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テーマ:ビールを語ろう(2286)
カテゴリ:お酒の話
例えば日本酒なら、高級料亭に行けば、大吟醸クラスの酒が普通の顔をして出てくるし、
飲み放題をウリにしているような安い居酒屋などでは、何処の何て酒か分からないようなものが出てきたりする。 例えばブランデーなら、銀座あたりのクラブなんかでは、高価なコニャックなんかのボトルが飛び交い、 場末のスナックあたりでは、国産ブランデーのVSOPクラスが定番だったりする。 例えばワインなら、レストランの格に応じて扱いワインのグレードは大きく開いており、 場合によっては価格にして2ケタくらい違うこともある。 こんなことを書いて何が言いたいのかというと、要は飲食店の格が大きく違うと、 そこで扱う酒類の格も値段も、大きく変わるのが一般的だということだ。 これは至極当たり前のことだろう。 しかしこうした一般的な常識にも、例外がある。 「ビール」がそうだ。 例えばアサヒなら、高級料亭や高級クラブでも、あるいは安い居酒屋や場末のスナックでも、 出てくるものは同じ「スーパードライ」だったりする。 キリンなら、どこへ行ってもたいてい「ラガー」か「一番搾り」だ。 まあ中には、『エビスビール』に代表される「プレミアムビール」という物もあるにはあるが、 全体の中に占める比率は微々たるものだし、単価だってせいぜい50円か100円ぐらいしか違いが無い。 それにだいたい高級な店がすべて、そういった「プレミアムビール」を使っているかというと、 必ずしもそんなことは無い。 つまり金持ちも貧乏人も、殊「ビール」に関しては飲むものがみな同じということになるから、 考えてみれば面白いものだ。 「ビール」の前ではみな平等とも言えるだろう(支払う単価はかなり違うだろうが)。 しかしここへ来て、そういう図式にも少々変化が起きて来つつある。 何年か前から居酒屋に進出してきている、『発泡酒の樽生』の存在がそれだ。 これが今後どのような展開になっていくかは、今のところ何とも言えないが、少なくとも「貧乏人は発泡酒を飲め!」 とばかりに、庶民的な呑み屋がこぞってこれに切り替わっていくようなことにはならないで欲しいと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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