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テーマ:理系ノンフィクション(47)
カテゴリ:讀書録
先日読んだ『標本作家』では 文学の知識も教養も持ってないことを 思い知らされましたが 本書では 数学の知識もセンスもまるっきりないという現実を 突きつけられました つまり 文系も理系も どっちもダメってことですかね 本書においては 著者の真貝先生が 「数式はすべてイメージとして読み飛ばしていただいても話はつながっていますので、ご安心ください」 と おやさしいお言葉をくださっていますので なんとか読み通すことができました 理解したかどうかは 別の話ですが 本書は「一般相対性理論」の説明からはじまって ブラックホールそして特異点へと話がすすみますが その研究の歴史は 天体観測によるものではなく すべて数学の研究の成果だったと知りました 今まで読んだ 多くのハードSFで登場し 判った様な気になってたブラックホールが 数学的予言にはじまり 数学的論争のなかで その正体があきらかにされてきたのですね つまり ビッグバンに始まる宇宙は 数式で書き表せる存在なのでしょうか その研究過程で導き出されてきたのが 本書の主題である「特異点」 それは「あらゆる物理法則が破綻をきたしてしまう「無限大」を導く点」ということで 正直 私のような者にはイメージできないのですが 特にその「特異点」が ブラックホールの中ではなく 裸の状態で存在するなら 宇宙を研究する物理学にとって とても都合が悪いようですね そんなヤバ過ぎる「裸の特異点」をなんとかしてくれる「宇宙検閲官」がいるはずだと・・・ 最初 書店の店頭で本書を見つけた時 そのタイトルと この素敵な表紙イラストから 妄想が膨らんでしまい 劉慈欣氏の『三体』シリーズを想像して 「裸の特異点」を破壊してくれる超知性生物が・・・なんて考えてしまいました 私のレベルはこの程度のものです それにしても 宇宙が数学で記述できるということはよく解りました そして 研究者の皆さんも それができるはずだと信じているから 研究に取り組めるのでしょうね では なぜそのような 数学に基づく合理的な宇宙が こうして存在しているのでしょうか だれか 答えていただけないでしょうか 私が死ぬまでに・・・ 『宇宙検閲官仮説 「裸の特異点」は隠されるか』 著 者 真貝寿明 発行所 講談社 ブルーバックス B-2223 初 版 2023年2月20日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 12, 2023 03:04:16 PM
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