春分 ---ずれずれなるままに---
春分の日(3月A日)を求める式の一つに、次のような計算式があります。 A = int( 20.8431 + 0.242194 × (調べる年 - 1980)- int((調べる年 - 1980)/4 ))なかなか面白い式です。この式をこねくりまわしてクイズにしようかと思いましたが、気がつけばもう春分をすぎたのでサラッと解説をします。 int というのは小数点を切り捨てる計算です。最初の 20.8431 は1980年の春分の日にちです。小数点の 0.8431(日)に 24時間をかけて(時間)に変換します。 0.8431 × 24 = 20.2344(時間)さらに小数点の 0.2344(時間)に 60(分)をかけて(分)に変換します。 0.2344 × 60 = 14.064(分)さらに小数点の 0.064(分)に 60秒をかけて(秒)に変換します。 0.064 × 60 = 3.84(秒) =約4(秒)つまり、1980年の春分は 3月 20日 20時 14分 4秒ということです。このように計算結果には日にちの他に、時間・分・秒以下が小数点でくっついてくる為、日にち以外を int で切り捨てるのです。 (調べる年 - 1980) というのはこの式の基準が1980年だということです。0.242194 というのは(地球がぐるっと回る)平均回帰年の小数点以下です。簡単に言うと1年は、365.242194年 なのです。つまり 0.242194 × (調べる年 - 1980) とは、1年ごとにこの小数点部分のずれが生じるので、その分を計算しています。最後の部分は気が付く方もいるかもしれません。ここはうるう年の分を引いています。----------春分秋分の日にちが安定しないのは、1年がきっかり365日ではないからです。太陽の周りを独楽のように回っている地球は、まさに独楽のように1周するごとに周期が変わっています。上記の計算で使用した 0.242194 は毎年のズレがこの分だとして計算していますが、実のところズレ自体は毎年変わります。まあ人間が生きているうちはこの式でも多分大丈夫ですが、毎年変わるズレを固定して使用することを非常に気にする人(どんな職種かは想像通りですが)もいます。自分は気にならないタイプです。この式は見づらいですが非常にシンプルな式で面白いものです。式の説明をもっと簡単にすると以下のようになります 春分の日 = (1980年の春分の日:20日) + 毎年のズレ×(調べる年 - 1980)- うるう年----------まだ身の回りではタンポポが咲いていません。今年は大雪のせいで遅いのでしょうか。見つけたら春を感じつつ覗いてみたいと思います。----------2014年の節気・候三節気春分 3/21しゅんぶん十候 春分 初候雀始巣 3/21 ~ 25すずめはじめてすくう 【雀が巣を構え始める】 季節の花:たんぽぽ十候 春分 次候桜始開 3/26 ~ 30さくらはじめてひらく 【桜の花が咲き始める】 季節の花:桜十候 春分 末候雷乃発声 3/31 ~ 4/4かみなりこえをはっす 【遠くで雷の音がし始める】 季節の花:モクレン 季節の野菜:三つ葉----------