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トドのつまりは・・・

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2010年06月24日
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カテゴリ:マスコミ
このブログでは、政治ネタはもう取り上げないと決めていたのだが、あまりにヒドい情報操作に恐怖に近いものを感じたので、敢えて取り上げる。

ネットの世界では、「はやぶさ2の予算が、事業仕分けの結果、3000万円に縮小されてしまったために、開発着手できない」という民主党批判が、盛り上がっているようだ。

私自身は、この話を知ったときに「あれ?おかしいな?」と思ったが、記憶が定かでなかったので、確かめるために調べることにした。
この批判の元ネタは、どうやら「はやぶさ」の帰還後の6月14日の、読売新聞のこの記事のようだ。

はやぶさ、後継機の予算3000万に縮小…着手できず
宇宙航空研究開発機構は後継機「はやぶさ2」の計画を進めている。文部科学省は昨夏、今年度予算の概算要求に17億円を盛り込んだが、政権交代を受けた予算削減で3000万円に縮小。製造に着手できなかった。
事業仕分けで、JAXAも俎上に上がったが、私もエンジニアの端くれなので、その結果には私も注目していて、ニュースもしっかり見聞きしたはずなのだが、そんな結論が出たという記憶がなかった。

実際に、当時のニュースを検索してみよう。これは、2回目の事業仕分けの模様だ。

事業仕分け、科学技術批判封印 「すばらしさ分かります」

これによれば、JAXAの研究事業は存続。
JR東京駅前にあるJAXA広報施設「JAXAi」の役割は、お台場の日本科学未来館にさせればいいということで、廃止になったというのが、一番大きな削減だった。

そして、宇宙関係に詳しい金木犀さんという方の詳しい感想がこちらだ。

事業仕分けの感想(JAXA予算)

事業仕分け第2弾(JAXA)の感想

この方の説明によれば、JAXAに関しては、1回目の事業仕分けの方が研究自体に踏み込んでいて、仕分けの感想を述べている。

・GXロケット:廃止→(感想)これは当然。既得権益で成果出ず。他にまわすべき。
・LNGエンジン:予算凍結→(感想)これも当然。当初予想が甘すぎ。
・HTV(宇宙ステーション補給機):1割減→(感想)がんばって食い止めたがきつい。
・平成24年度以降の衛星:1割減→(感想)ワリを食うのは宇宙科学か?

2回目の仕分けで廃止になった「JAXAi」も、仕分けに不満を漏らしながらも、「JAXA」側の努力不足も批判していて、仕方ないと思っているようだ。

さて、この中で、1回目の最後の「平成24年度以降の衛星」という項目に「はやぶさ2」は含まれるらしい。
つまり、2回の事業仕分けを通して、「はやぶさ2」に関して削減が決まったのは、将来の衛星全体で1割減、ということだけだった。

実際の映像もWebで見たが、2回目の仕分けの様子は穏やかで、仕分け委員も、研究内容自体は重要であることは認め、無駄の排除を求めるに留まっていた。

事業仕分け当時のニュースを調べ直してみて、やはり最初に感じた疑問は正しかった。
それが、なぜ、今頃17億円の予算が3000万円まで、大幅に削減されてしまったのだろうか?
もう少し調べてみる。

これは、Twitterのつぶやきから。

はやぶさ2の予算って結局どれが正しいの?

これによると、事実は、事業仕分けでは、昨年度5000万だった予算が、本年度3000万になっただけだというのだ。
そもそも、事業仕分けでは、全体で1割減と決めただけだったので、5000万→3000万の減額なら、理解のできる範囲だ。
4割減は大きい。しかし、経緯からすれば、4割削ったのは、民主党というよりは、文部科学省からJAXAの間で、ということになる。
ただし、上記の金木犀さんのブログでも、「ワリを食うのは宇宙科学か?」という文言があり、実用衛星の予算が最優先になれば、「はやぶさ2」のような科学衛星の予算代わりを食う可能性が示唆されているため、全体で1割削減にするのには、やはり必要な措置だったのだろう。

そして、もう一つ、Twitterの貴重なまとめ記事を発見。

谷垣「『はやぶさ』の予算を削ったのはミンス!」 「自民の頃から予算ついてねーよ」 谷垣「え・・・」

このまとめ記事によると、自民党谷垣総裁は、本当の経緯を知らずに民主党を批判したが、実は、「はやぶさ2」の予算を削ったのは、自民党だった、というのが真実だという。

この内容が正しいなら、「はやぶさ2」は、自民政権下で予算がつかず、イタリアに打ち上げロケットを無償提供して貰うなどの節約交渉を延々と続けた末に、2014年目標まで引き延ばされたとのこと。

本年度予算17億円要求というのも、どの資料にもそんな数字は見つけられず、それもそのはず、昨年度の時点で、事実上調査費だけのゼロ査定に近い5000万円しか計上しなかったのは、民主党ではなく、自民党政権だったということだ。

さて、ここで、最初の読売新聞の記事に戻ろう。
この記事が誤報であることは間違いなさそうだが、問題はソースである。
記事の書きぶりから判断すると「文部科学省」がソースであることは間違いないだろう。
ということは、真実を知らないはずがない「文部科学省」が、わざと事実と違うことを読売新聞に伝えて、記事を書かせたことになる。

まあ、読売新聞といえば、サンケイと並んで、記者クラブの開放に徹底反対し、自身に対する官房機密費授受疑惑は黙殺する、自民、官僚とべったりのマスメディアなので、官僚の言うことを、疑いもせず、裏も取らずに記事にしたのだろう。

さて、なぜ「文部科学省」はこんなウソを流し、世論を煽動しようとしたのか?
これまでも、官僚のリーク記事により、世論を動かす様は、色々見てきているので、これもその一環なのだろうか。

一事が万事。日本を支配しているのは、国民でも、政治家でもなく、官僚であるという説が本当であることを、あらためて感じると共に、そのしつこさ、汚さに、空恐ろしささえ感じる。
それに対し、口ばかりの官邸主導で官僚から馬鹿にされている民主党もだらしないが、では、どこの政党なら官僚をコントロールできるのだろうか?

一方で、私がファンでよく読むブロガーさんたちの中にも、この件に対しては、裏を取ることもせず、読売新聞のという日本で最も信用できない新聞の記事を信じ込み、おもしろがって民主党を批判することで、官僚の片棒を担がされている。
そのことに気づかない人たちがたくさんいることに、悲しみを覚える。

追記)その後、調べた情報によれば、「はやぶさ2」が進まないのは、自民党さえ関係なく、JAXA内部の権力闘争の問題だという記事を見つけた。しかも2007年の記事である。
もしこれが本当だとすると、読売新聞の報道のいい加減さは、さらに明白だろう。
実現の瀬戸際に立つ「はやぶさ2」


追記2)AAAAさんより、重要な情報と、ご意見がありましたので、本記事に関しては、そちらも是非ごらんになり、ご判断ください。





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最終更新日  2010年07月10日 15時53分21秒
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