カテゴリ:商法過去問答案
【問題】 平成8年・第1問
株式の併合または分割と資本との関係について論ぜよ。 【答案】 平成8年・第1問 1 資本とは、会社財産を確保するための基準となる、一定の計算上の数額をいう。 以下、かかる資本と、株式の併合または分割との関係について検討する。 2 株式併合と資本の関係 (1) 株式併合とは、数個の株式を合わせて、それよりも少数の株式とすること。 併合の結果、端数が生じる場合に株主が不利益を被る可能性がある。 そこで、株主総会の特別決議が必要(214条)。 (2) 株式併合は株式数を減らして、1株あたりの純資産額を引き上げるのみ。 よって、株式併合に伴って、当然に資本の減少が生じるわけでない。 (3) すなわち、株式併合と資本とは何ら関係がないのである 3 株式分割と資本の関係 (1) 株式分割とは、既存の株式を細分化して、従来より多数の株式とすること。 株式数を増やして、1株あたりの純資産額を引き下げるだけで、株主の実質的 な地位に変更はない。 そこで、取締役会決議によって決定できる(218条1項)。 (2) 株式の分割は株式数を増やして、1株あたりの純資産額を引き下げるのみ。 よって、株式分割に伴って、当然に資本の増加が生じるわけではない。 (3) すなわち、株式分割と資本とは何ら関係がないのである 以上 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 30, 2004 07:27:15 AM
コメント(0) | コメントを書く |
|