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Oct 20, 2022
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カテゴリ:建築士受験!!
​構造文章編第6回(鉄骨造-2(鋼材等の性質2))
建築士試験に独学で挑戦する方のために、過去問を使って問題の解き方・ポイント・解説などを行っています。

過去問約20年分を1肢ごとにばらして、出題の項目ごとに分けてまとめています。1,2級両方載せていますので、1級受験の方は2級問題で慣らしてから1級問題に挑戦。2級受験の方は、時々1級の過去問題からも出題されますので参考程度に1級問題を見ておくと得点UPが狙えます!!

全科目終わるには先の長い話ですが、勉強の参考になると嬉しいです!

構造-10
構造の問題は大きく構造力学(計算問題)と各種構造・建築材料(文章問題)に分かれます。ここでは、計算問題と文章問題を交互に紹介していきます。
​​構造(文章)6  鉄骨造-2(鋼材等の性質2)
​今回も前回の続きで、鉄骨造の材料関係です。
(問題は、一部修正しているものもあります。)
**************************************************
​問題
​​□ 鉄骨造(鋼材等の性質2)
​炭素量・シャルピー値等による性質(2級)
1  鋼材は、炭素含有量が多くなると、一般に、溶接性が向上する。(2級H14,H17,H24)

  鋼材は、炭素量が多くなると、一般に、硬質になり、引張強さが大きくなる。
   (2級H19,H29,R02)

3  鋼材の炭素含有量が多いと、一般に、硬質で引張強さが大きくなる。
   (2級H16,H19,H23)

4  鋼材は、炭素含有量が多くなると、一般に、溶接性が低下する。(2級H27,H30,R04)

5  鋼材は、炭素含有量が多くなっても、ヤング係数はほぼ同じ値となる。(2級R03)

6  軟鋼は、炭素含有量が多くなると硬質になり、引張強さが大きくなる。(2級R04)


​炭素量・シャルピー値等による性質(1級)
1  鋼材は、一般に、炭素含有量が多きくなるほど、破断までの伸びが大きくなる。
   (1級H16)

2  鋼材に含まれる炭素量が増加すると、鋼材の強度・硬度は増加するが、靭性・溶接性は
   低下する。(1級H18)

  鋼材に含まれる化学成分におけるP(リン)やS(硫黄)は、一般に、鋼材の靭性に悪
   影響を与える。(1級H21)

  リン(P)や硫黄(S)は、鋼材や溶接部の靭性を改善するために添加される元素であり、
   多い方が望ましい。(1級H23)

  炭素鋼は、硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り
   値は大きくなる。(1級H24,R04)

6  鋼材は、一般に、炭素含有量が多きなるほど、破断に至るまでの伸びが小さくなる。
   (1級H26,H30)

  構造用鋼材では、一般に、炭素含有量が増加すると、鋼材の強度や硬度が増加するが、
   靭性や溶接性は低下する。(1級R03)

  鋼材は、一般に、シャルピー衝撃試験による吸収エネルギーが小さいものほど、脆性破
   壊を起こしやすい。(1級H16)

  シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが大きい鋼材を使用することは、溶接部の脆性破
   壊を防ぐに有利である。(1級H17,H20,H26,R02)

10 炭素鋼のシャルピー衝撃試験において、試験温度を低くしていき、ある温度以下になる
   と吸収エネルギーが急激に低下し、脆性破壊を起こしやすくなる。(1級H23)

11 シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが小さい鋼材を使用することは、溶接部の脆性的
   破壊の防止に有効である。(1級H29)


温度(熱)による性質(2級)
  鋼は温度によって伸縮するので、鋼材が露出している長大な建築物では、伸縮に対応で
   きるような構造としなければならない。(2級H14)

  一般の鋼材の引張強さは、温度が450~500℃で最大となり、それ以上の温度になると
   急激に低下する。(2級H16)

  鋼材の温度が高くなると、一般に、ヤング係数及び降伏点は低下する。(2級H17,H19)

  鋼材を焼入れすると、強さ・硬さ・耐摩耗性が減少するが、粘り強くなる。
   (2級H19,H26)

  一般の鋼材の引張強さは、温度が200~300℃程度で最大となり、それ以上の温度にな
   ると急激に低下する。(2級H20,H23,H26,H30,R02)

  鋼材は火災時に熱せられると強度が低下するので、耐火構造とする場合には、耐火被覆
   を施して主要構造部を保護する。(2級H15)

  鋼材の熱伝導率は、ステンレス鋼よりも大きい。(2級R03)

  鋼材の降伏点は、温度が300~400℃程度で最大となり、それ以上の温度になると急激
   に低下する。(2級H29,R03)


​温度(熱)による性質(1級)(1は構造計画等で出題)
  鋼材の引張強さは、常温から600℃までの範囲において、温度の上昇に比例して低下す
   る。(1級H16)

  一般構造用圧延鋼材(SS材)は、鋼材温度が約350℃になると、降伏点が常温時の約2/3
   に低下する。(1級H17)

  焼き入れされた鋼材の強度・硬度は低下するが、靭性は向上する。(1級H18)

  焼き入れされた鋼材は、一般に、強度・硬度は増大するが、靭性は低下する。(1級H26)


​線膨張係数・ヤング係数・比重による性質(2級)
  鋼材の線膨張係数は、常温において、普通コンクリートの線膨張係数とほぼ等しい。
   (2級H14)
2  長さ10mの棒材(鋼材)は、常温においては、鋼材の温度が10℃上がると長さが
   約1㎜伸びる。(2級H20,H26)

  鋼材の線膨張係数は、常温において、普通コンクリートの線膨張係数の約10倍である。
   (2級H21)

  引張荷重を受けて伸びた鋼材が、荷重を除くと元の形に戻る性質を、弾性という。
   (2級H16)

  鋼材の比重は、アルミニュウム材の約3倍である。(2級H16,H19,H26)

  常温における鋼材のヤング係数は、すべての鋼種において205×10³N/㎟程度である。
   (2級H18)

7  長さ10mの棒材(鋼材)は、常温においては、全長にわたって断面に一様に20N/㎟の
   引張応力度を生じる場合、長さが約1㎜伸びる。(2級H21,H24)

  常温における鋼材のヤング係数は、SN400材よりSN490材のほうが大きい。
   (2級H20,H23)

  常温における鋼材のヤング係数は、SS400材よりSM400材のほうが大きい。
   (2級H27)

10 長さ10mの棒材(鋼材)は、常温においては、全長にわたって断面に一様に100N/㎟の
   引張応力度を生じる場合、長さが約5㎜伸びる。(2級H27,R01)

11 鋼材の比重は、アルミニュウム材の比重の約1.5倍である。(2級R01)

12 常温において、SN400材とSS400材のヤング係数は、同じである。(2級R01)


​線膨張係数・ヤング係数・比重による性質(1級)
  アルミニウム合金の線膨張係数は、鋼の線膨張係数の約2倍であり、アルミニウム部材の
   取り付けに当たっては十分な逃げ代が必要である。(1級H22)

  鋼材のヤング係数及びせん断弾性係数は、常温において、それぞれ2.05×10⁵N/㎟、
   0.79×10⁵N/㎟程度である。(1級H19)

  建築構造用ステンレス鋼材SUS304Aについては、ヤング係数はSN400Bより小さいが、
   基準強度は板厚が40㎜以下のSN400Bと同じである。(1級H18)

  建築構造用ステンレス鋼材(SUS304)のヤング係数は、アルミニュウム合金に比べて
   小さい。(1級H19)

  アルミニウム合金のヤング係数は、鋼材の1/3程度である。(1級H20)

  炭素鋼、ステンレス鋼(SUS304材)、アルミニュウム合金の線膨張係数の大小関係は、
   炭素鋼>ステンレス鋼>アルミニュウム合金である。(1級H24)

  アルミニュウムの線膨張係数は、鉄の約2倍である。(1級H29)

  アルミニュウム合金の線膨張係数は、炭素鋼の約1/2倍である。(1級R02)


降伏比・変形による性質(2級)
  鋼材の降伏比(=降伏応力/引張強さ)は、小さい方が降伏後の余力が大きい。
   (2級R03)


降伏比・変形による性質(1級)
  塑性化が予想される部位については、降伏比の小さい鋼材を使用することにより、骨組
   みの変形能力を高めることができる。(1級H18)

  剛接架構の靭性を高めるため、塑性化が想定される部位に降伏比の小さい材料を採用し
   た。(1級H20)

  骨組みの靭性を高めるため、塑性化が想定される部位に降伏比の小さい材料を採用し
   た。(1級H21)

  鉄骨部材の塑性変形能力は、一般に、鋼材の降伏比が小さいものほど、向上する。
   (1級H16)

  降伏比の小さい鋼材を用いた鉄骨部材は、一般に、塑性変形能力が小さく、耐震性能が
   低い。(1級H17,H26)

  降伏点240N/㎟、引張強さ420N/㎟である鋼材の降伏比は、1.75である。(1級H15)

  ラーメン架構の靭性を高めるために、降伏比の小さい鋼材を用いることは有効である。
   (1級H27)

  ラーメン架構の靭性を高めるために、塑性化が想定される部位に降伏比が小さい材料採
   用した。(1級R03)

  降伏点350N/㎟、引張強さ490N/㎟である鋼材の降伏比は、1.4である。(1級H30)

10 降伏点240N/㎟、引張強さ400N/㎟である鋼材の降伏比は、0.6である。(1級H27)


鉄筋(2級)
  JISに定められている鉄筋SD345は、鉄筋コンクリート用の異形棒鋼の一種である。
   (2級H15)

  異形棒鋼SD345の引張強さの下限値は、345N/㎟である。(2級R04)

  異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345N/㎟である。(2級H17,H21,H24,R01,R03)

4  SD295Aの鉄筋の短期許容応力度は、せん断補強筋に用いる場合、295N/㎟である。
   (2級H14,H17)


​鉄筋(1級)
  鉄筋コンクリートに用いられる径が28㎜以下の異形鉄筋の長期許容引張応力度は、基準
   強度の2/3より小さい場合がある。(1級H18)

  鉄筋コンクリート用棒鋼SD345の「降伏点又は0.2%オフセット耐力」は、
   345~440N/㎟である。(1級H15)

  鉄筋コンクリート用棒鋼SD345の降伏点又耐力の下限値は、345N/㎟である。
   (1級H27)


​高力ボルト(2級)
  JISに定められている高力ボルトF10Tは、摩擦接合用高力六角ボルトの一種である。
   (2級H15)


​高力ボルト(1級)
  F10Tの高力ボルトの引張強さは、1,000~1,200N/㎟である。(1級H15,H19)

  高力ボルトF10Tのせん断強さの下限値は、1,000N/㎟である。(1級H27)


​ステンレス鋼・アルミニウム合金(2級)
  ステンレス鋼SUS304Aは、許容応力度の基準強度が定められており、主要構造部材に
   使用することができる。(2級H17)

  ステンレス鋼(SUS304A材等)は、一般構造用圧延鋼材(SS400材等)の炭素鋼に比
   べて、耐食性、耐火性に優れている。(2級H30)

  建築構造用ステンレス鋼材(SUS304A材等)は、一般構造用圧延鋼材(SS400 材等)
   の炭素鋼に比べて、耐食性に優れている。(2級R04)


ステンレス鋼・アルミニウム合金(1級)
  ステンレス鋼SUS304は、他のステンレス鋼にくらべて、構造骨組みとするために不可
   欠な溶接性に優れている。(1級H22)

  建築構造用ステンレス鋼材SUS304Aは、降伏点が明確でないので、0.1%オフセット耐
   力をもとに基準強度が定められている。(1級H15,H25,R01)

  ステンレス鋼(SUS304)は、炭素鋼に比べて、耐食性に優れているが、耐低温性、耐
   火性は劣っている。(1級H20)

  アルミニュウム合金材の梁に接合に用いる高力ボルトは、一般に、接触腐食の起こらな
   いように溶融亜鉛めっき高力ボルトを用いる。(1級H23)

  建築構造用ステンレス鋼材に定めるSUS304Aの基準強度は、板厚が40㎜以下のSN400B
   と同じである。(1級H23)

  ステンレス鋼は、約11%以上のクロムを含む合金鋼であり、炭素鋼に比べて、耐食性、
   耐火性等に優れている。(1級H28,R02)


その他鋼材等(2級)
  常温において、建築構造用耐火鋼(FR鋼)のヤング係数、降伏点、引張強さ等は、同一
   種類の一般の鋼材とほぼ同等である。(2級H20)

  建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、一般の鋼材よりも高温時の強度を向上させ、600℃にお
   ける降伏点が常温規格値の2/3以上であることを保証した鋼材である。(2級H27,H29)


その他鋼材等(1級)
  建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、高温時の耐火性に優れており、600℃における降伏点が
   常温規格値の2/3以上あることを保証した鋼材である。(1級H22)

  低降伏点鋼は、添加元素を極力低減した純鉄に近い鋼であり、軟鋼に比べて強度が低く、
   延性が極めて高いので、履歴型制振ダンパーとして利用されている。(1級H22)

  建築構造用鋼材TMCP鋼は、同じ降伏点のSN材やSM材に比べて炭素当量が低減されて
   いるので、溶接性が向上している。(1級H20)

4  調質鋼は、製造工程において焼入れ焼戻しの熱処理を行った鋼材である。(1級H24)

  建築構造用TMCP鋼は、一般に、化学成分の調整と水冷型熱加工制御法により製造され、
   板厚が40㎜を超え100㎜以下の材であっても、40㎜以下の材と同じ基準強度が保障され
   ている。(1級H28,R03)

  建築構造用低降伏点鋼材LY225は、一般構造用圧延鋼材SS44に比べて降伏点が低く、延
   性が高いことから、履歴型制振ダンパーの材料に用いられている。(1級H30)


***************************************************
​解説
□ 鉄骨造(鋼材等の性質2)
​炭素量・シャルピー値等による性質
① 鋼材は炭素量が増えると引張強さや降伏点は上昇するが、破断までの伸びや粘り強さは
  低下する。また、炭素量が増加すると鋼材の硬度は増加するが、溶接性は低下する。炭素
  量が増加しても、ヤング係数はほとんど変化しない。炭素含有量は、0.8%前後の時、引
  張強さは最大となる。


② 鋼材の化学成分のうちリン(P)や硫黄(S)は、は鋼材及び溶接部の靭性に悪影響をを与
  えるので、少ない方が望ましい。また、硫黄(S)の含有量が少ないほどシャルピー吸収
  エネルギー及び板厚方向の絞り値は大きくなる
③ シャルピー吸収エネルギー値が大きいほど、靭性に富むので脆性破壊を起こしにくい
炭素量・シャルピー値等による性質(2級)
  × 炭素含有量が多くなると、溶接性が低下する。  誤り

   炭素含有量が多くなると、引張強さが大きくなり硬度が上がる。  正しい

   炭素含有量が多くなると、引張強さが大きくなり硬度が上がる。  正しい

   炭素含有量が多くなると、溶接性が低下する。  正しい

   炭素含有量が多くなっても、ヤング係数は変わらない。  正しい

   炭素含有量が多くなると、硬質になり引張強さが上昇する。  正しい


炭素量・シャルピー値等による性質(1級)
  × 炭素含有量が多くなると、硬質になり引張強さが上昇し破断までの伸びが小さくな
     る。  誤り

   炭素含有量が多くなると、強度・硬度は上がるが、靭性・溶接性は低下する。
     正しい

   鋼材にリン、や硫黄が多く含まれると、靭性に悪影響を与える。  正しい

  × 鋼材にリンや硫黄が多く含まれると、溶接部の靭性に悪影響を与えるので、少ない
     方が望ましい。  誤り

   鋼材の硫黄の含有量が少ないほど、シャルピー吸収エネルギー及び板厚方向の絞り
     値は大きくなる。  正しい

   炭素含有量が多くなると、硬質になり引張強さが上昇し破断までの伸びが小さくな
     る。  正しい

   炭素含有量が多くなると、強度・硬度は上がるが、靭性・溶接性は低下する。  
     正しい

   鋼材は、シャルピー吸収エネルギーの値が小さいほど、脆性破壊を起こしやすい。
     正しい

   鋼材は、シャルピー吸収エネルギーの値が大きいほど、脆性破壊を起こしにくい。
     正しい

10  鋼材は、ある温度以下になるとシャルピー吸収エネルギーが急激に低下し、脆性破
     壊が起こりやすくなる。  正しい

11 × 鋼材は、シャルピー吸収エネルギーの値が小さいほど、脆性破壊を起こしやすい。
     誤り


​温度(熱)による性質
​① 鋼は熱伝導率が高く熱の影響を受けやすい。長大な建築物の場合、温度応力の検討や、
  キスパンションジョイントでの伸縮に対する検討が必要である。また、火災に対しては耐
  火構造とする場合には、耐火被覆を施す。
② 鋼材の引張強さは、200~300℃で最大となりそれ以降は急激に低下し、500℃付近で半減、
  1,000℃でほぼ0となる。また、温度が高くなると、ヤング係数及び降伏点は低下する。


③ 鋼材を焼入れ処理をすると、強さ・硬さ・耐摩耗性は大きくなるが、粘りが無くなりも
  ろくなる

④ 熱伝導率:炭素鋼(約55W/mk) ステンレス(SUS304)(約16/mk) 
  アルミ(約210W/mk)


温度(熱)による性質(2級)
   鋼材のは熱伝導率が高く熱の影響を受けやすい。長大な建築物では温度応力を検討
     したり、エキスパンションジョイントを設け伸縮に対応できるようにしなければな
     らない。  正しい

  × 200~300℃で最大となりそれ以降は急激に低下する。  誤り

   温度が高くなると、ヤング係数及び降伏点は低下する。  正しい

  × 焼き入れをすると、強さ・硬さ・耐摩耗性は大きくなるが、粘りが無くなりもろくな
     る。  誤り

   200~300℃で最大となりそれ以降は急激に低下する。  正しい

   鋼材は熱に弱いので、耐火構造とする場合は耐火被覆を施す。  正しい

   鋼材(炭素鋼)の熱伝導率約55W/mk、ステンレス(SUS304)の熱伝導率
     約16W/mk  正しい

  × ヤング係数、降伏点は温度が高くなるほど低下する。引張強さは、200~300℃で
     最大となる。  誤り


温度(熱)による性質(1級)(1は構造計画等で出題)
  × 200~300℃で最大となりそれ以降は急激に低下する。  誤り

   鋼材の降伏点は温度の上昇により低下していき、350℃付近で常温時の約2/3に低
     下する。耐火鋼では600℃付近で約2/3となる。  正しい

  × 鋼材を焼き入れすると、強度・硬度は上昇し靭性は低下する。  誤り

   鋼材を焼き入れすると、強度・硬度は上昇し靭性は低下する。  正しい


​線膨張係数・ヤング係数・比重等
① 鋼材とコンクリートの線膨張係数は、約1.0×10⁻⁵(1/℃)とほぼ等しい。ステンレスは、
  約1.7×10⁻⁵(1/℃)、アルミは、約2.4×10⁻5(1/℃) アルミの線膨張係数は鋼材の
  約2倍

② 比重は、アルミ 2.7、鋼材 7.85 鋼材の比重はアルミの約3倍

③ 鋼材のヤング係数は2.05×10⁵N/㎟、ステンレスは1.93×10⁵N/㎟、アルミは0.7×10⁵  
  鋼材のヤング係数はアルミの約3倍  鋼材のせん断弾性係数は0.79×10⁵N/㎟

④ SUS304Aの基準強度は235N/㎟で、SN400級と同じ。SUS304N2Aは325N/㎟でSN490
  級に相当する。


線膨張係数・ヤング係数・比重等(2級)
   鋼材とコンクリートの線膨張係数は、1.0×10⁻⁵(1/℃)とほぼ等しい。 正しい

2   10,000㎜×(1.0×10⁻⁵)×10℃=1㎜。  正しい

  × 鋼材とコンクリートの線膨張係数は、1.0×10⁻⁵(1/℃)とほぼ等しい。  誤り

   引張力により鋼材にひずみが(伸び)が生じても、力を取り除けば元に戻る性質
     を弾性という。  正しい

   鋼材の比重は7.85、アルミは2.7 約3倍。  正しい

   鋼材のヤング係数は、2.05×10⁵N/㎟(205×10³N/㎟)。  正しい

   (20N/㎟×10,000㎜)/(2.05×10⁵N/㎟)≒1㎜。  正しい

  × 鋼材のヤング係数は、鋼種・強度によらず2.05×10⁵N/㎟。SN400材もSM490材も
     同じ。  誤り

  × 鋼材のヤング係数は、鋼種・強度によらず2.05×10⁵N/㎟。SN400材もSM400材も
     同じ。  誤り

10  (100N/㎟×10,000㎜)/(2.05×10⁵N/㎟)≒5㎜。  正しい

11 × 鋼材の比重は、アルミニウムの約3倍。  誤り

12  鋼材のヤング係数は、鋼種・強度によらず2.05×10⁵N/㎟。SN400材もSS400材も
     同じ。  正しい


​線膨張係数・ヤング係数・比重等(1級)
   鋼材の線膨張係数は約1.0×10⁻⁵(1/℃)、アルミは約2.4×10⁻5(1/℃) 
     アルミの線膨張係数は鋼材の約2倍。  正しい

   鋼材のヤング係数は2.05×10⁵N/㎟ せん断弾性係数は0.79×10⁵N/㎟。正しい

3   SUS304Aのヤング係数は1.93×10⁵N/㎟ 鋼材のヤング係数は2.05×10⁵N/㎟ 
     基準強度は235N/㎟で同じ。

  × ステンレスのヤング係数は1.93×10⁵N/㎟ アルミのヤング係数は0.7×10⁵N/㎟。
     誤り

   鋼材のヤング係数は2.05×10⁵N/㎟ アルミのヤング係数は0.7×10⁵N/㎟ アルミ
     は鋼材の約1/3  正しい

  × 線膨張係数の大小関係は、アルミ(2.4×10⁻⁵)>ステンレス(1.7×10ー⁵)>
     鋼(1.0×10ー⁵)。  誤り

   アルミの線膨張係数は2.4×10⁻⁵ 鉄は1.0×10⁻⁵ アルミは鉄の約2倍。 正しい

  × アルミの線膨張係数は2.4×10⁻⁵ 鉄は1.0×10⁻⁵ アルミは鉄の約2倍。  誤り

​降伏比・変形等
① 降伏比=降伏点/引張強さ 降伏比が小さいほど塑性変形能力(降伏後の最大応力度に達
  するまでの余力)が大きい
降伏比・変形等(2級)
   降伏比が小さいほど、塑性変形能力(降伏後の変形・余力)が大きい。 正しい


​降伏比・変形等(1級)
   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高いので骨組みの変形能力を高めることがで
     きる。  正しい

   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高いので剛接架構の靭性を高めることができ
     る。  正しい

   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高いので骨組みの靭性を高めることができる。
     正しい

   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高い。  正しい

  × 降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高く耐震性が高い。  誤り

  × 降伏比=降伏点/引張強さ=240/420=0.57。  誤り

   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高いので剛接架構の靭性を高めるには有効で
     ある。  正しい

   降伏比が小さいほど、塑性変形能力が高いので剛接架構の塑性化が想定される部位
     に採用することは有効である。  正しい

  × 降伏比=降伏点/引張強さ=350/490=0.71。  誤り

10  降伏比=降伏点/引張強さ=240/400=0.6。  正しい


​鉄筋
① 鉄筋には、丸鋼(SR235、SR295等)と異形鉄筋(SD295A、SD345、SD390、
  SD490等)がある。記号の数字は、降伏点の下限値(N/㎟)を表す。

② SD295B、SD345以上の高強度鉄筋は、降伏点の上限値が規定されており、塑性変形能力
  が確保されている。SD345の項降伏点は、345~440N/㎟である。

③ 鉄筋の許容応力度。異形鉄筋の長期許容応力度の引張・圧縮はSD345以上は全て一定で、
  せん断補強筋は種類(強度)によらず全て一定。短期許容応力度は種類(強度)によって
  異なる


鉄筋(2級)
   SD345は異形鉄筋の一種である。  正しい

  × SD345の345は降伏点の下限値を表す。引張強さは、490N/㎟以上。  誤り

   SD345の数値は降伏点の下限値(345N/㎟)を表す。  正しい

   SD295Aのせん断補強筋に用いる短期許容応力度は、F(295N/㎟)である。
     正しい

鉄筋(1級)
   SD390の場合、基準強度(390N/㎟)の2/3は260N/㎟だが、長期許容引張応力
     度は215N/㎟となり、2/3より小さくなる。  正しい

   SD345は、降伏点の下限~上限が規定されており、345~440N/㎟である。
     正しい

   SD345は、降伏点の下限~上限が規定されており、345~440N/㎟である。
     正しい


高力ボルト(2級)
① F10Tは摩擦接合用高力六角ボルト、数値は引張強さを示し1,000N/㎟以上を表す。 
  S10Tはトルシア型高力ボルト、数値は引張強さを示し1,000N/㎟以上を表す。
高力ボルト(2級)
   F10Tは摩擦接合用高力六角ボルトを示し、引張強さが1,000N/㎟以上である。
     正しい


​高力ボルト(1級)
   F10Tの数値は引張強さはを示し、1,000N/㎟~1,200N/㎟である。 正しい

  × F10Tの数値は引張強さはを示し、1,000N/㎟以上を表す。せん断強さの下限
     値ではない。  誤り


​ステンレス鋼・アルミニウム合金
① 建築構造用ステンレス鋼(SUS304A)は炭素鋼に比べて、耐食性・耐火性・耐低温性
  優れ、基準強度はSN400級と同じ235N/㎟(SUS304N2Aは、SN490級と同じ325N/㎟)
  である。

② 建築構造用ステンレス鋼(SUS304A)は、他のステンレス鋼に比べ溶接性に優れ、摩擦
  面に特殊な加工を施すことによって高力ボルト接合とすることができ、主要構造部に使用
  できる。

③ 建築構造用ステンレス鋼(SUS304A)は、降伏点が明確ではないので、降伏点の代りに
  0.1%オフセット耐力(SUS304Aで基準強度235N/㎟以上)と規定されている。

④ アルミニウム合金は、アルカリに弱く異種金属との腐食に注意が必要。接触腐食が起こら
  ないように、溶融亜鉛メッキ高力ボルトを用いる。


ステンレス鋼・アルミニウム合金(2級)
   SUS304Aは、SN400級と同じ基準強度235N/㎟であり、溶接性に優れ主要構造部
     に使用することができる。  正しい

   SUS304Aは炭素鋼に比べて、耐食性、耐火性、耐低温性に優れている。 正しい

3   SUS304Aは炭素鋼に比べて、耐食性、耐火性、耐低温性に優れている。 正しい

​ステンレス鋼・アルミニウム合金(1級)
   SUS304は、溶接性に優れ主要構造部に使用することができる。  正しい

   SUS304Aは、降伏点が明確ではないので、.1%オフセット耐力(SUS304Aで基準
     強度235N/㎟以上)と規定されている。  正しい

  × SUS304Aは炭素鋼に比べて、耐食性、耐火性、耐低温性に優れている。  誤り

   アルミニウム合金の接合には、接触腐食が起こらないように溶融亜鉛メッキ高力ボ
     ルトを用いる。  正しい

   SUS304Aの基準強度は、SN400材と同じ235N/㎟である。  正しい

   SUS304材は、クロム18%、ニッケル8%を含有し、18-8ステンレスとも呼ばれ、
     炭素鋼より耐食性、耐火性、耐低温性に優れる。  正しい


​その他鋼材等
① 建築構造用耐火鋼(FR鋼)は、高温時の耐力に優れており、600℃における降伏点が常温
  時の規格値の2/3以上となるように定められているおで、耐火被覆の低減が可能である。
  常温におけるヤング係数、降伏点、引張強さは、同一種類の鋼材とほぼ同じである。

② 低降伏点鋼(LY100、LY225)は、軟鋼に比べて強度が低いが、伸び能力の優れた鋼材
  ある。履歴型制振ダンパーとして利用される。

③ TMCP鋼は、同じ降伏点のSN材やSM材より炭素量が低減されているので、溶接性が向上
  している。板厚が40㎜を越え100㎜以下の材料であっても、40㎜以下の材料と同じ基準
  強度が保証されている。

④ 調質鋼とは、焼入れ焼戻しの熱処理を行った鋼材である。焼入れを行うと、強さ・硬さ・
  耐摩耗性は大きくなるが脆くなり、靭性は低下する。

​その他鋼材等(2級)
   FR鋼は常温において、ヤング係数、降伏点、引張強さ等は、同一種類の鋼材とほぼ
     同じである。  正しい

   FR鋼は、600℃における降伏点が常温時の2/3以上を保証した鋼材である。  
     正しい


その他鋼材等(1級)
   FR鋼は、600℃における降伏点が常温時の2/3以上を保証した鋼材である。正しい

   低降伏点鋼は、軟鋼に比べて強度が低いが、伸び能力の優れた鋼材である。履歴型
     制振ダンパーとして利用される。  正しい

   TMCP鋼は、同じ降伏点のSN材やSM材より炭素量が低減されているので、溶接性
     が向上している。  正しい

   調質鋼とは、焼入れ等の熱処理を行った鋼材。  正しい

   TMCP鋼は、板厚40㎜~100㎜の材料であっても、40㎜以下と同じ基準強度が保証
     されている。  正しい

   LY225は、強度は低いが伸び能力に優れた鋼材で、履歴型制振ダンパーに用いられ
     る。  正しい


今回は鉄骨造の中から、鋼材等の性質2を紹介しました。ここは、主に材料の分野で出題される問題です。1級では金属材料として必ず1問出題されます。鋼、ステンレス、アルミの性質の違いがよく問われますので押さえておきたいところです。
因みに、鋼・ステン・アルミのヤング係数、線膨張係数の語呂を紹介します。
​​・ にれご  の  戦(いくさ) で  てんしち  ヤングでござる​
     鋼:2.05         ステン:1.93            アルミ:0.7     (ヤング係数 ×10⁵N/㎟)

・ い   いな   ニシ 、羨望
(せんぼう)のマイコー​
     鋼:1.0   ステン:1.7   アルミ:2.4    (線膨張係数 ×10⁻⁵N/㎟)

今日はこんな言葉です!
『人からの善意と好意は選ばずにすべて受け入れましょう。豊かな人とは与えるだけではなく受け取ることができる人です。 』 (小林正観)





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Last updated  Oct 20, 2022 11:14:18 PM
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