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テーマ:デザインコラム(294)
カテゴリ:建築・インテリア
久しぶりにイスの話(笑)
大好きなデザイナーです Charlotte Perriand(シャルロット・ペリアン) 1903年パリ生まれ 96歳で亡くなる寸前まで活動していた凄い方です これだけの人なのに なぜか日本ではイマイチ知名度が低いんですよねぇ パリの装飾学校時代を出た後に発表した 「屋根裏のバー」のあまりの斬新さに注目を浴びます クロムメッキの脚やアルミ板、ガラスの天板 当時はまだアール・デコ真っ直中・・・ そこを訪れたコルビュジェのアトリエに弟子入りし才能を発揮します コルビュジェで有名なLCシリーズ 多くは語らないけど共同デザイン・・・(笑) まぁ、自由を求めてフリーになるわけですが ココでコルビュジェ事務所の仲間 前川國男、坂倉準三の推薦で 日本政府から工芸指導のオファーが来るんですね 出発がナチスのパリ侵攻の2日前 まさに危機一髪! 日本では京都で陶芸に触れ「竹」という素材に出逢います この時の案内役がまだ若き柳宗理 http://plaza.rakuten.co.jp/nagoo/diary/200307100000/ なんとなくどういうモノを紹介していったのかわかる気がします そこで民芸に興味を持ったペリアン(ほらね 笑) 山形(新庄)では地元の職人を指導し面白いモノを残してます 木製フレームに藁クッションの日本版シェーズロング 藁編みのスツールなどなど インテリアに関わる人で知らない人はいないだろう天童木工もこの年に創立 東北での影響は大きかったようです 「ペリアン展-伝統・選択・創造」を東京/大阪の高島屋で開き 『伝統技能を生かして、新しい生活にあうように選択し、創造する』 との言葉を残し、戦争のため2年で帰国 実はペリアン、この時日本の民家の作りにショックを受けるんです 土間に台所、簡単な仕切り(襖・障子)を開けると居間や食堂 お城も民家も襖や畳はサイズが同じ コレってコルビュジェが悩んでるモデュロール(標準化)? 温泉にハマった彼女 湯舟に浸かりたい(笑) バスタブの横にシャワーを付け 体を洗ってからタブに浸かる いや、普通じゃないんですよ! ヨーロッパじゃタブの中で体洗ってそのまま流すんだから と、西洋ではライフスタイルを変えてしまうような提案を J・プルーヴェとの共同で製作していきます http://plaza.rakuten.co.jp/nagoo/diary/200401300000/ (そうかぁ、日本人にしてみると当たり前だから注目しないのか?) 54年に再来日、赤坂に古い日本家屋を借りて住み始めた(らしい?) ここら辺詳しい方いませんか? 55年に有名なペリアンチェアー(原型)を発表 黒の染色で「オンブル=黒子」という名で発表されたこのイス 形状は同じですが、厚みがわずか10mm イスとしての強度もなければ大量生産もできない(笑) 商品化されるまでにはあと20年 ハードウェア商会によって復刻されたペリアンチェアーは プライウッド(成型合板)の技術が上がり強度も考え14mm 製造は天童木工 試作品をペリアンに見せると、もっと曲線が滑らかでないとダメ とのことで輪郭は職人が手で削ることに(笑) 現在販売されている天童木工モノも手で削る(笑) 1枚の板に切り込みを入れ曲げただけの簡単な形状 でも、その微妙な曲面が優しいですね 脚も背も日本で出逢った「竹」のしなりをイメージして なるべく薄い合板にしたかった 注意して座ると後ろ脚がズズッと開く さすがに10mmじゃ勢いよく座れば壊れるなぁ 現在の天童木工モノは14mmでも壊れるらしく また、PL法などにより17mmで作られています ちなみに柳宗理のバタフライスツール 厚みは7mmだそうで、素材も使う向きで強度は全く変わってきますね ちょっと裏話・・・ 1999年にペリアンは亡くなったのですが これだけ日本の工芸、プロダクトに影響を与えた人なのに 全く報道がなかったんですよ なんだかねぇ・・・ ちょっとだけ動かしてみる(笑) (こちらはQuick Timeが必要です) 懐かしいなぁ もう2年も前のCG(笑) ベースをVectorWorks テクスチャーやらレンダリングなどを 最近は元気のないStrata 3Dってやつで作ってます でも、もう3DCGは使わないですねぇ・・・ http://plaza.rakuten.co.jp/nagoo/diary/200307310000/ 3DCGはこの回でも紹介してます nagoo 本館 http://www1.odn.ne.jp/nagoo/index.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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