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かぷかぷの道

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2006年02月21日
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カテゴリ:本・音楽・映画
阿川佐和子さんが好きである。

(あ、阿川さんみたいな書き出しになっちゃった)

こういう40歳になりたいなーと憧れる女性である。

報道番組で司会をされていたり、旅のリポートをしているのをよく見かけるけれど、
私は特に阿川さんの書かれるエッセイが好きで、文庫が出るたびに購入し、
たいがいその日のうちに読みきってしまう。

だいたい3~4ページで終わる短いエッセイ。
最初の頃は手軽さが気に入って数冊購入したが、
(電車やバスで1駅移動する間に1項目読み終えることができる)
段々とそのテンポの良い文章、そして何より阿川さんの人柄に惚れてしまった。

オンナならば誰でも経験があるような日常の1シーンを、飾らず格好つけず描いている。
それがとっても親近感がわいてしまう。

難しい言葉や表現はない。でも気のきいた言い回しに思わずニヤリ。
友達の会話を聞いているようなリラックスした空気に包まれて、
読んでいると肩の力が抜けていくのが分かる。

「何かを学ぶ」とか「深く感じ入る」という種類の本ではないけれど、
仕事や家事の合間、堅くなった頭をホゲ~っとするにはオススメのエッセイです。

もしかして愛だった  もしかして愛だった

  私はカーディガンを手にぶら下げて、試着室へと進んだ。

  「いかがですかあ」という声がカーテンの外から聞こえてくる頃、
  私はすでに幻滅している。

  やっぱり私にはかわいらしすぎた。
  ハンガーにかかっているとき、あれほどお洒落に見えたカーディガンが、
  そのうえに自分の首が出て、袖から自分のもっちり腕が生えたとたん、
  不気味なものと化している。

  「ダメだ・・・・・・」

  私はそそくさとそれを脱ぎ捨て、自分の服に着替えた。

  「いかがでした?」

  試着室を出たとたん、店員さんが待ってましたとばかりに問いかけてくる。
  私は応えた。

  「いただきます」

  自分でもギョッとした。
  なぜ買うのだろう。似合っていないのに。よくわからない。
  ただ、このミモザの香りをどうしても、家に持って帰りたくなったのだ。

  無駄なことを・・・・・・。
  自分自身に悪態をつきながら、心の半分でははしゃいでいた。
  一度失ったものを取り戻したときのような、
  なんだか妙にうれしい気持ちなのである。


                            <ミモザカーディガン より>







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最終更新日  2008年02月07日 16時12分08秒
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