|
カテゴリ:外出
気付けば秋真っ只中。 秋といえば、行楽と、相場は決まっている。 秋の行楽と言えば、紅葉を眺めながら入る温泉と、 これまた相場は決まっている (『九州Walker』の特集を見ても明らか)が、 僕が大学時代の友人と訪れた土地呼子は、残念ながら そのようなものとは少々趣をことにしていた。 九州に在住していれば、誰でもわかると思うけど、 呼子の売りはただ一つ。≪イカ≫のみだ。 そんなところに訪れることになったのは、たまたま僕が その友人にその町のことを話したことがきっかけだった。 『イカで持っている町』日本には様々なところが あるとは思うが、そこまで単純にイカのみで徹底されている 町はそう多くないらしく、友人の興味はいつしか 押さえられなくなったようだ。 ちなみに彼は、広島在住。朝6時に起きて、7時に広島を出発。 一般道をひた走り、僕の家に迎えについた時には午後2時を 過ぎていた。 福岡から車で2時間も走っただろうか。 唐津を抜けて、いくつかの山と丘を抜けたところに、 呼子の港はひっそりとある。 温泉があるわけでもなく、お洒落なペンションが 建ち並ぶわけでもないこの町が、それでも人々の心を捉えて 離さないのは、ひたすらその一貫性ということに尽きる。 町にはいくつかの旅館が軒を連ねているのだが、 どこに入ったとしても、出される食材は ひたすら≪イカ≫なのだ。 勿論、港町なのだから、多少の魚も取れるらしく、 魚の刺身も出るのだが、一番のハイライトは イカの活き造りであることは間違いない。 水槽からとれたてのイカが取り出され、 生きたまま食べるという残虐極まりない料理だが、 その食感、風味、たかがイカが、ここまで美味いものとは、 忘れていたことに驚きの念を禁じ得なくなる。 港町の夜はとても早く、静かであり、ひとしきりイカを堪能した 我々は、どういうわけか、自宅から持ち込んだ『北の国から』の ビデオ鑑賞会を敢行した。 思えば呼子は日本の西の果てである。北海道のような 雪があるかないかは別として、そのたたずまいは 意外と共通する部分があり、鑑賞会の場所としては ピッタリだった。 西の国で、『北の国から』を満喫した我々が眠りについた時は、 真夜中の3時だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 8, 2006 05:22:06 PM
コメント(0) | コメントを書く
[外出] カテゴリの最新記事
|