精神論から合理的トレーニングへ
早稲田実業の優勝で幕を閉じた今年の甲子園は、いつもよりも記憶に残る大会でした。なかでも早実の斉藤投手の活躍は印象深いです。しかし、連投による肩や肘の故障がないか、心配でもあります。甲子園の過密日程は昔から問題とされているところで、「甲子園で活躍した投手は、プロでは活躍できない。」と言われることもあります。実際、過去には多くの投手が連戦のせいで、怪我に泣かされてきました。しかし最近では、西武の松坂のように甲子園で活躍しプロでも活躍する選手はたくさんいますし、連戦で怪我をする投手は、あまり聞かなくなりました。この理由は、選手にドクターチェックを義務付けたことや、試合後のケアや普段の練習方法が昔よりも合理的になったことにあると思います。高校野球に限らず日本のスポーツは、かつては軍隊のような厳しい上下関係や、精神論に基づくスパルタ指導が行われていましたが、最近では合理的なトレーニングが主流です。今回の早稲田実業の優勝で、そのことを再認識しました。しかし、種目によっては昔ながらの精神論がいまだに色濃く残っているところもあるようで、今開催されている女子バレーボールなんかはその顕著な例です。小学生の頃からずっと「根性!根性!」でやってきたせいで選手の体はボロボロ、今の日本代表の中に腰や膝に故障を抱えてない選手は一人もいないと言ってもいいでしょう。もっと選手の体のことを考えるべきです。だいたい、鬼コーチvs女子選手って構図はベタ過ぎるって。