7月☆読書メーターまとめ(2)
7月分の読書メーター続きです。楽園まで (TOKUMA NOVELS Edge)終始しんしんと降りしきる雪が目に浮かぶような・・・とても切なくて綺麗なお話。ウォーテンとヨハンの絆をもっと強く描いたほうが説得力があったのでは?とか、結局楽園とは?と疑問が残る部分もありましたが、個人的にはこの世界設定がとても好きですねぇ。ユキジが何を考えていたのか、もうちょっと知りたかったかな。続編希望!成長した双子の姿が見たいです。読了日:07月20日 著者:張間 ミカ新選組刃義抄 アサギ 1 (ヤングガンガンコミックス)絵がとにかく綺麗で美形キャラが多いのに、中身はずっしりと硬派ですね。平助が心に抱えた闇、沖田に対する何ともいえない劣等感の描き方が本当に巧い。戦闘シーンはどこかバガボンドを彷彿とさせて手に汗握ります。続きが楽しみなシリーズです!読了日:07月20日 著者:山村 竜也人形宮廷楽団 1 (花とゆめCOMICS)好きですねぇ、この世界観!感染すると死に至り、人喰い人形になるという奇病。皆さんも仰るとおりどこか「バイオ・ハザード」を思い起こさせます。美しい絵だから余計に恐ろしく感じられるんでしょうか・・・笑いながら銃を撃ちまくる琥珀のキャラが好きです。笑読了日:07月20日 著者:由貴 香織里人間失格 1 (BUNCH COMICS)いやぁ、凄い漫画でした。現代版「人間失格」。絵が美麗なだけに、その内容とのギャップに凄まじいものを感じます。第二の日記から第三の日記への落差がものすごい。読んでいると鬱々してきちゃいそうですが、あの最初の25歳の写真に至るまでの経過を知りたくてたまらない!それにしてもこの漫画に登場する女性達は、みんな痛々しいですねぇ・・・読了日:07月20日 著者:古屋 兎丸,太宰 治氷の家 (創元推理文庫)良くも悪くも、とても女性作家らしい作品だなぁと思った。イギリスの田舎町に住む3人の美しい女達。その邸の氷室で胴体を何ものかに食い荒らされた腐乱死体が見つかる。トリック云々よりも、一筋縄ではいかない女達とクセのある警官達の微妙な駆け引きが面白い。これ、ドラマ化もされていたんですね!魅力的なマクロクリン刑事を、若かりし頃のダニエル・クレイグ(現ジェームズ・ボンド)が演じているというから驚き。読了日:07月17日 著者:ミネット ウォルターズイルゲネス~黒耀の軌跡~(3) (BLADE COMICS)相変わらずウットリしてしまうような絵ですねぇ。とにかく色気のあるキャラばかりで(クルダップは別?笑)まじまじと眺めちゃいます。だんだん小説版との繋がりが見えてきました。ジャニスとエスの幼い頃のエピソードが良かった。フォンの頭脳とニコラスの情報網をもってすれば、ハッキングもお手のもの?ジャニスとの対立が怖いですね。読了日:07月13日 著者:桑原 水菜,石据 カチル甲賀忍法帖―山田風太郎忍法帖〈1〉 (講談社文庫)映画「SHINOBI」って、この本が原作だったんだ!(…と気付くのが遅いですが。笑)とにかくスピード感のある文章でサクサク読めちゃいました。甲賀と伊賀。とても人間とは思えない忍者達のトーナメント方式の対決に、思わず手に汗握ってしまいます。自分が贔屓にしていたキャラが、バタバタとあっけなく死んでしまうのが切ないけど、ある意味とても潔い。薬師寺天膳はかなりのツワモノですな。読了日:07月13日 著者:山田 風太郎ふちなしのかがみ「太陽の坐る場所」でも新境地と思ったけど、この作家さんは一体いくつの引き出しを持っているのかと空恐ろしくなります。子供の頃、肌が粟立つ感覚を覚えながらも夢中になったコックリさんや、トイレの花子さん。どこの学校にも必ずあるような怪談を、辻村流に切なさを交えたホラーに仕立てています。表題作「ふちなしのかがみ」は秀逸!夜中に鏡が見られなくなるかも。ラストに収録されている「八月の天変地異」が、この本全体の印象を柔らかくしていますね。温かくて、それでいて胸がキュッと締め付けられるような、とても辻村さんらしいお話。読了日:07月13日 著者:辻村 深月少年検閲官 (ミステリ・フロンティア)書物が一切無くなってしまった世界。そんな中で発見される首なしの死体。ミステリを知らない村人達は「殺人」という概念さえ理解できない、そんな不思議な世界のお話。前半部分は冗長な文章でサクサク読み進められなかったものの、少年検閲官エノが登場してからは俄然面白くなります。いかんせん、エノが登場するまでが長い・・・笑 トリック的には納得だけれど、「そんな事で殺しちゃうの?!」という失望感がなきにしもあらず。読了日:07月11日 著者:北山 猛邦7月☆読書メーターまとめ(3)につづく…