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テーマ:国内長編SF小説(38)
カテゴリ:讀書録
昨年『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』を読んで 高野史緒さんが好きだ~ってなってしまったのですが 考えたら SFマガジン等に掲載された短編ぐらいしか読んでなくて どっちかというと 中世とか近代のヨーロッパのお話か とか 芸術のお話なの ちょっと苦手かもと 以前の私は 敬遠していたのが 正直なお話です しかし こんなことではいけないと考え直して まずデビュー作である本書を読みました そして やっぱり高野史緒さんが好きだ~となりました たしかに カタカナの登場人物しか出てこない近世ヨーロッパの物語でしたし 登場人物たちの会話は クラシック音楽をめぐる音楽論でしたが ミステリアスな展開にひきこまれ 音楽と言ってもDJとかスピーカーシステムとか 当時ではありえなかった ギミックが紛れ込む 謎の改変歴史SFに発展し そう しっかりガチなSFになって 驚愕のエンディングまで読むのを止めることができませんでした 解説の巽孝之氏は 「彼女は「音楽SF」というジャンルを決定的に成立させ」と述べていますが 私にとっても 新鮮なジャンルSFでした そして 生年と発表年代からすると まだ20代のうちにこれだけの作品を書き上げた その才能に驚き べつに私は作家志望ではありませんが 嫉妬心すら覚えました ということで 私の高野史緒推しは 決定的なものになってしまい 残っている作品を これから読むことができるという 喜びがあふれていますし 高野氏ご自身のXをフォローさせていただいているので 近々新作の発売が予定されているという情報も得ていますので いやいや お楽しみはこれからです 『ムジカ・マキーナ』 著 者 高野史緒 発行所 早川書房 ハヤカワ文庫JA 693 初 版 2002年5月15日 ※原著 新潮社 1995年7月刊 目 次 ex machina・・・ 第一楽章 ウィーン 奏楽天使 第七番 第二楽章 悦びの殿堂 天体の音楽 第二楽章 ロンドン キサナドゥ 追跡者のためのソネット バーツ 破壊神 第三楽章 サンルイ ex machina・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 1, 2024 09:15:07 PM
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