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カテゴリ:神社仏閣・御朱印
先に記載した「波多神社」社地の南に隣接する「上波田阿弥陀堂」
小さな規模の堂の外観と結びつかない立派な山門を構えています。 ![]() 旧西光寺山門。 元は波田地区の中心役枠割を担った若澤寺の山門と伝わります。 明治初期の廃仏毀釈で廃絶した若澤寺の伽藍は周辺の寺に移築され、この山門もこの付近に建っていた若澤寺末寺の西光寺の山門として移築されたものだという。 ![]() 茅葺屋根で銅板で覆われた朱の仁王門。 左右の間には鎌倉時代末の元亨年間(1321~1324)に造立されたされたされる二体の仁王像を安置します。それらは長野県宝にも指定されている。 山門は仁王像の他に左右の壁に掛けられた大きな草鞋にも目が行くはずです。 ![]() 山門の前の石碑、なんとなく道祖神の様に見えますが、風化も進み何が彫られていたのか掴み切れない。 ![]() 県宝金剛力士像解説。 「 指定内容。 この像は阿弥陀堂前にある仁王門に納められている。 仁王門、仁王像共に元は西光寺に造立されたもので、二体とも桧材を用いた寄木造の立像。 座高は阿形256㌢、吽形が260㌢で彩色が施されていたが、現在は剥落している。 両像の大きさや構造はほゞ同じで、肉取りが見事で力が充実した像である。 腰下の裳の衣分を軽やかにしており、この像の特色となっている。 胎内の墨書銘に元享2年(1322)大檀那源重久仏師善光寺妙海の造立とある。 昔から幼児に仁王像の股をくぐらせると、はしかが軽く済み、丈夫に育つとされ、地元高齢者が中心となり毎年4月に「股くぐり祭」が行われ、親子連れで賑わう。」 右側には仁王尊とまたくぐりの解説がある。 「長野県県宝に指定される木造金剛力士像には古くから言い伝えがある。 それは子供がこの仁王像の股をくぐるとはしかが軽く済み、丈夫に育つというもの。 江戸時代に書かれた古文書にも「仁王尊股下をこぐり候えばハシカ軽しと申し候(万延2年永代記録帳)」との記述がある。 現在は毎年4月中旬に地元の方々が中心となり「仁王尊股くぐり祭」が開催され、無病息災と健やかな成長を願って多くの子供達が仁王尊の股をくぐっています。 また、股くぐり祭では向かって右側の阿形像の股をくぐります。」 ![]() 左右の壁に掛けられた大きな草鞋。 ![]() 左右の間に安置されるのは県宝の仁王像。 ![]() 山門正面には上波田阿弥陀堂。 阿弥陀堂左に「若返り地蔵尊」が安置されている。 右手に重要文化財「田村堂」と「水沢不動尊」の祠がある。 参道左手には在りし日の若澤寺へと導いた丁石や石仏が安置されている。 ![]() 参道に入り右手に最初に見えてくるのが田村堂。 かつて「信濃日光」と称された若澤寺の諸堂の一つで、当初は厨子として若澤寺建物のなかで収められていました。 ![]() 江戸時代、新しい厨子が作られると、田村将軍を祀る田村堂として建物の外に置かれるようになり、江戸時代末期の絵図「水沢山若澤寺一山之略絵図」にも、境内の最上段(赤丸部分)に田村麻呂神司と描かれています。 若澤寺はここから南に2㌔程山に入った水沢山に鎮座していた。 寺伝には天平勝宝年間に行基の草創とされ、大同年中に田村将軍により再興された真言宗の古刹で本尊はは千手観音菩薩。 江戸時代末期には末寺四寺、寺域周囲三里半を持ち金堂・中堂救世殿など七堂伽藍が建ち並んだ。 現在の若澤寺跡には石垣や石仏などの遺構が残るという。 ![]() 堂の内部には県宝の杮葺きの厨子が祀られ、輪違紋や花狭間など手の込んだ装飾が施されている。 若澤寺が明治初年に取り壊された際、この地に移され昭和28年(1953)に重要文化財の指定を受け、昭和40年(1965)に解体修理を受けたといい、今も厨子内部には田村将軍の座像が収められている。 ![]() 「水沢不動尊」祠。 祠の左右には2体の石仏が立てられ、祠の内部にはおっかない形相で剣を持った不動さんの姿がある。 ![]() 上波田阿弥陀堂の額には「水沢若澤寺遺物保存」と記されている。 正面には若澤寺塔頭寺院の西光寺にあったとされる木造阿弥陀如来坐像の姿は見られるが額に書かれた「不動明王画?、仁王尊、由村堂」は確認できなかった。 ![]() 阿弥陀堂左の「若返り地蔵尊」 祈るたびに若返りと健康長寿を保つことが出来るという有難いお地蔵さん。 ![]() 上波田阿弥陀堂周辺の指定文化財の案内板。 ![]() 若澤寺丁石解説。 全部で17基の丁石があり、そのうちの10基が松本市重要文化財に指定されている。 ![]() これらの丁石や石仏など江戸時代末期の地元の村人や近隣の村人が施主だという。 仁王門の前の一丁(推定)から始まり若澤寺の十八丁まで丁石が立てられていたそうですが、それらは移動されたもの、不明となったものなどあり全ては確認されていないようです。 機会があれば若澤寺跡まで歩いて見たい。 旧西光寺山門
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Last updated
2022.11.11 18:44:57
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