なんとかするから・・・
三女が手術室から戻ってきたのは、午前3時を回っていた。3時間のはずが、10時間の手術になってしまったにもかかわらず、小児外科のドクターたちは何食わぬ顔をしていた。再びICUに戻された三女と面会をする。眠っているだけ・・・そう思えば思える三女だったが、その体は”満身創痍”に違いなかった。結局、お腹の傷は、大きく切られた”ベンツマーク”の中心までは縫合できなかったということだった。500円玉を2つ並べたくらいの穴には、ガーゼが詰まっているという。”この先どうなるのか””もう、これ以上期待しないほうがいいのかもしれない・・・”そんなことを考えながら三女を見つめていると、横にいた若いドクターが「なんとかするから・・・」とつぶやいた。