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女神たち

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May 15, 2024
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カテゴリ:讀書録


昨年 この先生の『なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論』(講談社)を読みましたが

最先端の宇宙論がぎっしり詰まっていて さすがブルーバックスらしく難解だった記憶があります

本書は 前著の最終章で解説されていた多元宇宙論にしぼって書かれていて

内容も噛み砕かれて とても解かり易く面白かったです

マルチバース理論が生み出されてきた歴史から 解説されていますが

そもそも この宇宙の物理的な環境が 人間の生存に適しているという

「人間原理」の科学的可能性から 始まっていると思いますが

それは 例えばキリスト教の原理主義者であれば 神様がそのように計画されたからだと

歴史的には信じられたことですが 現代科学の「人間原理」は まず宗教性の排除からはじまります

そして考え出されたのが 無数の宇宙が生まれ存在しているという マルチバース

無数の宇宙があれば そのなかのひとつぐらい この条件の宇宙もあるでしょ ということ

しかし それは直接観測することが不可能であり

この宇宙で観測されるいくつかのデータから 物理理論的に推理している理論であり

将来の観測によって 否定される可能性があるとまで 正直に語られています

なので 私自身はマルチバースに いささか懐疑的ではあります

もちろん だからといって 既存の宗教やトンデモ科学に 答えがあるなんて思いませんが

ただ 気になっているのは 私たちが持っている 知性や意識というものです

宇宙物理的にいって 意識ってなんだろ なんて妄想していたら

それこそ トンデモ科学の仲間入りですけど いろんなことが気になる今日この頃です


そして このマルチバースというものが

エンタメ界隈(映画や小説やアニメ等)では すっかり受け入れられているのが

とても面白い現象ではあります どれだけの物語の主人公が転生しちゃったことか

ただ それらで描かれているマルチバースは

著者も科学的におかしいものが多いと あきれてはいます

おそらく 当分の間は 宇宙の真相があきらかになることはないでしょうから

楽しむしかないのでしょうかね


​​『多元宇宙論(マルチバース)集中講義』​​

 著 者 野村泰紀

 発行所 扶桑社 扶桑社新書479

 初 版 2024年3月1日

 目 次

  第1講 そもそもマルチバースとは何か
  第2講 よくできすぎた宇宙の謎
  第3講 予言されていたマルチバースの存在
  第4講 無数に生まれる泡宇宙たち
  第5講 マルチバース宇宙論の現在地
  第6講 エンタメの中のマルチバース







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Last updated  May 15, 2024 03:12:18 PM
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