対象 誤り 24 × 令135条の12 3項一号により、幅員10mを超える場合は、反対側の境界線から敷地側に 5mの位置を境界線とみなす 誤り 25 × 法別表4 (い)欄4項により、用途地域の指定のない区域も日影規制の対象となる 誤り 26 〇 法別表4 (ろ)欄1項により、軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上の建築物は日影 規制を適用する 正しい 27 × 法別表4 (は)欄4項イにより、平均地盤面より1.5mの水平面 誤り 28 〇 令135条の12 3項二号により、高低差の緩和は、当該高低差から1mを減じたものの1/2 だけ高い位置を平均地盤面とする 正しい 29 × 法別表4 (は)欄4項ロにより、平均地盤面より4mの水平面 誤り 30 〇 令2条1項六号により、建築物の軒の高さ、高さは地盤面からの高さによる(別表4(ろ) 欄の数値) 正しい 31 〇 法別表4により、商業地域は指定されていない 正しい 32 〇 法56条1項三号により、一中、二中は除かれているが、一低は除かれていない、適用さ れる 正しい 33 〇 法別表4により、用途地域の指定のない区域は適用されるが、商業地域は指定されてい ない 正しい 34 〇 法別表4(ろ)欄1項により、軒の高さ7m超又は地階を除く階数3以上の建築物は日影規 制を適用する。地階を含む3階建は対象外となる 正しい 35 × 法別表4 4項により、用途地域の指定のない区域は適用される 誤り 36 〇 法56条の2 1項ただし書きにより、建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可した場合 は日影規制は適用されない 正しい 37 〇 法56条の2 1項ただし書きにより、建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可した場合 は日影規制は適用されない 正しい 日影規制は、主に2級で出題されます。政令の緩和規定はしっかり理解してください。 次回は、防火地域・準防火地域の規制です。以前2級を中心に紹介して1級を入れていなかったので改めてやります。 今日は、こんな言葉です。 『あなたに出来ること、
出来ると夢見たことが何かあれば、 それらを今すぐ始めなさい。 向こう見ずは天才であり、魔法であり、力です。 さぁ、今すぐ、始めなさい。』 (ゲーテ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 21, 2021 09:35:44 PM
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