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テーマ:国内長編SF小説(40)
カテゴリ:讀書録
前に読んだ『ダイダロス』がなかなかハードだったので 次は軽めのSFにしようと思い 今年の『SFが読みたい!』のサブジャンル別ベスト10のライトノベルSFで紹介されていて たまたま目に付いた本書を手に取りました 正直言うと ライトノベルは守備範囲外というか 失礼ながら2軍かなという意識があり とりわけ 表紙イラストが電車やカフェで読むのにはハズカシイということもあり まったく眼中にないジャンルだったのですが なにを血迷ったか読んでしまいました。 そして・・・上記のような偏見 ごめんなさいという面白さだったのです 物語は 神奈川県の海岸近くに住む4人の高校生の ひと夏のお話です といっても そのうちのひとりは 前年の夏の交通事故から 意識が戻らず病院のベッドのなかですが その夏の夏休みが始まるときに 海岸近くに巨大な氷山が流れ着き その海岸で 主人公の宗谷進が 意識を失ったひとりの少女を助けたことから 物語は動き始めます 詳しく語ることはしませんが 恋とか 友情とか 夏休みとか タイムトラベルとか の物語が好きな方にはお勧めです そう『時をかける少女』のファンのような方には特に まあ 私もそのうちのひとりなんですけどね といっても 私はタイムマシンとかタイムスリップとかは SFというよりも 現実では越えることのできないなにかを越えるための ファンタジーのギミックだと思っています 魔法のような 本書でも タイムマシンを使って夢の物語が紡がれていきます しかし 私にとっては 男子ふたりと女子ひとりの高校生たちの それぞれの心の奥底に秘められていた思いが 謎の少女の存在によって 揺り動かされる繊細な物語として とても感傷的でした こんな話に感動するなんて 私もあの高校三年生の18歳の夏から 精神年齢の発達が止まってしまっているからかもしれません ん? ならば 私にはライトノベルSFが適当だということですかね 『サマータイム・アイスバーグ』 著 者 新馬場新 (しんばんば あらた) 発行所 小学館 ガガガ文庫 ガし 6-1 初 版 2022年7月25日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 26, 2023 02:21:21 PM
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